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ログアウトブレイバーズ  作者: 阿古しのぶ
序章・エピソード1
3/128

3.平和な日常

 明月琢磨あかつきたくまは帰宅ラッシュの満員電車に揉まれ、自宅近くの駅で電車を降りる。道中で通りかかるコンビニに立ち寄って弁当を買い、誰もいないアパートの一室へと帰宅した。

 玄関で靴を脱ぎ両耳に付けていたイヤホンを外すと、イヤホンを外した事が自動認識されて音楽が停止する。


 そして部屋に入りながら電気を付け、ネクタイを解いていく。もう一度スマートフォンの画面に目を向け、誰かからメールやメッセージの類いが届いていないかを確認した。SNSアプリで加入しているWOAグループが、相変わらずWOAの話題で盛り上がっているが、サイカ宛に送られてきているメッセージは無かった。

 それを確認した琢磨は、スマートフォンをベッドの上に投げ、パソコンデスクの椅子に座り、パソコンの電源を入れる。


 パソコンの起動画面と共に自動でホップアップされていくネットニュース記事を眺めながら、コンビニで予め温めて貰った弁当を開け、ご飯とおかずを交互に頬張る琢磨。弁当を食べながら器用にマウスを操作して、気になる記事をクリックする。


 最近、新種のコンピューターウイルスが様々なネットワークで猛威を振るっていると言うニュースが目立っている。そのウイルスの名前はサマエルと名付けられ、端末が感染すると中身のデータを謎のデータへ変化されてしまうらしい。

 琢磨はウイルス対策は万全なので自分には関係無いと考えつつも、弁当を平らげ、開いているニュースを閉じてWOAを起動した。



 ✳︎



 サイカがログインすると、そこはゼネティアの中央広場の噴水前。昨日ミーティアと話していた場所だ。

 大切な仲間が引退してしまった事を思い出しサイカは感傷に浸るが、それを妨げる様に通知音が鳴りフレンドから連絡が入った。


『やほー! 丁度いい時にインしてくれたね。今からダンジョン攻略行くんだけど、サイカもどう?』


 相手はサイカがフレンド登録しているワタアメだ。


「別にいいけど、何かイベントあったっけ」

『おやおやー、公式の告知見なかったのかい? 今日から一週間、ゼネティア近くに蜃気楼の塔が出現だよ! 今度こそ目指せ百階!』

「うげ、蜃気楼の塔か。こりゃ徹夜だな」

『お、やる気バッチリのご様子! ではでは、ゼネティアの正門前に三十分後に集合! あ、ミーティアにも声掛けといてね』


 ミーティアと言う名前を聞き、サイカは引退した事を説明しようか悩んだが、盛り上がってるところに水を差すのも悪いのでまだ黙って置くことにした。


 その後、サイカは回復アイテムを補充した後、倉庫NPCに話しかけ手持ちのアイテムを整理する。ミーティアから預かった大量のアイテムを一個ずつ選択して預ける中、一つの武器で手が止まった。


【キクイチモンジ】


 WOAの世界ではかなりレアな武器がそこにあった。しかも最大まで強化されている。

 この武器はサムライ、ニンジャ、クノイチなど一部の職業でしか装備ができない一品で、剣士だったミーティアには持っていても装備ができない物のはずだ。

 なぜと言う疑問はあるが、クノイチであるサイカは有り難く使わせて頂くことにした。


 予想以上にアイテム整理に時間が掛かった為、サイカは急ぎ足でゼネティア正門前へ移動。

 女性の獣人族キャラクターであるワタアメは、猫耳と尻尾が特徴的な弓使いだ。

 そんなワタアメがフレンド達を集め、総勢十一人が正門前に集合しており、そこに十二人目のサイカが合流する。


 痺れを切らせていたワタアメが、

「遅い!」

 とサイカを注意する。


「ごめんごめん、アイテム整理に時間掛かっちゃってさ」


 言い訳をするサイカにワタアメからパーティー加入要請が来たので、承認ボタンを押した。

 するとパーティーメンバー全員のレベルや体力の数値が共有され、周囲のパーティーメンバー達がサイカの情報を見てどよめく。


「おいおい、レベル百二十五ってマジかよ」

「あのカタナ、キクイチモンジじゃないか?」


 そんな声が上がるのも当然だった。WOAは経験値テーブルが厳しく、レベルを一つ上げるのにかなりの努力が必要。レベル百二十五と言う数値は、このゼネティア周辺では上位に当たり、相当このゲームをやり込まなければならないのだ。

