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第五十三話 『コータ』と『浩太』と

遅くなりました、第五十三話です。多分『その理屈はおかしい』と思う点もあるでしょうが、来週か再来週に回収しますので突っ込みはもうちょっと待って下さい。


「魔王のかけた……魔法? 貴方、何言ってるのよ!」

 口元に浮かべた綾乃の笑みをみとめ、エリカは怒鳴る。部屋中どころか廊下にまで聞こえるその大音量に、外に侍り成り行きを見守っていたエミリが不躾と知りながらもたまらず応接間の扉を押し開いた。

「失礼致します。一体、何事ですか?」

 表向き冷静を装いながら、エミリはエリカの表情を盗み見て――軽い、絶望を覚える。王族らしからず……と言うと失礼だが、エリカは結構気が短く、そんなエリカと付き合いの長いエミリは直ぐに悟ったからだ。

「……ルドルフ閣下。大変申し訳ございませんが、少し席を外して頂くわけには行きませんでしょうか?」

 これは、このエリカは決して『冷静』では無い事に。身内の恥と非礼、一体どちらがテラに与える『損害』が大きいかエミリは瞬時に判断し、独断ながらもルドルフに退室を促した。

「……ふむ。それは構いませんよ」

「大変申し訳ございません」

「いえ。どうも当方の『聖女』も冷静では無いようですし、お互い様でしょう。ですので、どうぞ『お気になされず』」

 言外に『こちらにも非はあるようですし』という言葉を匂わすルドルフに、胸中でほっと息を漏らす。こんな所で講和をぶち壊したとあっては、ロンド・デ・テラだけではなく、フレイム王家にまで泥を塗る事になる。

「……それではお送りします。エリカ様、エリカ様もどうぞ退室を」

「……」

「……エリカ様!」

「エミリ。ルドルフ宰相を送り届けたら貴方も入りなさい。ソニア、それにシオンも呼んで」

「え、エリカ様? 何を――」

「問題ないわよね、『聖女』様?」

 そう言って綾乃を睨みつけるエリカ。親の仇を見るようなそんな視線を向けられながら、綾乃は冷静に肩を竦めて見せる。

「ええ、問題ないわ。好きな様にしてくれる、公爵閣下」

「魔王の魔法を解いて下さるそうよ? エミリ、早くね」

 バチバチと、火花が飛び出しそうな二人にエミリの背中に冷たい汗が流れた。このまま放っておいたら大惨事になりかねないと認識し、『どうぞ、こちらに』とルドルフを控室に送り、優雅に、それでも最速で屋敷内を駆けまわる。部屋で本を読んでいたソニアと、台所で摘まみ食いをしていたシオンを回収し、慌てるそのまま、エミリは応接間の扉を開けた。

「……早かったわね、エミリ」

 上座に座ったまま、じっと綾乃を睨みつけるエリカの姿が目に入った。『一体、なにごとですか!』なんて不満を浮かべていたソニアすら、そのエリカの何時にない姿に思わず襟を正した。

「……何事だ、一体。そもそも私はなぜこの様な所に連れてこられている?」

 そんな中、通常運行のシオン。摘まみ食いの途中で連れてこられたからか、指に付いたソースをペロリとなめる。行儀が悪いと注意すべきだが、空気の悪いこんな状況の中で、シオンのその仕草は妙な緩和剤として作用し、エミリを安心させる。

「それで? そちらの御仁は一体どなたですか?」

 その安心も、一瞬。何時かは触れなければならないが、出来ればオブラートに触りたいデリケートな話題にも関わらず、その地雷を一気に踏み抜く。シオンはシオンである。

「――ああ、そう言えばちゃんとした自己紹介がまだだったわね。初めまして、私は大川綾乃、と申します。ラルキア王国の外交団の一人として、このロンド・デ・テラでの講和会議の出席者する一人で――」


 一息。



「……此処にいる、松代浩太の銀行の同僚です」



◇◆◇◆◇◆


「……コータの、同僚?」

 どれだけ、沈黙の時間が流れたか。

 重たい空気が漂う空間の中で、彫像の様に固まっていたシオンが何とか声を絞り出す。エミリとソニアはまだ動けず、エリカはそっぽを向いている。

「貴方は?」

「失礼、シオン・バウムガルデンという。フレイム王国王立学術院の主任研究員をして――」

 そう言って、浩太の方をちらりと見やる。

「……コータを召喚した張本人だ」

「シオン!」

「どうした、エリカ嬢?」

「それは国家の重大な機密のはずよ! それをこんな――誰かも分らない人間に!」

「『勇者召喚』の一切の権限は責任者である私にある。情報の秘匿も、誰に話すべきかの判断も、私の権限で可能だ。ちなみにエリカ嬢? エミリ嬢にはその情報を聞く権利は無い。貴方の独断でやった事、本来であれば重大な国家機密漏洩の罪に問うべき事態だぞ?」

