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変わりゆく日常・・・?

投稿二回目です

設定を忘れそうになるので気を付けます

教室で簡単な自己紹介を終えたハルトたちは、帰宅することとなった。

共に帰るメンバーは、ハルト、リョウ、アイカそしてカナセの4人である。


「カナセはいつからハルトと知り合いなんだ?」

「家が近所でしたので、本当に小さい頃からです。親同士も仲がいいみたいですし。」


リョウにハルトとの付き合いを聞かれたカナセは落ち着いた様子でそう答えた。


「小さいころはよくハルトに助けてもらってました・・・。あまり外に出歩けなかった僕のために、家の中でも退屈しないよういろんな遊びを教えてくれましたし。」

「んっ?カナセは病気か何かだったのか?」

「い、いえっ!親が厳しかっただけです!あんまり外を出歩かないようよく怒られてましたから・・・」


リョウの疑問に慌てながら答えたカナセを見て、ハルトはカナセの家のことを思い出していた。

カナセの家は、普通の家に比べ大きく、使用人もたくさん雇っていた。そのため、近所の子供たちはお屋敷と呼んでいた。彼女の母親は一見優しそうながらも、礼儀作法に厳しい人で、ハルトもよく怒られていた。しかし、父親はあまり家におらず不思議だった。一度、カナセに父親のことを尋ねてみても


「お父さんは忙しい人だから・・・。会えなくても仕方がないよ・・・。」


悲しそうな眼をして、そう答えられた。

彼女の父親は何をしている人かは詳しく聞けなかったが、少し気の毒に思ったハルトはよりいっそう彼女を気に掛けることにしたのである。


「それにしても、うぬは魔族か?人とほぼ同じ姿をしているように見えるが・・・?」

「はい、僕は魔族ですよ。ほとんど人と同じ姿をしているため、人と間違われることが多いですが・・・。」


アイカも言ったように、カナセは魔族ながらほぼ人と同じ姿をしている。魔族には様々な姿をした者がいる。一目見ただけで、魔族とわかるものからほとんどわからないものまで。アイカは魔力の微妙な差異に気が付くことができるので、カナセにそう聞いたのであろう。ちなみにアイカも魔族である。アイカは火属性の魔法を使うことが得意である。理由は聞かなくてもわかるだろう・・・。厨二病だからである・・・。


「へー、そうなのか。何気に魔法とか得意だったりする?」


そう聞いたリョウは風属性の魔法が得意である。リョウは人である。


「いえ、そこまで・・・。一般的な学生と同じですよ。」


カナセは身分を明かせないのでそう答えていた。



しばらくして、リョウとアイカの二人と別れ、久しぶりにカナセとゆっくり話すことができた。


「そういえばカナセはどこに住んでるんだ?昔のお屋敷はもうないだろ?」


カナセは小学校を境に引っ越していた。彼女のお屋敷は今では取り壊され、マンションが建てられていた。


「はい。ですが、父がその土地にマンションを建てたそうなので、そこで部屋を借りる予定です。これからは一人暮らしですね。」

「えっ、あれって、カナセのお父さんが所有者だったのか・・・。気づかなかった・・・。じゃあ、これからは一緒に登校しないか?遅刻とかしないように。」

「いいですよ!私がハルトを毎朝起こしてあげます!」

「あはは、楽しみにしてるよ。うちにでも寄ってく?父さんはいるかどうかわかんないけど、母さんと妹ならいるよ。あっ、でもその恰好じゃ厳しいか・・・。」


忘れていた・・・。カナセは今男物の制服を着ているのである。母さんや妹が知っているカナセは女の子である。


「そうですね・・・。正直ハルトのお母さんや妹さんが、私のことを覚えているとは思えないのですが・・・。今日はやめておきます。代わりにうちに寄っていきませんか?少し散らかっていますが、昔の写真とかならありますよ。」


カナセにそう尋ねられたハルトは、驚きながらも返事を返した。


「えっ、大丈夫なのっ!?政府の機密事項とかないの?」

「はい、いいですよ。政府からの連絡は魔法で行われてますし、重要書類も魔法でしっかりパスワードがかかっていますから。」


そう笑顔で答えたカナセは、ハルトが自分の家に来てくれることをうれしく思っていた。



カナセの部屋は思っていたよりも広く、そしてきれいに掃除されていた。


「思ったよりも広いな・・・。あっ、これって昔カナセと二人で撮った写真だ。懐かしいな~」

「そうですね、あれからだいぶ経ってますから。待っててください、今お茶入れますから。」

「あっ、悪いな。急に押しかけただけでなくお茶まで。」


ハルトはカナセに悪いと思いつつも、部屋の中を見回していた。(なんていうか何もないな・・・)そうカナセの部屋には必要最低限のものしか置かれておらず、その光景がよりいっそう部屋を広く見せていたのである。



「じゃあな、カナセ。また明日うちの前で。」

「うん、今日はありがとうございます。明日からまたよろしくお願いします。」


カナセの家で予想以上にゆっくり過ごしたハルトは、彼女に別れを告げマンションを出た。家はすぐ隣である。家に帰ったハルトは、家族と談笑しながら夕食を食べて自分の部屋へと戻った。