 それに加え、ミーティアから預かった恐らくゼネティアでは持ってる人はいないであろうレアアイテム、キクイチモンジを腰に下げている事が更にサイカを目立たせている。


「はいはい、静かに! 出発するよ〜」


 周囲の動揺を余所にワタアメが先導して歩き出すと、全員も続いて歩き出す。


 サイカも周囲の目線に気恥ずかしさを感じながらも、歩みを進めた。

 すると横を歩いていた全身鎧で大剣を担いだ髭面の男が、サイカに話しかける。


「去年のクリスマスにあったプレミアサンタベアを倒したクノイチがいたって噂……もしかして、お前さんか?」


 去年のクリスマスにあったイベントで、サンタベアと言うモンスターが大量発生した。その中でも都市伝説と言われるほど低確率で出現するプレミアサンタベアと言うモンスター。出現してもすぐに逃げてしまう事から、誰も倒せず、運営会社への苦情が殺到したイベントである。

 その際、ゼネティア周辺ではプレミアサンタベアを倒したクノイチを見たと言う噂が流れた事があった。


 男の問いに何も答えようとしないサイカを見て、男は気を使って話題を変える。


「どちらにせよ、あんたみたいな人がいるのは頼もしい。俺はジーエイチセブン。みんなからはジーさんって呼ばれてる。よろしくな、サイカちゃん」

「よろしくです」

 と、サイカは一言だけ返した。


 サイカ達が向かう蜃気楼の塔は、稀に行われるイベントダンジョンの一つで、ランダム生成されるフロアが百階まで用意されている。一度入ってしまうと、途中セーブなどは存在せず、最後までクリアするかリタイアするまで出ることができない。これは期間中一度だけ挑戦する権利がプレイヤー全員に配られ、最後までクリアすればレアアイテムがあると言われている。

 この蜃気楼の塔、四回目のイベントだが、クリアしたプレイヤーは誰もいない。



 ✳︎



 琢磨は手元にあるペットボトルのお茶を口にすると、顔を両手で叩き気合を入れ、コントローラーを握りしめた。


「アイテム良し、バフ良し、スキルの登録も抜かりなし。久しぶりの大勝負! やったりますか!」


 沢山の仲間達と、雲よりも高く巨大な塔がパソコンのモニターに映り、ワクワクしてつい顔がにやけてしまっている琢磨は徹夜覚悟だ。



 ✳︎



 サイカは長い夢を見た。

 大勢の仲間達と戦って戦って戦って、助け合い励まし合いながら長い時間を掛けて塔を登った。九十八階まで辿り着いたが、回復アイテムが底をつき、仲間は次々と倒れ、九十九階への階段を目前にして壊滅。

 サイカ自身も最後まで奮闘するも、悪魔の様に強いボスモンスターの強力な一撃を受け、倒れてしまったところで夢は終わった。


 目を覚ますと、いつもの宿屋の一室、見慣れた天井。

 昨日は新人ブレイバーの為にこの世界の事やバグの事を説明をして、宿屋で空き部屋を借りる手続きをしたサイカは、戦いのない平和な時間に満足していた。その矢先にこの夢を見た自分にがっかりして、溜息を一つ。

 そして、あのジーエイチセブンと言う男剣士が言っていたプレミアサンタベアの話を思い出す。倒したのは確かにサイカであるが、あれは人に自慢できる様な倒し方ではなかった。だから喋らなかったのだろうと、サイカは思う。