「そ、それは!」

「無論、ソニア姫殿下にも同様に無いが……まあ、コータが喋る事まで止めていない私のミスだ。エミリ嬢にしても罪に問うつもりは無い。そんな事より、だ」

 エリカに向けた視線を、綾乃に向ける。

「アヤノ様、とお呼びした方が宜しいか?」

「さま付けなんて辞めて。綾乃でいいわ」

「それではアヤノ。貴方はコータの同僚と言われた。それは、こちらの、オルケナ大陸では無い世界での同僚という認識で間違いないか?」

「ええ。その認識で間違いないわ。まあ、もしかしたら同じ世界の別の場所、って可能性も無い訳じゃないんだろうけど……ともかく、この『オルケナ大陸』の同僚では無いわよ」

「それでは貴方も……『召喚者』、という認識で間違いないか?」

「多分、そうね」

 綾乃の言葉に、さっとシオンの顔に朱が走る。羞恥や照れではない、興奮の朱色が。

「興味深い。非常に興味深い! アヤノ、貴方はどうやって召喚されたのだ?」

「どうやってって……朝、いつもの様に銀行に行こうと思って玄関のドアを開けて、一歩外に出たらいつの間にか会議室みたいな所に居たわよ。目の前に妙齢のオジサマが二人、ポカンとした顔して座ってて……まあ、そんな感じ。ちなみにその時の一人がさっきのルドルフさんで、もう一人がラルキアの国王陛下よ」

 淡々とそう語る綾乃に、今度は浩太が渋面を作る。

「何よ?」

「いや、何よって……何ていうか、とんでもないな、それ。殺されても可笑しくないぞ?」

「普通は曲者! ってバッサリ斬られて終わりなんでしょうけど……ま、運も良かったのよ。取りあえず、足もちゃんとあるし幽霊じゃないわよ、私」

 はいているスカートの端をちょっと上げて見せる。艶めかしい素足に、思わず顔を真っ赤に染めて浩太は顔を逸らした。

「み、見せなくていい! はしたない!」

「あっれ~? なに? なに? 浩太、照れてんの?」

 にやにやしながら、『ほれほれ!』なんて言ってのける綾乃に、浩太の顔が尚更朱に染まり……違う意味で、エリカの顔も朱に染まる。無論、怒りで。

「何やってるのよ、貴方達! 何時まで遊んでるのよ!」

「何よ、嫉妬? 見苦しいわよ」

「だ、誰が嫉妬よ! そんな事無いわよ!」

 勝ち誇った顔を向ける綾乃に、エリカが噛みつく。そんな二人に、珍しい事に――本当に、珍しい事に、シオンが仲裁役をかって出た。

「二人とも、それぐらいにしておいてくれ。話が進まないし、脱線し過ぎだ」

 たしなめるようにそう言うシオンに、二人揃って不満そうな顔を浮かべながら、それでも素直にその言に従う。その仕草に満足したように一つ頷き、シオンは口を開いた。

「それで、アヤノ? 君は一体どうやって召喚されたのだ?」

「どうやって? さあ? 気が付いたら『こっち』の世界に来ていただけだし」

「ふむ。それでは、召喚に対して説明は一切なかった、と? 例えばラルキア王国が君を召喚した、とか?」

「召喚された時、ハトが豆鉄砲を食らったような顔してたし。本当にラルキア王国が召喚したんだったら、流石に陛下に話が言ってるでしょ?」

 綾乃の言葉に顎に手を当てたまま、シオンは少しだけ考え込む。綾乃の言う通り、仮にラルキア王国が召喚をしたのだったらファースト・インプレッションがあまりにも不自然過ぎる。

