4.班分け
Side: 府谷恭平
先ず優先してやる事を書き出してみる。
建設班
1. 給水機の設置
2. 旧館の電源設置
3. 調理場の設置
4. 浴場の設置
調理班
1. 賞味期限が切れそうな食材の冷凍保存
2. 食事の用意(お弁当)
3. 食事の用意(調理)
農業班
1. 賞味期限が切れそうな食材の冷凍保存
2. 野菜や果物から種の取り出し
3. プランター栽培
残り全員
1. 旧館で仮住居作り
こうして見ると今日のマストは寝場所の確保だな、食事については生鮮食品の弁当が今日、明日ぐらいまで賄える、給水機の設置は100mくらい先の川にホースを突っ込むだけだし、冷凍保存は8人くらいいればいけるんじゃないだろうか。
調理担当に4人、農業担当に4人選んで合同で行って貰おう。
給水機は建設会社から何人か出してもらい、センター外に行くので護衛に警備員を2人はど付けるか。
旧館の電源設置は建設会社の栗井場さんに担当して貰うとして、終わったら随時、調理場と浴場の設置に入ってもらおう。
残り全員で仮住居作りに掛かれば今日中に出来そうだな。
防衛用の武器については明日以降にしよう。
「というわけで班分けと担当を割り振りたいと思います。」
「何が、というわけなんですか、所長?」
「呑家くん、細かいことはいいんだ。皆さん見て下さい。」
とモニターに建設担当、調理担当、農業担当と映し出される。
「栗井場さん、建設担当はあなたに任せたい、配下の方々含めて建設班としたい。」
「分かった、何をやればいい。」
「最優先は給水機の設置、次に旧館の発電設備の設置、あと調理場と浴場の設置をお願いしたいと思っています。」
「必要な資材は用意して貰えるんだろうな。」
「もちろんです。先ずは給水機の設置が最優先なので、何人か作業者を出して下さい。」
「分かった、直ぐに3人ほど向かわせよう。」
「了解です。それから給水機設置に行く際には念の為、警備員の方にも同行して貰おうと思います。舟酒さん!」
「どうしました、所長?」
「給水機設置はセンターの外に出るので警備員を2人ほど同行させて下さい、万一の場合は人命優先でお願いします。」
「分かりました。栗井場さん、警備室長の舟酒洋二です、設置に行かれる際にはお声掛けをお願いします。」
「分かった、よろしく頼む。」
「それでは、建設班には詳しい作業内容を呑家くんの方から説明させますので、彼女について行って下さい。」
「ああ、分かった、お前ら行くぞ!」「おー!」
建設班の皆んなが威勢よく出て行った、何処かにカチコミに行きそうな雰囲氣である、なんとなく頼もしく感じた。
「次に調理担当を決めたいと思います、作業内容は皆への食事の提供です。立候補する方はいらっしゃいますか?」
「はい!」おっ、元気に手が上がった、あの子は馬猪さんか、釣られて3人ほど手をあげている。人数も丁度いいのでこの4人で決めてしまおう。
「それではこの4人で決定です。よろしくお願いします。それで責任者を決めて欲しいので4人で話し合って下さい。」
そう言うと4人は集まって話始めた。
「最後に農業担当を決めたいと思います、作業内容は野菜等の作物栽培です、現状、耕作地が無いのでプランターでの栽培になります。先ずは専門知識を持った方いらっしゃいますか?」
「よろしいでしょうか、園田です。農業系のチャンネルで動画配信しています、それでよろしければ立候補したいと思います。」
「そうですか、それでは園田さんに責任者をお願いします。他に数名ほど募りたいのですが、いらっしゃいませんか?」
パラパラと手が上がった、2人か、予定より少ないがとりあえずはいいだろう。
「それでは、この3人で農業班として下さい。今日のところは調理班と一緒に食材の冷凍保存作業に携わって貰います。調理班もよろしいでしょうか?」
「あ、はい。」調理班の皆からも返事がある。
「作業の詳細は大苺くんから聞いて下さい。大苺くん、よろしく頼むよ。」
「はい、所長。」
因みに、調理班の責任者は、馬猪萌奈さんに決まったそうだ。