三話 あたい人助けする!
「うぅ〜。お師匠様。腕が痒いです〜」
「それは対処しきれなかった自己責任だな。今後も魔法の勉強に励むように」
「だって! でっかかったんだもん!」
あたいあんなサイズの蚊は無理よ。おっきくなってるから、気持ち悪い細部まで見えて・・・・・・。思い出すだけで鳥肌が立つわ。
「お師匠様~」
「わかったわかった」
そう言って、お師匠様があたいの赤くはれた蚊に刺されのところに手を当てて、魔法を唱えた。すると、あたいの腕からかゆみが引いていく。
「ありがとう!」
「どういたしまして」
なんだかんだ良くしてくれるお師匠様、大好き! なんて思ったりしてみたり。
「さあ、欲しい素材も手に入ったし、家に帰って調合を」
そこまで言った時だった。
「うわああああ!」
男の子の悲鳴が近くであがった。
「お師匠様・・・・・・!」
「行くぞ」
そういうや否や駆け出すお師匠様の後ろをあたいは必死に追った。
—— ―― ―― ―― ――
「だ、だれかー!」
「お師匠様! あれ!」
「ああ」
現場に着くと、そこでは一人の少年が巨大な蜂に追われていた。その蜂は、大きなカボチャと比べても大きい。
よし! さっきはあたい失敗して蚊にやられちゃったけど・・・・・・。
「今度こそあたいがいいところを見せるわ!」
「おい! 待てヒヨ」
「《ウィンド・カッター》!」
お師匠様の制止も聞かずに、あたいは魔法を唱え、あたいの両手から風の刃が飛び出す。
「ブブゥ!」
「当たった!」
あたいの発動したそれは、吸い込まれるようにして巨大蜂に命中!
「お師匠様! 見てください! あたいだってやればでき」
「ヒヨ! 逃げろ!」
「へ?」
なんでお師匠様は焦ってるの? あたいちゃんとあてたし・・・・・・。
と、背後から羽の高速で動く音。それはつまり・・・・・・。
「いやあぁぁぁぁ!」
あたいを追ってきてるってこと?!
だめ、逃げなきゃ、蜂はまずいって
ズザザッ!
「あっ!」
足がもつれてあたいは転んでしまう。
巻きあがる砂ぼこり。
なんで転んで・・・・・・あっ!
「外れスキル《ドジっ娘属性》?!」
「かもな」
お師匠様が、あたいを追う蜂の前に立ちふさがる。
「《ウィンド・カッター》」
それは、あたいの発動したのとまったく同じの魔法。だけど・・・・・・。
ビュウィンッ!
「え、ええ・・・・・・」
あたいの時と違って、蜂がバラバラになったわ・・・・・・。




