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5.拠点作り

Side: 府谷恭平

担当が決まっていない皆を連れて、旧館2階のだだっ広い空のオフィスフロアに行く。

「ここをパーテーションで区切って個室を作ります。皆さんの仮住居となる部屋です。与田くん、レイアウトは出来てる?」

「はい、所長、こちらの部屋は80人分で良かったんですよね。」

「そうだね、女性陣から同じ部屋は嫌だ、鍵付きの部屋にしろと言われたので、女性8人分は別に会議室を当てようと思う。」

「それで1部屋だいたい3m × 4mの12平米、だいたい7.5畳くらいの広さになります。」

「それじゃ与田くんは、レイアウトに沿ってテープを貼っていってくれ。それでは皆さんにはテープに沿ってパーテーションを設置して貰います。今からパーテーションを持ってきますので運搬を手伝って欲しいです、6人ほど付いて来て下さい。」

同じ2階にある、パーテーションを格納してある倉庫からパーテーションを台車に乗せてピストン輸送で運び出して行く。

オフィスフロアでは与田くん指導の元、パーテーションで仕切られた小部屋が次々と作られていく、人数が多いのであっとゆう間だ。

レイアウトは4 × 20部屋で通路は両端と真ん中の3本となっている、各通路に20部屋が並んでる感じだ。

ある程度出来てきたので、与田くんに何人か付けて各小部屋への配電を頼む。

まぁ、発電機の設置が終わるまでは電気は来ないので、それまでは新館で充電した家庭用バッテリーでしのぐしかないのだが。

因みに新館の方は、元々自家発電設備が整っているので追加で発電機を付ける必要はないが、旧館に回すほどの発電量はない為、旧館分は独自に賄うしかない。


仮住居の部屋が結構出来てきたので、ベッドの作成に取り掛かることにする。

「皆さん、これから各部屋にベッドを設置します。被災用のダンボール製ですが使用に充分耐えうる優れモノです。これから組み立てを実演します。」

組み立て手順を皆に見せて、こちらも出来た小部屋にベッドを設置していって貰う。

この後、ベッドにマットレスを敷きたいので、後のことを与田くんに任せて、10人ほど引き連れて新館の搬出口に向かう、搬出口には既にマットレスと毛布類が積み上がっていた。

「今からベッドに敷くマットレスや毛布類を運びたいと思います。」

配送業者で天尊の子会社【天尊配送】の人にトラックを回してもらい、マットレスや毛布類を積み込んでゆく。【天尊配送】を選んだ理由はトラックがEVだからだ、今後、ガソリンが手に入るか分からない状況では、迂闊にガソリン車は使えない。

トラック2台を旧館の搬入口に回し、マットレスや毛布類を台車に乗せて運ぶ、88人分あるので結構掛かるかと思ったが、皆んな元々配送業者なので手際よく運んで行った。

マットレスと毛布類を運んで貰いベッドは一先ず完成、与田くんに確認すると、女性用の部屋も大会議室2部屋を使って8人分の小部屋も完成し、ベッド類の設置まで終わったとのこと、マットレスと毛布類の運び込みも済みとのこと。


「あと残っているのは、小部屋の入口をどうするかだが。何か良いアイデアはないかい与田くん?」

「後日、ちゃんとしたドアを付けるべきと思いますが、今日のところはカーテンで仕切るぐらいしか思い付きません。」

「まぁ、そうなるよなぁ、あまり時間を掛けてもしょうがないのでそれで行こう。カーテンとレール代わりの棒を部屋数分用意してくれ。」

「了解しました。」

と、そこに府谷のスマホに呑家くんから連絡が入る。

「所長、大変です!給水班が襲われました。」

丁度一息つきたいなと思っていたが、まだ休めそうにないらしい。

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