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望郷  作者: 白山月
13/21

模擬ダンジョン 2

最奥の泉の周りには石化された人たちがいっぱいいる。


泉に水筒をつけたまま石化されてる人。

泉に背を向けて走る姿で石化されている人。

泉に向かって武器を構えている人。

他にも謎のポーズはあるが、おおむね敵は泉の方からやってきているようだ。

水筒を泉につけたままの人もいるから、静かにやってきて、誰も逃げきれていないから、スピードもありそう。


カトー君が盗賊のスキル、忍び足で泉に近づいてみた。

泉の直前で、静かに水の精霊たちが揺らいでいる。

聖霊たちは攻撃する気配はない。

中にはカトー君に後退するように促す者もいる。

ゆっくり後ろに下がっていくと、突然泉の中から魔物が現れた。

アイスニュートだ。


アイスニュートはイモリの形で凍るような突風と吹き付ける魔物だ。

通常、泉から霧をだしたり、水しぶきを凍らせて、氷ツブを叩きつける程度の事しかできない、初心者冒険者なら難なく対処できるレベル弱い魔物だ。


アイスニュートが冷風で攻撃してきた。

冷風は泉の水面から飛沫を巻き上げ、氷ツブを含んだ極冷風になり、

極冷風は水の精霊にぶつかり、氷の剣となり、大量に飛んできた。

アイスニュートとの攻撃力では考えられな程、攻撃力が上がっている。

アイスニュートでは考えられない攻撃力だ。


アイスニュートの奇襲で、左足に傷を負ったカトー君をアルスタが盾でかばい、

火炎弾魔法で反撃。

一瞬のスキができたので、物陰まで撤退できた。

「ミーコ、回復魔法!」

ミーコ詠唱を始めた。

我が主神、サドミスト。精霊たちの警告に気付くのが遅れ、下がり切れずに傷を負ってしまった、ウスノロマヌケを癒し賜え!チョビットヒール!

カトー君の傷がみるみる回復していく。

一方アイスニュートは、さらに攻撃を再開、氷の槍を岩に叩きつけ、岩がどんどん崩れていく。


なんとかしないと、、、かんがえなくっちゃ。


今の状況はこんな感じだ。

泉の周りはホール状になっている。

ホールの奥半分くらいが泉、アイスニュートと水の精霊がいる場所。

泉の近くは見通しのいい平坦地、身を隠せず必ず死ぬエリア

泉の遠くに岩場があり、今ここで身を隠し、攻撃をしのいでいる。


この状況でできる事

アルスタの武器は剣、魔法も近距離用。役に立たない。

カトー君も武器は剣、風魔法も無理よね。

ミーコと私、接近戦しかできないし、攻撃魔法もない。

フェザー、弓なら届くよね。炎魔法も届くかも。これだ。

アルスタに伝えた。


アルスタが、フェザーに直接アイスニュートを狙うように頼んだ。

氷の槍の攻撃が激しいので、岩陰に隠れた場所からアイスニュートに向かって、放物線の攻撃を始めた。

1射目:大きく外れた。

2射目:少し近づいた。

3射目以降:あたる気配がまるでない。

ダメか。。。。


何か手はないの。

もっと、相手の本質を見極めないと。

氷の槍は相手の攻撃の結果だ。

プロセスを見極めろ。


アイスニュートの自力じゃない。

何か攻略の糸口はない?

観察するんだ!

アイスニュートの完封と氷ツブが、水の精霊にぶつかると氷の剣、それが次の精霊にぶつかると、氷の槍に成長している。。。

マキは目を凝らして観察すると。

!?

ぶつかっていない。

水の精霊の表面に薄いモクモクに触れると、氷ツブが巨大化・加速して、氷の槍になり飛んできている。

「アルスタ!水の精霊の周りにあるモクモクは何?」

「あれは水の精霊が凍結しないように、冷気を積極的に受け流す外套マントのようなもの。

北方では水の精霊が多く住む場所に、寒気が流れ込むと、水の精霊が凍らないように、寒いときほどたくさんのモクモクの外套を出して、大雪になることがある。

あのモクモクの外套が冷えた熱を外に出して中を温かく保つんだ。」


モクモク外套がポイントか・・・

北風と外套、、、なんか童話みたいね。

でも、あんなにいる水の精霊をどうしたものやら、太陽と北風 旅人100人バージョンね。

太陽か、、、熱源

「アルスタとフェザーが炎魔法を放ったものを、カトー君の風魔法で泉に向かって熱風を送るのはどうかしら?」

アルスタは作戦を理解したようだ。

でも、この作戦では、全ての精霊の外套を外すこと無理な事を説明してくれた。

そして、ミーコにこのホール全体を夏のようにするよう、声をかけた。


わかったわ~♪お日様系はは得意だからまかせて~♪と言いながらミーコが両手を振っている。

そして詠唱が始まった。

我が主神、サドミスト。まだ冬で、こんな地下ダンジョンの最奥で、太陽の恵みを求める大バカ者どもを戒めたいところだが、哀れな凍える精霊に免じて、太陽の恵みでこの地に温暖を給えへ!スコーチングサンライト!

ホールの天井がまぶしく、真夏の太陽のように光り始めた。


ぽかぽかと・・・いや、これは真夏の焦げ付くような暑さだ。

あ、暑い・・・周りの氷の槍もどんどん溶けて、蒸せるような高温多湿、まるで風呂場だ。


水の精霊たちの外套もみるみる消えていった。

氷の槍の攻撃もなくなり、アイスニュートの冷風も心地いいくらいだ。

みんなで泉の水を汲んだ。

真夏の日差しに、アイスニュートは冷風が心地いい。


その時、私の胸のフェザーからもらったペンダントが輝きだし、頭の中に声がした。

アルスタとカトーを泉に重力魔法をかけて叩き落とし、ミーコを羽交い絞めにしろ。


やだ、そんなことやりたくない。。。。

私の気持ちとは関係なく、フェザーがニヤリと笑ったとたん、身体が実行した。


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