「それすらも演技の可能性もあるが……いや、そこまでの技術力はラルキア王国には無い、か」

「えっと……ちょっといい? 一人で考え込んでいる所悪いけど、誰が召喚したかとか、そんなに重要?」

 あーでもない、こーでもないとぶつぶつ言うシオンに、若干気味悪そうに綾乃はそう問いかける。問われたシオンは、一瞬『へ?』という顔をして見せた後、一気に捲し立てた。

「当たり前だろう! 誰が、どうやって召喚したか、重要に決まってるじゃないか!」

「そ、そう?」

 あまりのシオンの剣幕に、若干綾乃は引き気味。助けを求めるように浩太に視線を送り、『諦めろ』と言わんばかりに首を左右に振る浩太の姿を視界におさめた。

「大体アヤノ、君は気にならないのか? なぜ自分が此処に呼ばれたか、何の意思が、どういう理論が、どんな力が作用したのか、それが一切気にならないというのか!」

「あ、いや、そ、その……浩太! ちょっとアンタ!」

「無理。綾乃が悪い」

「何でよ!」

「常識が通じないマッドサイエンティストに興味深そうな話題を振ったんだ。最後まで付き合え」

「同期愛! 同期愛を要求する!」

「越えられない壁があるんだよ、同期愛では」

「そんな事はどうでも良い! さあ、アヤノ!」

「あ、ああ、もう! 知らないわよ、そんなの! 誰かが魔法かなんかで召喚したんでしょ!」

「魔法? そんなものはこの世に無い。演劇の見すぎではないか? 現実を見ろ」

「……ねえ、浩太? 何だろう、この『イラッ』とくる感じ。ブッ飛ばしてもいいの、この人?」

「辞めとけ。拳が痛くなるだけだから」

 悟りを開いたかの様な表情で優しくそう説く浩太に、溜息一つ。綾乃はシオンに向き直った。

「これこそ脱線した話だと思うけど……ま、良いわ。じゃあ逆に聞くわ。貴方、浩太を召喚した責任者って言ったわよね? それ、どうやって召喚したの?」

「『アレイアの遺産』と呼ばれる、召喚の機械がある。それを使って召喚したんだ」

「アレイアの遺産? なに、その仰々しい名前」

「学聖アレイアが残した古代の技術だ。現在の科学をぶっちぎりで置き去りにする、召喚機械だな」

「ロスト・テクノロジーってやつ? うわ、私理系じゃないんだけど……」

 そう言って、少しだけ考え込む様に視線を飛ばした後、綾乃は指を三本立てた。

「考えられる可能性は三つ」

「傾聴しよう」

「アレイアの遺産関係なし、何だか分らないけど召喚された」

「ふむ。可能性としてはあるだろうな」

「二つ、アレイアの遺産が何処かにある。それで私は召喚された」

「その可能性もある。三つめは?」

 立てた指を折り、一本残った指でシオンを指さして。




「貴方が、召喚した」




「……ほう。興味深いな」

「召喚する機械もある。召喚した実績もある。アレイアの『遺産』って言うぐらいのロスト・テクノロジーなら、珍しいモノなんでしょ? あっちにもこっちにもポンポンあると考えたり、全然違う方法で召喚されたって考えるより、絶対あって、召喚した実績がある方が確実じゃない。私なら、貴方を一番に疑うけど?」

「なるほど、一理ある。ちなみに君が召喚されたのはいつだ?」

「いつ? えっと……今からひと月ぐらい前かな? でもそれ、なんか関係あるの?」

「ひと月ぐらい前なら丁度ぐらいだな、コータ?」

 シオンのその、若干にやけた様な表情に、訝しげな表情を浮かべる綾乃。

「……どういう意味?」

「ひと月ぐらい前、コータが壊したんだよ、アレイアの遺産。だから当方にあるアレイアの遺産で貴方を召喚するのは不可能だ」

「……マジ? 何考えてるの、浩太。そんな大事なモノ壊すなんて」

「ちょ、違う! 別に俺が壊した……訳でもないけど、別に俺だけが悪い……のは悪いんだけど……」

「ちょっと何言ってるか分らない」

「うるせえよ!」

「くっくく、あの時のコータは傑作だったな。アリアに抱き着かれて、そのまま機械の上に倒れこんで――」

「シオンさん!」

「――……」

「……シオンさん? どうしたんですか、そんな真っ青な顔をして」

 先ほどまで興奮と歓喜で顔色を朱に染めていたシオンの顔が、不意に真っ青に変わる。良く見ればカタカタと小刻みに震えるシオンのそんな急な変化を訝しんだ様に浩太が声をかけた。

「シオンさん?」

「な、何でもないぞ? まあ、そうだな。分らないモノは分らない。仕方ないさ」

「……本当にどうしたんです? 何か悪いモノでも食べました? 急に顔色も悪くなったし……なんか、『やばい!』って表情してますけど?」

「あ、いや、だから!」

「シオンさん?」

 その、だから、と、いつになく動揺を見せるシオン。やがて、浩太と綾乃の視線に耐えきれなくなったか、諦めた様に肩を落として口を開いた。

「……覚えてるか、コータ。お前がアレイアの遺産を壊した時の事」

「人聞きの悪い事を……まあ、覚えてますよ。思い出したくありませんが」

「その……なんだ? あの時、アレイアの遺産は『どう』なった?」

「どうって……そりゃ、ボンって音がして煙を出して――」

「その前だ」

「その前? えっと、確か……」




 ――最初に聞こえたのは、『ガンッ!』という鈍い音。続いて、何かが起動する様な、低い機械音。その音は段々高くなり、勢いを増すかのようにグングンと音を大きくし、ついには……




