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ブラッドアンドハント  作者: アルミさん
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変わった世界

万年筆の呪いが発動した以上残された日にちはあまりない。

勝樹は数人に電話をする。

残ったバーガーを頬張り、家にドローンを取りに急ぐ。

次の日の夕方、仕事がおわった事務所には直哉、勝樹、優斗、霧島、田代文蔵の5名が座っていた。

勝樹はプロジェクターを使い説明をし始める。

「今回の標的はゴブリン約10体の討伐。人里近くに建物を建てて生活しています。」

木の枝等を使った小さな建物がいくつか集まっている映像。

その建物を一周するかのように柵が張り巡らされている。

普段入り口に使っているで有ろう場所は少し離れた所に柵がある。

50代半ばの男が手を挙げる。

彼の名前は田代文蔵。

勝樹の狩猟免許取得、猟師の師匠だ。

勝樹は頷いて発言を許す。

「既に付近に被害が出ている。しかし数までは分からなかった。10体とは正確な数字か?」

「この4、5日ドローンによる監視をしていましたが、10体確認できました。建物の規模からして10前後、15以上は居ないと判断しました。」

田代は小さく頷く。

「次に、我々の明確な標的を共有します。」

今度は優斗が手を挙げる。

「ゴブリンの殲滅では?」

勝樹はある画像を映し出す。

「普通のゴブリンより少し大きいこの個体。他のゴブリンに指示している事がわかりました。こいつを潰す事により、ゴブリンは統率が取れなくなり暫く烏合の衆となることが予想できます。こいつの排除ならびにゴブリンの全滅が今回の完全勝利になります。」

皆は指示を出しているだろうゴブリンをじっと見つめる。

30秒程待ち、勝樹は動画を流す。

ソレは明らかにドローンで撮影した動画だった。

「まず、この駐車場まで車で移動。その後、徒歩で山を登りますが、天気予報と風の向き予想からして今映し出している経路で目標に近づきます。」

直哉が口を開いた。

「まっすぐ突っ走ったほうが速いんじゃねーか?」

すると田代が直哉を向く。

「臭いだな。俺たちの臭いで奴らに勘付かれる可能性がある。だから臭いが行かないようにワザと遠回りしてるんだよ。」

わかってるんだかわかってないんだかどっちとも取れる返事を返す。

勝樹は山の画像を映し出し、急遽予想されている風向きを青い矢印で書き、侵攻ルートを白い矢印で書いた。

「それだけではありません。偵察を行った際、まっすぐ最短で行くと地形によってドローンの電波が途中で切れてしまいます。今流れている動画通りに進めば、電波が途切れることもなく拠点を偵察できます。」

直哉は顔をしかめた。

「さて、拠点に到着間近になったら部隊を2つに分けます。田代さん、霧島がこの位置。俺、優斗の2名が正面から侵攻。この時、奴らが造った柵の向こうには行かないこと。」

簡易図面を見せる。

勝樹、優斗の位置からゴブリンが入り口にしているだろう場所の正面にある柵まで矢印がまっすぐ伸びている。

田代、霧島達は、少し離れた横に居た。

優斗は勝樹を見た。

「理由は?」

「まず、正面から行くことにより多くのゴブリンが俺たちに集まるでしょう。さらに、統率をするゴブリンも現れる可能性があるため、正面から侵攻します。柵より前に行かない理由は田代さんの射線にはいらないようにするためです。田代さんは唯一、ライフル銃を使えますのでスナイプしてもらいます。」

「つまり俺とお前たちで十字射撃をするってことか。さらに統率してる奴を優先的に処理。」

「私は?私の仕事は?ライフル持ってないよ。」

「霧島は田代さんの護衛だよ。そして直哉さんはドローンにより頭上から監視、無線によって連絡してください。」

「ドローンの操縦にも少し慣れたが…まぁ、やってみるよ。一応聞くが、電池は持つんだよな?」

ドローン操縦にやっと慣れてきたが、ドローンについての知識はないに等しい直哉は頭によぎった疑問を投げる。

「もし電池切れを起こしそうになったら無線で知らせて。予備のバッテリーを俺が1個持っていくよ。他には?」

周りを見渡す。

皆首を振る。

勝樹の手に再び痛みが走る。

ポケットに片手を突っ込み万年筆を握る。

「では、各自待機場所に到達したら無線連絡。その後俺が攻撃合図をしたら作戦通りにお願いします。最後にこのゴブリンの拠点付近に緑熊が居ますので乱入してくる可能性があるので手早く済ませましょう。最悪乱入されたら緑熊の討伐も視野に入れます。各自装備万端にして明日に備えてください。特に今回はゴブリンなので俺、優斗、霧島は散弾を多めで、緑熊に対抗するためにスラッグ弾もある程度持ってきて下さい。他に何かありますか?」

「緑熊ってのはヤツだな?」

画像を変えて緑熊と呼ばれる熊を映し出す。

「この魔物は色が緑色ですが身体能力自体は普通の熊です。なので、散弾では効果が期待できないためスラッグ弾で対抗します。」

「だが、スラッグ弾では効果が薄い。」

田代がつぶやく。

「クマにはライフルじゃないと火力不足だ。」

「なので緑熊が現れたときは田代さんがメインアタッカーになります。他にはありますか?」

優斗が手を挙げる。

「皆さんこの作戦を持って俺はこのチームを抜けます。理由は自衛隊に入るためにです。」




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