 ごちゃごちゃと色んな思考を巡らせつつ、ベッドから起き上がり、壁に立て掛けてあった刀に目をやる。そこには昨日置いた刀よりも立派になった刀が置かれていた。

 柄も鞘も雪の様に真っ白で、それでいた金色の菊の紋章が刻まれたその刀はキクイチモンジ。

 引退したミーティアから貰い、夢の世界で使わせて貰った刀だ。


 服を着る前に、まずはその刀を手に取ると、空かさず抜刀。刀が空気を切り裂く音を聞き、見た目だけでなく確かな斬れ味がある事を確認する。


 着替えを終え、腰にキクイチモンジを下げると、サイカは部屋を出て宿屋の一階に移動した。

 朝は誰もいない酒場ではあるが、今日は少し違う。


「あ、サイカ! おはようございます!」

 と、元気な笑顔でホウキを両手に持った少年が挨拶して来た。


「エム、なにを……」


 サイカはこの無邪気な少年ブレイバーをドエムと呼ぶのは気が引ける為、エムと呼ぶことにした。


「あ、えっと、タダで泊めてもらうのも悪いんで、何かお手伝いをしようかと思いまして!」


 何も汚れのない無邪気な笑顔に、サイカはむず痒さを感じながらも、そんな事はしなくても良い事を説明しようとしたが、宿屋のレイラが口を挟んできた為、口を噤んだ。


「エムちゃん、良い子だね。今時、こんなブレイバーさんは珍しいよ。ありがとねぇ」

「いえいえ! どうせ暇なので!」


 サイカは溜息を一つ吐き、エムに一番重要な質問をする。


「それでエム、昨晩は夢を見たか?」

「うん見たよ。なんか武器の強化に失敗してガッカリする夢だった」

「そうか、ならエムの夢主ゆめぬしはまだ健在という事だな。良かった」

「ゆめぬし?」

「エムを作った人。そしてエムの命を握る奴の事よ」

「あー!」


 昨日もサイカが説明した事ではあるが、エムは今思い出した様だ。

 ブレイバーにとって、この夢主がとても重要で自分の命に関わると言う事、理解するには時間が必要である。

 もっと上手く教えてあげる方法があるのではないかと、サイカはやはり自分は教育に不向きではと思いながらも、日課のブレイバーズギルドに向かう為、宿屋の扉を押した。


「あ、待ってくださいー!」

 と、エムはレイラにホウキを渡し、一礼するとサイカの後を追った。


 レイラはそれを我が子を見るような笑顔で見送る。




 ブレイバーズギルド受付。

 今日は昨日と違い、ブレイバーの数は少ないものの、何やら不穏な空気が漂い静まり返っていた。


「あ、サイカさん」


そんな空気の中、いつもの様に話しかけてくる受付嬢。


「今日はどうしたの?」

「あー、それがですね……」


 バツが悪そうにするとサイカの後方にいるエムに目をやり話題を逸らしてきた。


「その子が昨日の儀式で?」


 エムは受付嬢をなぜか怖がり、サイカの背中に隠れる。そんなエムを横目にサイカは頷きつつも、

「それで?」

 と、話題を戻す。


「えっと……それがですね……」


 昨日の事、サイカがエムの教育をしている時、ブレイバー達にとって重大な事件が起きていた事を受付嬢から知らされる。

 それはブレイバーを集め、行われたと言うバグの巣の殲滅作戦が失敗。集まったブレイバーの数は三十人以上、充分すぎる戦力を整え、南で発見されたバグの巣に向かったが、誰も帰還しなかったそうだ。

 サイカはいったい彼らに何が起きたのか、考えただけで背筋が寒くなった。


 受付嬢は続いて今後の事について説明する。


「レベル五のバグが存在する可能性がある為、この町のブレイバーだけでは対処ができないと判断。現在は王都へ救援要請を出しており、その間はバグの巣には手を出さぬ様にと、国王からの命令が出ております」


 バグの強さは五段階で判断され、先日サイカが夜の森林で倒した巨体のバグはレベル二。最も強く賢い知性を持つバグはレベル五とされる。

 レベル五のバグはかなり希少で、とんでもなく強いと言われている。サイカも一度だけそれらしきバグに遭遇した事があるのだが、それはサイカにとって、なるべく思い出したく無い出来事だ。