「……え?」

「……気付いたか?」


 最初に聞こえたのは『ガンッ!』という鈍い音。ここは良い。


「……何かが起動する様な、低い……機械音?」

「……ああ」


 そう。



『何かが起動する様』な『低い機械音』だ。



「ちょ、ちょっと!」

 今度は浩太が顔を青くする番だ。

「か、可能性の話だ! 誤作動を起こしたと確定した訳では無い! た、たまたま、そういう可能性だってある、という話だ! 確かに状況証拠だけ見れば殆ど真っ黒に有罪だが、決してコータだけが悪い訳じゃない!」

「し、シオンさん? あの、元々貴方が流した鼻血に滑ったんですよ! なに私一人のせいにしようとしてるんですか!」

「流石に私も、一人のみならず二人の人生を狂わせたとあっては謝罪のしようも無い! ここはコータ、君が一人で責任を取れ!」

「理不尽! 理不尽すぎるでしょ!」

「理不尽だろうが何だろうが、さすがに――」




「……ねえ」



「「……」」


「何だか楽しそうに責任のなすり合いをしているみたいだけど……」


 ――その前に、する事あるんじゃないの? と。


 握りしめた拳を良い笑顔で振って見せる綾乃に、浩太とシオンが『済みませんでしたぁ!』と頭を下げた。その頭に大きなたんこぶが乗っていたのは……まあ、言うまでも無いだろう。



◇◆◇◆◇◆


「……本当に、話が脱線したわね」

 頭にたんこぶを仲良く一つずつ乗せたシオンと浩太をちらりと見やり、綾乃は視線をエリカに戻す。その視線は、ご丁寧にも一連の流れを黙って聞き、静かに怒りを溜めていたエリカの挑戦的な視線とぶつかり合った。

「そうね。貴方には同情するべき所もあるけど……」

「良いわよ、別に。そのお蔭で浩太にももう一回、逢えた訳だし」

「……そう。でも、それとこれは関係ないわ」


 さあ、説明して、と。


「『魔王』の『魔法』を解いて見せるって、貴方は言ったわよね? それ、どういう意味かしら?」

「そのままの意味よ。貴方達が見ているのは『魔王』であって、浩太じゃないって、そう言う事。悪い魔王が、偽って見せていた姿。悪魔が美女の姿をして男性を誑し込むのと一緒。まんまとそれに引っ掛かった可愛そうな公爵閣下に、現実を見せてあげようかなって思ったのよ。親切心よ、言っておくけど?」

「……へぇ」

 笑みすら浮かべてそう言う綾乃に、敵意をむき出しにしたままの表情でエリカは睨みつける。

「……面白い事言うわね、貴方。一体、何を持ってそんな事が言えるのかしら?」

「強いて言うならカン、かしらね? 貴方達を見た瞬間に思ったのよ。ああ、この人達は『浩太』を見ていないんだな、って」

「女のカンは最強、なんて言うつもりじゃ無いでしょうね?」

「それでも良いけど、それじゃ貴方達は納得しないでしょ?」

 当然とばかりに頷いて見せるエリカ。その隣ではエミリ、ソニアも同様に頷いて見せる。敵意の見えるその視線と姿に一つ頷き、綾乃は浩太に向き直る。

「その前に一つ教えてよ、浩太。貴方、なんでロンド・デ・テラに居るの?」

「なんでって……そりゃ、フレイムの陛下にテラに行って欲しいって言われたからだけど」

「……何かしたの? 怒らせたり、とか」

「そんな事は無いと思う。随分陛下は頭を下げてたし……ただ、俺がいるとあんまり良くないって、そう言われて」

「厄介払い?」

「……言い方に悪意があるけど……まあ、否定はしない」

 ふーん、と気の無い返事をして見せて、綾乃はもう一度視線をエリカに戻す。

「それで? 浩太は貴方達の所に来た、って訳?」

「そうよ。陛下の勅命で、コータはこのテラに来たの」

 そう言って、胸を張って見せ、心持自慢げにエリカは語りだす。

「……それからのコータは、このテラの地を発展するために文字通り身を削ってくれた。私やエミリがくじけそうになっても、励ましてくれた。助けてくれたのよ」

「ふーん。それで?」

「私達だけじゃない。コータだって傷ついて、苦しんで、悩んで……それでも、私たちの為に、頑張ってくれたの! そ、その……」

 浩太を追い詰め、苦しめ、傷つけたのは自分たち。そんな罪の意識を持ちながら、それでもエリカは気丈に顔を上げる。

「……確かに、私達はコータを苦しめたかも知れない。でも、それでも、コータは私達を助けてくれたの! 仮に、コータが悪い魔王でも良いわよ! そんな魔法だったら、喜んでかかってあげるわ!」

