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12.浄水施設

Side: 府谷恭平

栗井場さんに給水機の設置場所について説明する。

「センター内に使わなくなった水槽が有ります、先ずそこに水を流し込みますので、給水機はこの水槽より高い位置に設置して下さい。」

高い位置にある水は途中に多少の高低差があっても、ホースを伝って低い位置に流れ込む、いわゆるサイホンの原理と言うやつだ。


「やぐらを組んで設置するか。」

「一旦はそれで、将来的には給水塔みたいにしっかりしたものにしたいですね。」

水槽に入った水を業務用の浄水フィルターを通して濾過する。

この後、加熱殺菌したものを使用する算段だ。

「とりあえず俺たちは、給水機を設置した後その水槽までホースを通せばいいんだな。」

「よろしくお願いします。」


後は給水機の設置だけなので、建設班3人と警戒担当の早番4人、警備員2人を残して他の人は撤収して貰った。

夜番(徹夜)だったセンターメンバーの3人はとても眠たそうにしていたが、下平さんだけはピンピンしていたのが印象的だった。


舟酒さんには夜番の連射弓を回収して貰い、今日の遅番、夜番、明日の早番の人に射撃のレクチャーをお願いしておいた。

皆んな一度は警戒担当を経験すれば、実戦でも役に立ってくれる事だろう。


とここでスマホに連絡が入った、唐西さんからだ、長射程の連射弓が出来たらしい。

射程距離を確認したいのでセンター外に試射していいかの確認だった。

ちょうど良いので、給水機が射線からは外れるように川向こうに撃って貰った。

余裕で届く、もっと遠くまで試したいが敷地の外に出るのは危険なので、とりあえず今はここまでにしておこうということにした。

矢の回収も出来ないしね。

唐西さんには長射程連射弓に付いても、建設班の弓担当者に連携をお願いした。

そうこうする内に、給水機の設置は終わったようだ。


「それでは、ホースを繋げる先の水槽まで案内しますので、建設班の3人は付いて来て下さい。他の方は撤収です、お疲れ様でした。」

呑家くん達3人は「朝ご飯行こっか?」なんて言っている。

そうか、朝食まだだったな。

建設班の3人を水槽まで案内し、ホースを突っ込んで水が入るのを確認して彼らも解放した、お疲れ様。


実はココから先は余り部外者にはお見せ出来ない秘密がある。

と言ってもセンターメンバーの皆んなは知っていることなんだけどね。


予め水槽の横に置いてあった浄水フィルターに水槽からのポンプを繋ぐ、浄水フィルターを起動して水が出力されているのを確かめる。

この水はパイプを伝って新館の地下にある発電施設に送られる。


地下の発電施設に行き、水が来ているのを確認し水流の切り替えを行う。

このパイプを通る際に浄化された水は冷却水として使われて加熱処理される。


「あまり部外者には言えないよね、新館の発電施設が原子炉なんて。」

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