「お兄ちゃん。」


部屋で本を読みながらくつろいでいると、妹のユキナが訪ねてきた。


「どうしたの、ユキナ。何か貸してほしい本でもある?」


妹のユキナは彼によく本を借りに来ていた。


「ううん、そうじゃなくてね。お母さんがコンビニに牛乳を買ってきてほしいみたいなの。もうないみたい。」


見ると、時計の針は9時を少し回ったころだった。(そっか、もうスーパーはしまったのか)ちょうど、軽く小腹がすいた頃だったので、


「わかったよ。ユキナは何かほしいものでもある?」

「ユキナも一緒に行きたいけど、もうパジャマだし・・・。何かフルーツ系の飲み物がほしいな。」

「わかった。ちょっと行ってくるよ。」

「ありがとう、お兄ちゃん。」


軽く上着を羽織り、ハルトは近くのコンビニに出かけることにした。



コンビニはハルトの家から少し離れたところに存在する。買い物を済ませると、、夜風が心地よく感じたハルトは少し寄り道をして帰ることにした。彼は昔カナセと遊んだ公園の近くに来ていた。(懐かしいな、この公園。今ではすっかり忘れてしまっていたけど・・・)

ふと、懐かしく感じたハルトは、公園の中を通り過ぎて帰ることにした。


(きーこー、きーこー)ふと、横を見ると風も吹いていないのにブランコが揺れていた。

(なんだ、何かいるのか・・・?)奇妙に感じたハルトはすぐに公園を出ようとした。そのときである。後方から何かが迫ってくる気配を感じたハルトはとっさに横によけた。(どんっ!)見ると、先ほどまでハルトの前方にあった鉄棒が大きくゆがんでいた。


「何かいるのか・・・?もしかして、カナセが言っていた“シャドウ”・・・?」


あまりの驚きに、ハルトは人知れずつぶやいてしまっていた。彼のつぶやきに応えるようにゆがんだ鉄棒は宙に浮き、ハルトめがけて飛んできた。


「あぶなっ。なんだよ、“シャドウ”って物理攻撃なのかよっ。魔法とかじゃないのかよっ。」


とっさによけたハルトをあざ笑うかのように、次の瞬間にはハルトの体は何かに突き飛ばされていた。おそらく“シャドウ”本体から攻撃を受けたのであろう・・・。


「かはっ。」


突き飛ばされた衝撃と地面にたたきつけられた衝撃で彼は意識を失いかけていた・・・。(なんだよ、せっかくの新学期に俺は死ぬのか・・・)

薄れゆく意識の中、彼は家族や友人、そして今日久しぶりに出会った幼馴染の顔を思い出していた。(死にたくないな・・・)自然とそう思い始めたハルトは意識を失った。


目の前の対象が動きを止めたことで、“シャドウ”はゆっくりと近づき魔力を吸い取ろうとした。しかし、近づいたところで異様な気配を感じた“シャドウ”は対象から飛びのいた。しばらくすると、さっきまで倒れていた対象が異様な魔力を帯びて起き上がったのである。しかも、顔には古代の文字が記された奇妙な仮面を被っていた。(まだ意識があったのか・・・)そう思ったのかはわからないが、“シャドウ”は再び彼に狙いを定めた。


「〇☐!¥#△*◇!。」


言葉にできないような文字を放った対象は次の瞬間には目の前から消えていた・・・。否、“シャドウ”自体が下から現れた氷のとげによって宙に浮いていたのである。


「ぐああああああああああっ!」


思いもよらない攻撃を受けた“シャドウ”は、なす術もなく消滅した。



「いててっ、俺何してたんだっけ・・・。」

すぐに意識を取り戻したハルトは壊れた鉄棒を見て、さっきまでの出来事を思い出していた。(そうだ、“シャドウ”に襲われた後、気を失って・・・)ふと時計を見た彼は家を出てから三十分も過ぎてることに気が付いた。(早く帰らないと、親が心配する・・・)そう思ったハルトは、コンビニの袋を手に持ちすぐに家に向かったのである。


「遅かったわね。寄り道でもしていたのかしら?」


帰ってきた彼にそう尋ねてきた母親に


「ううん、ちょっと立ち読みを。はい、これ。これしか置いてなかったよ、牛乳。」

「ありがとう、助かるわ。」


自然とうそをついたハルトは妹にフルーツジュースを渡し、風呂に入ってベッドに横になった。(なんだったんだ、あの“シャドウ”は・・・?いつの間にいなくなったんだ・・・)自然と考えてしまうのはさっきの出来事である。(あの“シャドウ”はなぜ魔力を食わなかったんだ・・・?)そんなことを考えているうちに彼は眠りについていた・・・。



ふと違和感を感じたハルトは、夜中に急に目が覚めてしまった。(何かが上にのっている・・・?)そう感じたハルトは目を開けると、体の上に知らない女の子がまたがっていた。


「だっ、誰だ!」


思わず、そう叫んだハルトに対してその女の子はこう答えた。


「ご主人様、気持ちいいですか・・・?」

「・・・・・・えっ?」









今回の“シャドウ”は物理型です

“シャドウ”にはいろいろなタイプがいるという設定の予定です

新しくでてきた少女は何者なんでしょうか・・・?

実際、知らない少女が寝ている間にいたら声を上げるどころではないと思いますが・・・

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