 胸を張り、堂々とそう宣言するエリカ。その隣で同じように頷いて見せるエミリとソニアをつまらなそうに――心底、つまらなそうに見つめて綾乃は口を開く。

「それじゃ、質問。浩太が来るまで、この領地では何か問題がありましたか?」

「それが、なに?」

「質問に質問で返さない。あったの、無かったの?」

「そ、それは……有ったわよ」

 エリカが、そう言った瞬間。

「……ふーん」

 綾乃の口が、吊り上がり、獰猛な笑みを浮かべる。

「良いわ。それじゃ、当ててあげる。浩太は貴方と初めて出逢った時、さ」



 ――『こんな領地運営じゃダメだ』みたいな事、言わなかった? と。



「……あ」


 そんな、綾乃の質問に思わずエリカは言葉に詰まる。


「言ったの? それとも言わなかったの?」

「……言ったわ」

「良く言うのよ、こいつ。『これはダメだ! 直すべきだ! なんでこんな事してるんですか!』ってね?」



『そんな魅力の無い領地を、魅力的にしようと思わないのですか? 仮にも、領主が』



 ――言われた。



確かにそう言われ、怒り、それでもそのコータの言の妥当性にかけ、テラの『経営』を助けて貰い……そして、テラは発展した。



「そ、それが……それが、何よ!」

 まるで見て来たようにそう言われ思わず動揺するも、その動揺を押し隠し、エリカは大きく声を張る。その声に『うるさいな』と小さく呟いて肩を竦め、綾乃は言葉を続けた。

「……私達が勤めていた銀行って職場には『新規先』っていうお客様の捉え方があるのよ。浩太はね、新規先に『怒り』に行くの。『経営資源があるのに、なんでそれを活用しないんですか!』って。メインとか準メインにも言うには言うけど……そこそこ業績が良い『会社』には言い難いのよ。特に、ギリギリでメイン先とかには」

 銀行はお客様を幾つかの区分に分ける。銀行によっても違いはあるし、一概には言えないが概ね、メイン、準メイン、ぶら下がり、そして新規先に分ける事が多い。


 メインや準メインの業況が良い場合、銀行はあまり難しい事は言わない。隆々で行っている会社だから問題が無い訳では無い。問題点の無い会社など殆ど無く、必ず何かしら課題は抱えているのが常。隆々な業績が、その問題点を覆い隠してしまっているだけに過ぎないのだ。だが、その問題点に対して苦言を呈し、『そんなに難しい事を言うのだったらもう取引を辞める。銀行はおたくだけじゃないから』と言われたら困る。本来であれば第三者的立場で意見をするのが銀行としての使命でもあるのだろうが、現実は理想ほど甘くない。銀行だって株式会社なのだ。


 逆に、お義理程度のお付き合いである『ぶら下がり』や、全く取引が無い新規先には多少の難しい事も言える。特に新規先の場合、今まで全く取引が無いのだ。前述のとおり、業績が良い会社には苦言を呈しにくく、お追従ばかりしてるメインが言えないようなガツンとした意見も言える。言って嫌われたら、次は訪問しなければイイだけの話なのだから。得をしないだけで、損をする訳では無いのだ。

「新規先にガツンと言うでしょ? 大体のお客様は『なんだ、こいつは』と思うんだけど……三十社に一社ぐらいかな? 『今までの銀行員とは違うな、面白い』って思う人もいるのよ」

 追従ばかりに慣れた経営者は、ガツンと言われる事に慣れていない。多くの経営者は腹を立てるが、ごく少数の経営者は耳を傾けようと、そう思う人もいるのである。

「浩太はそういう方法、良く使うのよ。全くの新規先には取りあえず問題点を指摘する。耳を傾けてくれる経営者には、真摯に課題と、その課題を解決するためのオペレーションを一緒に検討する。『今までは良い、良いと言われるばかりで、こんな解決方法があるとは思わなかった』って、引継ぎで回ったお客様によく言われたもの。『松代君は良かったよ!』って言われることもあったわね。ホント、いい迷惑よ」


 面倒臭そうに肩を竦め――それでも、若干嬉しそうにそういう綾乃。


「王宮に召喚されて、命の危機だって感じるわよね? なんだ、お前は! って殺されても全然可笑しくない。分るよ、私だってそうだったもん。でも予想以上に好意的で……追い出されたけど、それでも住む所と生きる場所を与えられた。行ってみたら、その領地が財務的にダメダメ。解決する方法も有りそうだし、『親会社』に命は担保されてるんだから、『子会社』で多少無理を言っても殺される事は無いだろう。どうせ日陰者で生きる覚悟はしてたんだ、嫌われたら日陰者として生きれば良いや。よし、それじゃ一つ言ってみようか」



