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9.警戒体制

Side: 府谷恭平

夕食で皆が集まった時に部屋割りを周知した。

未だの人も全員がクジを引き部屋割りが完了した。

「とりあえず、仮住居とも言えるものは全員に提供出来たと思います。各個室の入口がカーテンなのは、随時、ドアに変更していきたいと思いますので、少々お待ちください。」

まぁ皆んな仕方ないよね、と思っているのか特に不満は上がらない。


「初日からベッドで寝れると思って無かったので、逆に驚いています。」

と園田さん、こういう気遣いが出来る人がいるとありがたいよね。

その後、与田くんに説明して貰いながら、皆んなにビジネスチャットを設定して貰った。今後はこちらで周知を行う旨を皆に告げた。


ここからが本題だ、警戒体制について説明する。

「今日、襲撃を受けたことは皆さんご存知だと思います。そしてこれは、今後も起こりうることが想定されます。この為、交代で警戒担当を立てることにしました。」

一旦、言葉を切って皆の反応を待つ。


「具体的に警戒担当とは何をするのですか?」

誰かが質問してくる。

「はい、警戒を担当する者4人づつを、1日3交代で立てたいと思います。役割は襲撃者に対する足止めです。警戒担当が即応している間に、他の人達が武装を整えて迎撃する形になります。」


「ちょっと待って下さい、私には戦闘なんて無理ですよ。」

と小太りのおじさんが悲鳴をあげる。

「大丈夫です、強力な武器を用意しました。まぁ、こちらを見て下さい。」

と連射弓の映像を流して説明する。


「皆さんもご存知の通り、この配送センターは周囲を5mの高さの金網フェンスに覆われています。門と通用口を固めてしまえば、気を付けるのは金網フェンスを登ろうとする襲撃者だけになります。この連射弓は、そんな襲撃者に対しとても効果的です。」

とここで実物の連射弓を取り出して見せる、皆からどよめきが起こる。


「いずれは全員分を用意しようと思いますが、とりあえずは今日の夜番の方からお渡しします。」

「この警戒担当はどんな基準で選ばれるのですか?」

「対象は基本全員です、但し、専任の担当業務を持っていない人から優先的に割り振っていきます。あと、今日の夜番については急な話しなので希望者を募りたいと思います、誰か希望者はいませんか?」

と待っていると2人ほど手を上げた、1人は死村くんだ、マイペースな彼が率先してやるなんて珍しい。もう1人は誰だろう?


「えーと、死村くんともうひと方は、お名前を伺っても?」

「下平と言います。」

「下平さんですね、ありがとうございます。他に希望者はありませんか?」

特に手は上がらないようだ。


「それでは残りの2人はこちらで選んでおきます、明日の早番以降についても、こちらで選ばせて頂きます。ビジネスチャットのスケジュールに載せておきますので、各人確認をお願いします。」


「参加しなかった場合はどうなりますか?」

「仕事をサボった場合は減俸になります、基本給が下がることになります。回数が重なれば解雇もありえます。」

皆んながマジか?みたいな顔をしている。


「先に断っておきますが、警戒担当はあくまで即応対応を行うというだけで、敵が攻めて来れば全員で戦います。なので、即応対応する役割を皆で持ち回るだけの話です。」

渋々ながら、皆、納得しようとしている顔だ。

元々相互補助の共同体なので、戦闘もそこに含まれるという話だ。

そこは理解して貰いたい。


皆んな戸惑っているようなので、さらに話を進めよう。

「さらに警戒担当とは別に、偵察班を設けたいと思います。こちらはドローンを使って周辺偵察を行うものなので、ドローンの操作経験者を優先したいです、経験者の方いらっしゃいますか?」

手が上がる、1人か、少ないな。


「えー、お名前を伺っても?」

「豊令といいます。」

「どのくらいの経験がありますか?」

「ドローンのレース等にも参加経験があります。ドローンの映像だけで林の中を飛行させる事が出来ます。」

おうふ、ガチの人だ、これは期待できる。


「分かりました、偵察班の責任者をお願いしたいです。」

「分かりました。」

あと、最低でもあと3人は欲しい、なので希望者を募ると10人以上が手を上げた。

戦闘するよりドローンの方がと思ったんだろうね。

豊令さんに明日中に適性者を5人選んで貰うようお願いした。


皆んな結構お腹いっぱいになって来た頃だろうけど、もう少しお付き合い頂く、給水機設置問題だ。

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