 この町のブレイバーの多くが犠牲になったと言う話を聞いて険しい顔をするサイカを見たエムは、サイカの裾を掴んで声を震わせた。


「サイカ?」


 サイカはエムの頭にポンと手を乗せ、興が乗らなくなった事を受付嬢に伝えると、今日は何も依頼を受けなかった。


 バグとの戦いにこんな少年を巻き込んでしまっていいものかとサイカは悩みつつ、今日はエムを連れ回す事にする。


 サイカがいるこの国はエルドラド王国と呼ばれ、世界で有数な大国の一つ。昔は他国との戦争で負け知らずだったが、ブレイバー召喚に手を出し、その後のバグの出現とその対処の為に戦争をやめたと言う。

 他国も似たような状況に陥っていると聞くが、サイカは興味もなかった。


 そんな国の一角にあり、農業が盛んなこの町がディランと言う町だ。この周辺はバグの数も比較的安定していて、治安も良いことからエルドラドでは平和の象徴とされている。

 ディランの住人達は、ブレイバーに対する信頼も厚く、まるで同じ人間の様にブレイバーに接してくれる。これも珍しい光景であると、サイカは他所から来たブレイバーに聞いた事があった。


 そんなディランの町をエムに案内していると、珍しい少年ブレイバーを見て、行く先々で住民から声を掛けられた。


 市場通りで林檎を売っているおじさんも、

「お、今日は可愛い子連れてるね。サイカちゃんの子供かい?」

 と、冗談を言ってきた為、サイカは首を横に振る。


「がっはっはっは。どれ、今日はいつもよりサービスしよう! たくさん食わねえと大きくならないぞ!」


 おじさんから林檎をいつもの倍近く貰ってしまった為、サイカはエムと二人で林檎を食べる事にする。

 エムは林檎の食べ方がわからないのか、サイカをジッと観察してきた。


 サイカはがぶりと林檎を皮ごと噛み、エムも真似して同じ様に食べ、

「ねえサイカ、昨日、ブレイバーは食事の必要が無いって言っていたのに、なんでこの赤いのを食べるんですか?」

 と、素朴な疑問をサイカに投げる。


 ブレイバーは空腹が無く、食事を取らなくても生きていける人種だ。


「私も分からないけど、味覚はあるから、美味しい物を食べて生きてるって実感を得たい……って所かも」


 そう言いながら、食べかけの林檎を見つめるサイカ。


「なるほどぉー」


 エムはもう一度林檎を口にした。


 二人は坂を下り、農業地区に足を運ぶ。畑仕事をしている住民達を見て、エムは指を指しながら質問する。


「あれは何をしているんです?」

「食べ物を作ってるんだよ。ほら、今食べてる林檎だってあそこに見える木から採れる」


 エムがサイカの視線の先に目をやると、そこには収穫時期を迎えた林檎の木が並んでいて、住民が互いに協力しながら林檎を捥ぎ取り、カゴに入れていた。


「なるほどぉー」


 こんな当たり前の事でも、目を輝かせるエムを見て、サイカはニ年前の自分を見ている様だった。


 農家の人々を見ながら、道を進むと今度は畑の片隅で泥遊びをしている子供達を見かける。

 子供達はサイカを見かけて手を振ってきた。


「サイカー!」


 笑顔が輝いている子供たちを前に、サイカは手を振り返す。


 もし普通の人間に生まれていれば、この住人達の様に普通に生きて汗水流して働き遊び、恋をして、年を取る事が出来ただろうか。そんな幸せで充実した人生があったら、純粋なままでいられたのかもしれないとサイカは思う。


 その後、エムが召喚された教会も見学しに行くと、掃除をしていた修道女が口を開く。


「昨日の坊やですね。こんな子があんな化け物と戦うなんて私としては認めたくないのですが……」


 そう言って、悲しそうな表情でエムの頭を撫でた。


 次にニ人が向かったのは城壁に囲まれたディランの南門。この城壁や門は、ブレイバーがこの世界に誕生するもっと前、まだ人間同士が争っていた時代からある物らしい。


「大きい!」


 自分の背丈の何十倍もある大きさの頑丈そうな扉を見て興奮するエム。

 門の前や城壁の上には、立派な鎧で身を包み、槍や剣を持った者が数人いる。彼らは国民を守る為に配属された王国側の兵士達で、この町にも約四十人が王都から派遣されており、外敵の侵入を許すまじと寝る間も惜しんで町の警備に当たっている。