『これじゃダメですよ。もっと改革しましょう!』と、浩太のマネをするように肩を竦めて見せて。



「……どうせ、こんな所でしょ?」

「ち、ちが――」

「違う、なんて言わせないわよ。じゃあ、なんで未だにエリカ『さん』なの? なんでいつまで経っても敬語が抜けないの? なんでそんなに」


 ――張り付いた様な笑顔、浮かべているの? と。


「――っ」

「結局、貴方は何処まで行っても『銀行員』だったんでしょ? お客様に接するように、接し続けていたんでしょ? だって普段の貴方を見てたらあんなスーパーマンみたいな印象出てこないもん。なら、貴方がそんな『スーパーマン』を」


 ――魔王を……『コータ』を『演じて』いたんでしょう? と。


「……そうやって、『浩太』を見せず、『コータ』を見せ続けていたんでしょ?」

 まるで見てきたように、そう言ってふんと鼻を一つ鳴らして浩太を見やる。その視線から逸らすよう、浩太は体を斜めに向けた。

「……ま、この場所で『はい、そうです』なんて言えないモノね。良いわよ、別に? 答えは言わなくても」

 そう言って苦笑を浮かべたまま、綾乃はその視線をエリカに向けた。

「これが、貴方達が『浩太』を見ずに『コータ』を見ていたと思った理由。そりゃ、そうよね? 新規先だったお客様がメインになったんですもの。苦しくたって、悲しくたって、お客様の前では泣かないわよ。拗ねないわよ。だって、そうでしょう?」


 そんな事したら、折角の『お客様』に嫌われちゃうから、と。


「……ねえ、貴方達はどう思う? そうやって『お客様』として接して来た浩太に……どんな感情を抱くの?」


 こくん、と。


 小首を傾げ、そう問いかける綾乃に、エリカの絶叫が響く。

「こ、コータはそんな事無い! わ、私達を客だと思って、そう思って接してなんて――」

「本当にそう思うの? そうだとしたら随分お目出度い頭だと思うけど? ねえ」



 エリカ『さん』と。



 強調するように、楽しそうにそう言って見せる綾乃。その視線から逸らす様、エリカは視線を浩太に――縋るようなそんな視線を向け……そして、目を合わせてくれない浩太に、絶望する。

「あ……こ、コータ? う、嘘……でしょう? 嘘、よね! 私たちの事、唯のお客さんなんて、そんな――」



 懇願。



『違いますよ』と。


『何を言っているんですか、エリカさん』と。


『そんな事無いんですよ、貴方はたまにバカな事を仰いますね』と。



 何時もの様に、そんな軽口交じりの、意地の悪い、それでも優しい――




 ――何時もの、『コータ』を見せて、欲しい、と。




「――あ」


 そんなエリカの願いにも、浩太は視線を逸らし続けて。


「――浩太を責めるのは筋違いだと思うわよ?」

 綾乃の言葉に、視線を引き戻される。

「す、筋違い?」

「そうでしょ? 浩太は勝手に召喚されて、勝手にテラに送られて、それでもテラの財政を立て直す為に尽力してくれたんでしょ? 幾ら命の保障があっても、私だったら緊張するわよ? 超アウェーな環境で、気を張って生きるに決まってるわよ。本音だって出せない、笑顔だって張り付かせなきゃいけない。失敗したら、何を言われるか、何をされるか分らない。そんな中で『何で本当の自分を見せてくれなかったの?』って、『何で貴方は私達に心を開いてくれなかったの!』って、そう言うの? そう責めるの?」

「こ、コータをどうこうするつもりなんて、私達には無かったわよ!」

「じゃあ、それを言ったの?」

「そ、それは……い、言ったわよ!」

「あっそ。それじゃ聞き方を変える。貴方達は、本当に浩太にそう信じさせたの? ううん、これじゃ分りにくいかも知れないわね。貴方達は本当に、浩太に……『コータ』に、心を開いていたの?」

