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びっくりするマジック

作者: ガチャガチャ
掲載日:2014/02/24

こんなの漫画にして描いたら面白そうだなと思ってとりあえず書いた

本日、本校では、キャリア教育を兼ねたあるイベントが行われた。

町内からあらゆる職種の方々が来られ、子どもたちに職業を疑似体験をしてもらうというイベントだ。

ヘアサロンやパティシエ、大工などあらゆる職種の方が集まった。

各教室をお店に見たて、それらしく飾り付けなんかしてある。

体験する内容は、子どもたちにもできるように優しい内容に工夫されていた。

その中にマジックのお店があった。

小学生の子どもたちは、興味津々にある1人のマジシャンを見つめていた。

マジシャンは、おじいさんだった。

口元に白い髭を蓄えている。眉毛も白くて長い。とても痩せていて、頭など、頭蓋骨の形がよくわかるほどだった。

振る舞いや口調が落ち着いていて、大変紳士的な方だという印象を受けた。

それらしいシルクハットとタキシードを着ているが、いやらしくなく、よく似合っている。

おじいさんは、トランプを取り出した。裏のままカードを一枚選び、子どもたちに見せる。

カードの束に選んだカードを混ぜる。ここまで、当然、おじいさんは選んだカードが何なのかを見ていない。カードを切る。

カードの束を裏向きにして、机の上に乗せる。カードの束の一番上のカードをめくり、子どもたちに見せる。そして、こう言う。


選んだカードは、これだね?


子どもたちは、目を皿のようにさせて見ている。当たりなのだ。拍手が起きる。

拍手が止んだ際、おじいさんが言う。


今からみんなにも、このマジックをやってもらうよ?


子どもたちは、自分にもできるか不安そうである。しかし、期待で胸をわくわくさせている。


そんな中、ある少年がおじいさんの前に歩いてくる。背が小さいが、顔つきはしっかりしている。中学年といったところだろうか。

次の瞬間、少年が言った一言に場の空気が凍りついた。


こんな簡単なマジック見せられても、ちっとも 驚かないよ。


おじいさんは、驚いた様子で少年を見ていたが、その後すぐ何か悟ったように頷き、少年の頭をぽんぽんと叩いた。


わかった。じゃあ、特別に、君に、もっとびっくりマジックを見せてあげよう。


おじいさんは、少年の背中を押しながら、ゆっくり誘導した。青い血管が浮くそのしわしわの手からは、温かな温もりが伝わってくるのを、少年は感じていた。


少年と老人は、校庭に出た。後ろには、心配そうな、でも何をするんだろうと期待する子供たちの姿が見える。先ほどマジックの教室にいた子どもたちだ。

おじいさんは、言う。


このカードの束から一枚カードを取って。


少年は、溜息をつき、カードを一枚取る。


そのカードを私に見せないように、このカードの束にもどして・・。


少年は、言う通りにする。

カードを束の真ん中辺りに入れる。

すると、カチッと音がして、

その後

ちゅドーン!

と音がして、

少年の正面向こうに見えるマンションが火を吹く。

爆炎をあげ、あれよあれよと崩れていく。

間髪入れずに、

ちゅどどどどどーむ!

という連続する爆発音が響き渡り、

マンションを出発点として、隣のビルや建物が次々に爆破されていく。

その迫力たるや!

ちゅどどどどどーむ!

まだまだ爆発の連鎖は止まない。

ドミノ倒しのドミノのごとく、町のあらゆる建物が連続的に爆破を繰り返し、爆炎を、あげている。

校内は、大パニック!

何百という子ども、大人が、叫び声をあげながら逃げ惑っている。


少年は、唖然としながら、崩壊していく町を見ている。

すると、どこからか

ババババババ

と音がして、

突風が吹いて、

ヘリコプターが少年の目の前に現れる。

見ると、さっきのおじいさんが乗っている。


少年は、おじいさんに促されるままわけもわからずに乗り込む。

あっという間にヘリは上空何千メートルの高さまで上昇する。

また状況が飲み込めず、口を開けたまま固まっている少年。

すると、おじいさんは、


ほら、ここから町を見て見なさい。ある模様が描かれているだろう?


少年は、町を見下ろす。確かに、爆発の跡が線になって、トランプの絵になっている。それは、ハートの2のカード。まさに、少年が、先ほど引いたカードだった。

しかし、少年は、放心状態で、何も答えられない。

すると、


むむむ!そんな反応をする奴はこうだ!きええい!


と、奇声をあげ、少年を後ろから蹴飛ばす。


え?うわああああー!


と、言ったら、

少年は真っ逆さまに、物凄いスピードで落下していく。


ぎゃああああああ!


と、悲鳴をあげる。

やばい!このままでは、死ぬ!

と思ったが、じたばたすることしかできない!

すると・・

!!!!

手に何か当たる!

リュックだ!

いつの間に!?

紐が着いている。

しめた!きっとパラシュートが入っている!

この紐を引っ張れば・・!

少年が紐を引っ張ると、様々な国の国旗がしゅるしゅると出てくる。


え?うああああああ!

と、言いながら、少年は無我夢中で紐を引く!

引いても引いても国旗が出てくる!

みるみる地面が近づいてくる!

すると、紐を引く感触に違和感!

カチッと音がする。

よかった!紐の最後だ!

思いっきり引っ張る!

ブワッと音がし、パラシュートが開く!

ああ、しかし!もう地面はすぐ先!

このままのスピードでは、きっと無事ではすまない!

すると、少年の落下地点でまたも爆発!

ちゅどーむ!

少年は、爆風に押され、大きく上昇!

うわあああああああ!

少年は、飛ばされて行く!

するとパラシュートの紐が切れ、少年の体はバットの真に当たったボールのように、放物線を描いて空の向こうへ!

ひゅーーーん

と、飛んでいると、少年の飛ぶ方角に何かが浮いている!大きな箱だ!

え?うわああああ!

すぽっ!

あっ、これ、マジックで人が入るやつだ。

と思ったさ中、何かが飛んでくる!

複数の短剣だ!

ぶすぶすぶすぶす!

と、箱めがけて飛んできて、突き刺さる!

ぎゃああああああ!

狭い箱の中で必死に探検を避ける!

そんなことをしていると、箱は、いよいよ地面に!

箱の一部に窓が着いていて外が見える!

ああ!なんてことだ!

落下地点には、大きな探検が刃をこちらに向けて立っている!

あれが刺さったら!

もう逃げる場所なんてない!

万事休すか!

小年はめをつむる!

探検が迫る!

うわあああああああ!


・・・・・・?


音が止んだ。

暗闇?

箱の中だ。

助かったのか?

おかしい、窓が塞がっているのか、外が見えない。真っ暗だ。


じゃじゃじゃーんー!

誰かの声がする。

次の瞬間、箱に覆われた幕があき、

少年が現れる。

校庭だ。

ギャラリーは、拍手喝采!


なんと、イリュージョンでした!


と言って、少年の横にたっていたのは、あのおじいさんだった。


呆然として立っている少年におじいさんは言った。


私のマジック、びっくりしたかい?


少年は、目からも鼻からも涙をながして、怖くて何度もうんうんと頷く。

少年は、もう、おしっこちびるくらいびびったのでした。


終わり


終わり

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