 丁度、巡回をしていた兵士の一人が、サイカとエムの横を通り過ぎる際、足を止めてニ人に向かって王国式の敬礼をしてきた。

 エムは驚いてサイカの背中に隠れ、そんなエムの頭をサイカは撫でながらエムに説明をする。


「この町は、まだバグの侵入を許した事が無いのはこの門と壁、そして兵士達のお陰」

「えっと、バグって言うのが……僕たちの敵……なんですよね?」

「そう」

「バグは空を飛んだりしないんですか?」

「空を飛んだりするバグは、私も一度だけ見た事あるけど、かなり希少みたい」

「バグって、モンスター……なんですか?」

「そんな感じ。とにかく、バグは人間を食べる。だから私たちブレイバーが倒さないといけない。今はまだそれだけ覚えておくといい」


 サイカはそう言うと、次の目的地に向かい歩みを進めた。エムもサイカの背中を追いかける。




 その後も広いディランの町を歩き回り、絶景スポットや、サイカのお気に入りである緑豊かな公園などを見せながら、怖がらせない程度に、様々な知識をエムに教えて行くサイカ。

 やがて日が傾き、ニ人はレイラの宿に帰る事にした。


 帰り道、エムは言った。


「僕、難しい事はまだよくわからないけど、守りたい。この町のみんなを」


 それを聞いたサイカは答える。


「私もだ」


 この世界でも夢世界でも、こんな平穏な毎日が続けばいいのにと、夕空を見上げながらサイカは思っていた。






【解説】

◆SNS

 ソーシャル・ネットワーキング・サービス。ウェブ上で社会的ネットワークを構築可能にするサービスのこと。

 今も溢れる程沢山あるけど、使い方には気をつけよう。


◆新種コンピューターウイルス

 世界的に流行っているコンピューターウイルスで、今後の物語に大きく関わってくる。

 いったいなぜ……何処から……それは読んでのお楽しみ。


◆蜃気楼の塔

 ワールドオブアドベンチャーの期間限定のイベントダンジョン。首都の近くに塔が出現して、プレイヤーには一度だけ挑戦する権利が与えられる。

 内部はランダム生成されるフロアが百階まで用意されていて、一度入ってしまうと途中セーブなどは存在せず、最後までクリアするかリタイアするまで出ることができない。何階まで登れたかによって、限定アイテムが貰える。


◆バフ

 電子ゲーム用語の一つで術・技・呪文・魔法・アイテム等を用いて、一時的に各種ステータスを底上げする事。 これとは反対に各種ステータスを下げる事をデバフと言う。

 大半のMMORPGでは、これを多用する事が多い。

 

◆NPC

 ノンプレイヤーキャラクター。プレイヤーが操作しないキャラクターのことを指す語で、プレイヤーに操作されるキャラクターを指すプレイヤーキャラクターの逆である。

 可愛いNPCとか色々いるよね。


◆夢主

 ブレイバー達それぞれの創造主で、現実世界側のゲームプレイヤー達の事。

 その存在は、ブレイバーにとっては神に等しい大きな存在である。


◆バグのレベル

 バグの強さは色で判断できる。弱いバグは紫色、強くなるにつれて黒色の皮膜を持っている。異世界ではその強さに応じてレベルを五段階で表現しており、レベル一は無害なバグ、レベル二は怪我をする恐れのあるバグ、レベル三は攻撃能力を持ち無視できないバグ、レベル四は戦闘能力が極めて高いバグ、レベル五は戦闘能力が高く特質した能力や知能を持つバグとされる。

 レベル五に分類されるバグは、ブレイバーが束になっても勝てない恐ろしい強さを持っている事から、固有名詞が付けられる。更にはレベル五のバグを倒した者はブレイバーズギルドの書物に記録され、後世に語り継がれる仕組みとなっている。


挿絵(By みてみん)

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