 当たり前だ、と声を大にして叫ぼうとして――その口を閉じる。

「そ、それは――」

「別に、隠し事がイケないとは言わないわよ。何でもかんでも話せば良いってモノでもないでしょう。でもね?」


 人に心を開いて貰いたいのなら……まず、自分から開きなさいよ、と。


「……まあ、良いわ。ねえ? それで? 貴方達は浩太の事をどれくらい知っているの?」

「ど、どれくらいって……そ、その……」

 言いよどみ、自信なさげに綾乃を見つめるエリカ。その仕草に、綾乃は肩を竦めて、嘆息。

「それじゃもう一回、質問を変えるわ。貴方達が知っている『コータ』ってどんな人?」

「こ、コータは……や、優しくて、頭が良くて、丁寧で、テラを発展させてくれて、ちょっとだけ意地悪で、それで……」

 しどろもどろ。一つずつ、思い出す様にそう語るエリカに、綾乃は冷たい瞳を浮かべたままで。

「ふーん、そう。貴方達が知っている『コータ』はそんな人なのね?」

 エリカ、エミリ、ソニアを順々に見渡し、反論がない事に少しだけ悲しそうな表情を浮かべながら、綾乃は口を開く。

「じゃあ、浩太ってどっちが利き手か知ってる?」

「……き、利き手?」

「そ、利き手」

 不意な綾乃の質問。一瞬、呆けた様にポカンとしたエリカだが、その表情も一瞬。結論を導き出す為、脳をフル回転させた。

「き、利き手? そ、それは――」

 記憶を必死に呼び起こす。書類に筆を走らせるとき、カップを持つ手、何かをする時に、最初に出すのは――

「み、右よ! コータ、右利きよ!」

「正解。でもね? 元々、浩太は左利きなの。小さい時、矯正されて右利きになったのよね?」

 そうよね、浩太? と問いかける綾乃に、浩太は首肯する事によって答える。

「そ、それがどうしたのよ! さ、最初は左利きって知らなかったけど、それが一体、どうしたって言うのよ!」

「後、コーヒーはカフェオレが好きなの。格好つけてブラック飲んでるけど、実はブラック飲んだ後はいっつも苦い顔してる。毎週月曜日はコンビニで漫画雑誌を買って読むのが楽しみ。テレビで闘病生活なんかのドキュメンタリー見たらすぐ泣く。ゲームはRPGが好きで、最新作出るのを心待ちにしている。食玩の『世界の車』シリーズを集めてたけど、銀行の掃除のおばちゃんにゴミと間違われて捨てられて、結構へこんでた。目は悪くない癖に、パソコン見るときは目を細めてるから何だか睨んでる様に見える」

「そ、それが……」

「休みの日は特に目的もなくブラブラ出歩くのが好き。カラオケに行ったらポップスも歌うけど、シメは絶対演歌。誘われれば飲み会にも行くし、飲めと言われればお酒も飲むけど、別にそんなにお酒が好きな訳じゃないし、強い訳でもない。旅行もそこそこ好きで、ぶらりと一人旅とか行ってる。しっかりしている様に見えるけど、実は全然しっかりしていなくて、よく時刻表とか見間違えて駅で数時間待ちぼうけとかしてるバカ……まだ、要るかしら?」

 こくん、と小首を傾げてそう問う綾乃にエリカは慌てた様に首を左右に振る。

「い、良いわよ! もう良い!」

「そう? まだあるわよ? あ、そう言えばね? 浩太ってこう見えて――」

「もう……良いって言ってるでしょ!」


 これ以上、『浩太』を知ってしまったら。


 これ以上、『コータ』しか見てないと知れられてしまったら。



 ――もう、立ち直れないから。



「ねえ、シオンさん?」

 俯き、唇を噛みしめて肩を震わすエリカを一瞥し、その視線をシオンに固定。腕を組んで成り行きを見守っていたシオンは綾乃の言葉に組んでいた腕を解いた。

「シオンで結構」

「それじゃ、シオン。貴方が浩太を召喚したのよね?」

「そうだ」

「それって、『浩太』じゃなかったらいけなかったの? 何十億人と人がいる、私たちの世界から、必要だから、浩太が良かったから……浩太を選んだの?」

「そういう機能はついていない。呼んだらコータが来た。それだけだ」

「浩太じゃなくても良かった、って事よね」

 綾乃の問いに、少しだけ視線を中空にあげ、諦めた様に溜息一つ。

「……肯定だ」

「別に浩太じゃなくても良かった。召喚できる機械と、召喚できる機会があったから、試しにやってみた。そしたら、浩太が……コータが出て来た」

「……そうだ」

「召喚なんか出来ちゃったから、ちょっと使ってみた。そしたら予想外に使える奴だった。だから、別に欲しくて欲しくて仕方なかった訳じゃないけど、使えるんだから使ってみようと、思った」

「……」

「使えると分ったら、何だか捨てるのが惜しくなった。何だか取られるのが嫌になった。別に必要でも、重要でも、大事でも無かったけど、ちょっと便利に使えるから手元においておきたいと思った」


 一息。



「――ふざけないでよ」



 一刀、両断。

「惜しくなったから、捨てない? 浩太を物扱いするのもいい加減にしてくれる?」

「そ、そんな事は無い! 私はコータを物扱いなんてしてない! 私は――」



 私は……ただ、コータと一緒に居たい、と。



「あっそ」

 心の内からのエリカの声も、綾乃には響かない。

「貴方達の中で、浩太がどれ程大きなポジションにいるかは分らないわよ。浩太が大事で、浩太が大好きで、浩太と一緒に居たいのかも知れない」

「そ、そうよ! 私たちは、コータと一緒に――」



「でも……それって貴方達だけ?」



「――え?」

「私だって、浩太と一緒に居たいよ? 私だって、貴方達みたいに浩太とわいわいとやりたいよ? 私だって、浩太と一緒に暮らしたいよ?」



 ねえ、と。



「私がそう思う事って……いけない事なのかな?」



 ねえ、ねえ、と。



「大事に大事にしていた人を奪われ、楽しく楽しく過ごした時間を奪われ、心配して心配して、死ぬほど心配して、逢いたかった人にやっと出逢えた――コータじゃなく、浩太と一緒に居たい私が――」



