『中原中也問題』
『中原中也問題』
㈠
中原中也問題、と言えば、思いつくのは、果たして本当に中原中也はすごいのか、という問題です。無論、文学史に残っている訳だから、すごいとは思いますが、あの憂いを帯びた中原中也の、写真写りに問題がありそうです。
㈡
端的に言って、中原中也は写真写りのよさで、随分特をしているんじゃないか、と言う問題です。「汚れつちまつた悲しみに...」と、あの写真写りで言われたら、何か人を納得させる響きの詩を、尊大に感じさせられます。
㈢
西村賢太は、あんな詩は分からない、みたいなことを、言ってましたが、万人を納得させるだけの詩だと、詩だけを見たら、確かに懐疑します。つまり、中原中也問題は、読み手を納得させる、あの写真写りにあったのではないでしょうか。