209文字で切り取った世界 ―― 一番小さなストーリー ――
209文字で切り取った世界 ―― 一番小さなストーリー ―― 弟
「最初は自信がなかったんです……俺が彼女のことを、幸せに出来るかなんて」
「だけど、彼女が言ったんです。『亡くなったあなたのお父さんの分まで、二人でお母さんのこと幸せにしましょう』って」
「そんなこと言われたら、何としても俺がこいつのこと幸せにしてやらなくちゃ、って思うじゃないですか。男として、そう思うじゃないですか……」
明日、この男が『義弟』になる
「俺は、……最高の嫁さんを貰った幸せ者です」
俺はこの義弟を誇らしく思う