 欲しくて欲しくて、たまらなかった訳じゃないのなら。



「欲しくて欲しくてたまらない私が、浩太を返して欲しいって思うのは……」




 ――そんなに、イケない事なのかな? と。




 綾乃の泣き笑いの様な表情から出たそんな言葉に、返答するものはいなかった。




◇◆◇◆◇◆


「お疲れ様でした、アヤノさん」

「お疲れ様でした……というか、済みませんでした」

 控室として用意された一室。手持無沙汰気味に紅茶のカップを手遊びしていたルドルフは、頭を下げながら入って来た綾乃に苦笑を浮かべながら左右に首を振る。

「いえいえ。構いませんよ。強いて言うのなら……御馳走様でした、ですかな?」

「御馳走様って……もう、ルドルフさん」

「失礼」

「それに……その、本当に済みません」

「何がですか?」

「その……こう、全くのプライベートな話で、折角の会談をぶち壊しちゃって」

 本当に申し訳なさそうにもう一度頭を下げる綾乃に、手の中で遊んでいた紅茶のカップの中身を飲みほし、ルドルフは静かにカップを置いた。

「……先ほど、少しお手洗いを借りたのですよ」

「……?」

「失礼ながら、公爵家の館とは思えないほどの質素な作りです。帰り道で公爵閣下にお逢いしまして」

 顔面が蒼白でしたよ、と面白そうにそう言うルドルフに綾乃は渋面を作る。

「趣味、悪いですよ」

「失礼。まあ、あれ程顔色が悪くなるほど追いつめる方が余程趣味が悪いとは思いますが」

「はあ……もう良いです。それで?」

「外交に限らず、交渉事は最終的にどれ程相手より『上』に立てるかが鍵になっていると私は思います。条件面もですが、人と人とが交渉するのですから、当然と言えば当然です」

 置いたカップのフチを人差し指でゆっくりなぞり笑みを浮かべる。

「あれだけ動揺していらっしゃたのです。講和交渉の本番までに立ち直る事が本当にできますかな? アヤノさんが同席されて本当に冷静でいられますかな? アヤノさんの言葉に翻弄されないと、そう言い切れますかな? 正直、私は無理だと思います」

 ――そして。

「それは、確実にラルキア王国に利するでしょう」

獰猛な笑みを浮かべるルドルフに、先ほどよりも苦い顔をして見せる綾乃。

「……本当に趣味、悪いです。大体、私は別にそんなつもりだったわけじゃないですよ?」

「そうでしょうとも。引渡証書を見てあれ程動揺した貴方だ。きっと、本当に件の魔王殿との再会を楽しみにし、感動的な再開を果たした。ただ、そのお蔭で我がラルキア王国には利益が出るという話です」

 誰も損をしない、何とも素晴らしい話でしょう、と両手を広げて人の好さそうな笑みを浮かべるルドルフに、先ほど謝ったのがバカらしくなった綾乃は、くぐったばかりのドアに再び足を向けた。

「どちらにお出でですか?」

「ルドルフさんの言を信じるのなら、もう少し『動揺』して貰った方が良いでしょ?」

「まるで傷口の上でダンスを踊る様な所業ですね。まだ追い詰めますか、エリカ様を」

「ルドルフさんと違って、私はそんな悪趣味では無いです。魔王だって講和会議の出席者ですよ? ならば、魔王の方に動揺して貰いましょう」

「……」

「……」

 沈黙。顔に一筋汗を流す綾乃をマジマジと見やり、ルドルフは大きく溜息をついた。

「……な、何ですか?」

「いえ……素直じゃないな、と。逢いに行きたいなら逢いに行きたい、と素直に仰れば宜しいのに」

「べ、別にどうしても浩太に逢いたい訳じゃないです! そ、その」

「ああ、分りました分りました。それではさっさっと魔王殿の所に行って来て下さい」

 しっしっと、犬を追い払うような仕草を見せるルドルフを、少しだけ睨みつけて。

「ルドルフさん」

「何ですか?」

「いつか刺されますよ、貴方」

「政治家ですからな。刺される覚悟はしていますよ」



 肩を竦めてそう言って見せるルドルフに、べーっと舌を出し、綾乃は部屋を後にした。



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