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第159話 改造見積もり

前にシャーロットさんにパソコンを売った時のクレジットを加算するのを忘れていました。

主人公たちの持ち金 1229万→1429万クレジットに訂正します。

 目の前にある候補はバギーと軽トラ。

 さーて、どっちを選ぶかと俺が考える中、てくてくと二人が軽トラに。

 ミケちゃんは荷台に、ポチ君は運転席に。

 それぞれニコニコしている。


「どっちを選ぶかなんだけど……、そっちがいいの?」


「これ! これが良いにゃ! マイカー(リアカー)に一番似てるにゃ。

 獲物もいっぱい運べるにゃ」

 そう言って、ミケちゃんは荷台のへりにぎゅっとしがみついてしまった。

 今度は運転席へ、ポチ君に尋ねる。


「僕もこれが良いなー。ちゃんとした屋根が付いているからお家みたい」

 そう言って笑う。

 二人は軽トラが気に入ったようだ。

 クーンにも尋ねる。


「わたしはどっちでも良いです」

 クーンは車種にこだわりは無いらしい。


 さて、どうするか。

 性能的に見ればバギーなんだが、二人が気に入ってるし実用性を考えれば軽トラも悪くはない。

 問題は……。


「これ、装甲はさっき聞いた通り、無いに等しいんですよね?」

 バルバトロイさんへと尋ねると、困った様に頭を掻いた。


「ええ、一般車ですからね。追加装甲なら付けられますけど……」


「最大5mm……」


「ええ、それ以上載せるとしたら後はエンジンを取り替えないと」


「うん? そんな事もできるんですか?」


「ええ、これに使われているのはバギーに比べて1段階落ちるエンジンユニットを使っていますから、同じものを使えばバギーと同じ装甲までは載せられます」


「なるほど、いくらぐらいでしょう」


「エンジンもしくはモーターの上位ユニットへの載せ代えですと……追加で150万ですね」


「なるほど……」

 軽トラは800万だし、余りが620万ある。

 十分出来るな。


「装甲は5mm厚あつの物が100万、10mm厚が200万になります」


「ふむふむ」

 装甲は厚い方が良いな。

 10mmとして+200万、これでも残りが270万ある。


「他にはどんなのが必要かな」

 横のクーンへと視線を向ける。


「んー……燃料なんですが、マスターはエンジンは何を選ぶつもりなのですか?」

 この質問にはすでに決めている。


「電気モーターだ」

 電気ならアーティファクトで充電できるからだ。


「それでしたらバッテリーの追加も要りますね」

 クーンが納得し頷き、そこにバルバトロイさんが口を挟む。


「モーター式で良いのですか? 売れ筋は燃料の補充し易さもあってガソリン式ですが。

 ハイブリットエンジンですので燃費も良いですよ?」


「電気なら当てがあるのでモーターでお願いします」


「そうですか。モーター式はエンジン式に比べてパワーが少し落ちるのと航続距離も狭まります。

 最大時速140km、フル充電で300km走れます。もちろん荷物を載せたり、装甲を付けるとさらに落ちます」


「バッテリーも強化出来るんですよね?」


「はい、量子ドット電池を増設する場合、1つ100万ですね。それで電力容量が50%増えます」

 それを聞き、クーンと顔を見合わせ頷き合う。


「じゃあ、それも追加で」


「お買い上げありがとうございます」


「他には何が必要だろう?」

 俺の呟きにクーンが答える。


「備品とかじゃないですかね」


「ふむ……、タイヤとかなんですけど」


「タイヤは修復剤がホイールの中にそれぞれ5回分内蔵されています。

 パンクをしてもすぐに内部から修復剤が吹き付けられ、穴の開いた箇所を塞ぎますよ。

 ですのでスペアタイヤを買うよりもグレードアップの方をおすすめします。

 +5万でハードタイヤに。一回り大きい分、ゴムも厚いですよ。ガラスや釘を踏んでもへっちゃらです!」


「じゃあ、それも」


「お買い上げありがとうございます、4点で20万になります。ついでにサスペンションもグレードアップした方が良いですよ。

 機械制御のアクティブサスが今なら1つ10万です。お得ですよー」


「それも」

 なんかどんどん出てきた。

 クーンと顔を見合わせるが、乗り心地は大事だし、良いサスペンションの方がタイヤを傷めにくいだろうからこれも買うことにする。


「後は荷台なんですが、底面に揺れを抑えるダンパーを付けるとさらに良いと思います。

 油圧ダンパーが30万、上位の機械制御ダンパーが50万になっています」

 荷台か、と思うが。


「荷台は大事にゃ!」

 ミケちゃんが荷台の上から声を上げる。


「じゃあ、それも。機械式の方で」


「ありがとうございます。荷台なのですが幌をお付けになる気はありませんか?」

 荷台に雨除けの布の屋根を付けるかという事だが、ミケちゃんと顔を見合わせる。


「うーん、あった方が良いと思うにゃー。でも狭くなっちゃうにゃ?」


「骨組みは細く、布を被せるだけなのでスペースは取りませんよ。

 組み立て式なので使わないときは外せますし、ボタン1つで組み立てる機能のあるものも有ります」


「いくらですか?」


「普通の組み立て式が5万、機械で立ち上がるのが20万になります。

 骨組みを立ち上げても布を張るのはご自分でやらないといけないのですが」


「へー、それじゃ機械式の方で」

 これで残り……いくらだろう?

 そろそろマズイかも。


「ありがとうございます。後は重機オプションでしょうか。

 荷台に取り付ける形のクレーンやパワーアームがあります」


「どんなのです?」


「クレーンは旋回するはりからワイヤーフックを垂らし、荷物を引き上げるものです。

 パワーアームは巨大な鉄の腕ですね。いろんな用途に使えます」


「それはわたしなら直接、自在に操れますか?」

 クーンが手を上げる。


「はい、同胞でしたら自分の体の延長のように扱えるはずです」


「マスター」

 クーンがこちらを見上げた。


「パワーアームの方はいくらですか?」


「パワーアームが300万、クレーンは100万になります」

 高い、さすがに手が出なさそうだ。


「ちょっと待ってください」

 そう言って、見積もりを計算する。

 本体800万に追加が……580万。

 貯金が1429万クレジットだから、もうギリギリだ。


「クーン、悪いけど……」


「はい、しょうがないです……」


「遺跡でまた稼いだら買うから……、それじゃ見積もりお願いします」


「はい、合計で1380万クレジットになります」


「それじゃ、これで」

 カードと現金を渡す。


「電子マネーカードですか。こちらでは初めて扱いますね。

 ……はい、確認しました。それではパーツの取り寄せから始めないといけないので、引き渡しまで1週間掛かりますね」



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