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公式企画に参加してみた ④ 2023年 なろうラジオ大賞5 

親父と妹の帽子についての考えと、新時代を生きる家族の姿を語りたいと思う

作者: モモル24号

 センシティブな内容が含まれていますので、ご注意ください。

 勘の良い方ならば、すぐにピンと来ただろう。非常にセンシティブな内容で、ハラスメントに値する表現になるのだが語らせてもらう。


 俺の親父は、いわば頭髪の薄い星の人間だ。若い時分から苦労したようで、見事に酸性雨の塊の隕石が衝突したかのようにクレーターがあった。


 万年ヅラ生活、そんな親父だったが、技術の進歩のおかげで自然なヅラを……ウィッグを手に入れてからはお洒落なおじさまに進化した。


 奨めたのは妹だ。彼女は配信系コスプレイヤーで、髪の色も量も形も自在に変える事が可能だった。


 更地のほうがやりやすいくらいだ。髪が薄い事に悩んでいたのに、むしろ鼻や顎までの脱毛を喜ぶ矛盾に気づかない親父。


「まるで魔法のようだ」


 親父はまるで魔女に出会ったシンデレラのように、キラキラしていた。


 ――――良くない兆候だ。


「カラコンを入れたのよ」


 流石はプロ。自分の親父樣の酸性雨林を、配信素材にするため気合が入っている。


 親父も髪が揃うと、見てくれはまあ悪くない。


「むしろイケオジで売れるよ」


 売り物にする気満々の妹。だが、世間は頭髪に敏感で厳しいのだよ。


「何言ってるの。今や髪は帽子と同じファションの時代だよ。お父さんだって、モテたいんでしょ?」


 コクコク頷く親父。待て、親父――――騙されるな。その悪魔の正体を忘れていやしないか。


 そいつは妹の皮を被った親父の息子だぞ。モテる相手の意味が親父と()では認識がズレてるよ――――ズラだけに。


 親父は四十半ばにして覚醒した。


 女性社員の方々には持て囃されたそうだ。ただし本当にモテてていたのかは、わからない。


 驚きの変身を遂げた事を、受け入れてくれる会社で良かったと思う。


「それじゃ兄さんも、諦めて変身しようか。知ってるんだよ、最近帽子で隠したがってるの」


 お袋似の()と違って、親父似の俺は抵抗虚しく受け入れざるを得なかった。


 だが魂まで売る気はない。俺は普通に女の子と恋をしたいのだ。


「はぁムリムリ。今のままじゃ、そのまま魔法使いにジョブチェンジするのがオチだよ」


 容赦のない悪魔の言葉の刃が、俺の繊細な魂の砦を削る――――――



 ――――――親子三人揃ってのメイクアップ配信動画は、それなりに好評だった。


 ()は男の娘だが、俺はただの女装男子だ。親父は染まりつつある。


 親父の心変わりを一番喜んでいたのはお袋だ。お袋への気遣いが、以前と段違いだそうだ。


 そんなわけで、俺の家族は変革の時代を柔軟に受け入れられたのだ。

 

 お読みいただきありがとうございました。この物語は、なろうラジオ大賞5の投稿作品となります。


 この作品をラジオで紹介する事は、コンプライアンス的に問題になるかもしれませんのでご注意ください。

 

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