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悪役令嬢を名乗った私ですが、ラスボス竜騎士団長に「一生愛す」と求婚されました  作者: みー


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第14話:【新婚生活の甘い日常】夜の呪いと甘い抱擁、そして団長のデレデレな素顔

【注意】 このエピソードには、登場人物の情熱的な描写や、親密なスキンシップが含まれます。苦手な方はご注意ください。

真実の愛で結ばれてからというもの、私たちの生活は一変した。


昼間、ゼフィールは王宮や騎士団で、相変わらず"冷血無比なラスボス団長"として冷徹に振る舞っている。顔の半分を覆う仮面も、彼の威圧的なオーラを完璧に保つための必須アイテムだ。


しかし、「黒竜城」の私室に二人きりになると、彼はまるで飼い慣らされた大型犬のように私に甘えた。


「セシリア。今日は、王宮で愚かな文官が私に口答えをした。……お前がいないと、冷静さを保つのが難しい」


彼はそう言って、軍服を脱ぎ捨てると、すぐに私の首筋に顔を埋める。


「団長、あなたは私に愛を告白した後も、相変わらず私の匂いがないとダメなのですか?」


私がからかうように尋ねると、彼は私のウエストを強く抱きしめ、首筋にキスを落とした。


「当然だ。お前は俺の命綱だ。愛は別だ、セシリア。お前の匂いと体温は、俺の竜の血を、穏やかな状態に保つための唯一の薬だ」


そして彼は、私にだけ見せる困ったような、少しデレたような表情で囁く。


「……だが、愛が加わった今、この薬は毒でもある。お前が愛しいあまり、理性を保つのがさらに難しくなった」


「それは、わたくしの責任ですわね」


私は微笑み、彼の黒髪を優しく撫でた。


彼の夜の呪いは、完全に消えたわけではない。竜の血は、彼の持つ強大な力そのものであり、制御を失うと激しい苦痛と衝動を引き起こす。しかし、真実の愛で結ばれてからは、その苦痛の波が明らかに穏やかになっていた。


夜の発作が起こりそうになると、彼は仮面を外したまま、私を激しく抱きしめ、熱いキスを求める。


彼の要求は常に独占的で、私の全てを求める激情に満ちているが、そこには以前のような獣的な恐怖はなかった。私が「愛している」と囁くと、彼の体から発せられる熱は一気に鎮まり、彼は私を優しく抱きしめ直した。彼の愛は、彼の呪いをもコントロールする力を持っていたのだ。


__________

ある日の昼下がり。


私はゼフィールが孤児院で子供たちを助けている"秘密の活動"について、改めて尋ねた。


「あの子供たち、団長が直接世話を焼く必要はありますの? 誰か信頼できる部下に任せては?」


ゼフィールは、執務室で書類を広げながら、珍しく困った顔をした。


「……彼らは、俺がこの国で最も忌み嫌われている竜の血を持つ者であることを知らない。俺は、俺の血を恐れない純粋な心に触れることで、自分自身を保っている」


彼は顔の仮面に触れた。


「俺が冷酷なラスボスを演じるのは、俺の愛する者たち――そして、あの子供たちを、宮廷の陰謀から守るためだ。孤立していると思わせておけば、誰も俺に近づこうとしない」


彼はそう言って、私に視線を向けた。


「お前も、俺の"悪女"の妻という立場を全うしてくれている。おかげで、誰もお前に手を出そうとしない。お前は、俺の最高の防波堤だ」


「光栄ですわ、団長」


「ゼフィール、と呼べ」



「……ゼフィール」



私がそう呼ぶと、彼は執務を中断し、私を抱きしめるためだけに席を立った。彼の愛は、私を常に最優先にする。


「セシリア。お前は、俺の光だ。お前が俺の秘密を知り、それでも傍にいてくれるから、俺は誰にも触れられない孤独な場所で、平静を保てる」


彼は私を抱きしめたまま、真剣な顔で言った。


「だが、今後の課題だ。俺はいつか、この竜の血の呪いを完全に克服しなければならない。お前を、俺の命綱としてだけではなく、一人の妻として、安心して隣に立たせてやりたい」


私は彼の決意に、静かに頷いた。


「わたくしは、あなたの"悪女"の知恵で、その呪いを解く手助けをさせていただきますわ、ゼフィール」


私たちの愛は、もう単なるロマンスではない。夫婦の共闘として、呪いやこの国の暗い部分に立ち向かう、新たな一歩を踏み出したのだ。

(第14話・了)

(次話予告:【共闘の始まり】竜騎士団の資料を漁る悪女〜呪いの謎と、新たな敵〜)

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