合同合宿 近海へ 後編
出航しはじめると、ブレッドが「ビリー、お前の使い魔顕現させて、索敵させろ」というと、ビリーが「≪顕現 ホワイトフォックス≫」というと、メルヘンな白狐で尻尾が３つある。
ビリーと何か会話した白狐が頷き、ビリーの肩にのっている。
それを観察していたシリルだが、細マッチョな男にメルヘンな狐が肩にのっている姿はかなり滑稽なので、笑いを耐えながな帆船の後方に移動して、爆笑するのであった。
それからは、後方の策に座りながら、初めての船の旅を満喫しつつ読書をしながら索敵をしている。
2K先に10匹ほど海洋の魔物がいて、その方向に進んでいる事がわかったが、特に危険ではないので、シリルはそのまま後方にいた。
すると、魔物と遭遇まで500Mぐらいで、ビリーが「ブレッド、10時方向にランクDの魔物が10匹いるって。 討伐するか？」というと、ブレッドが「あたりまえだ。 ビリーは操縦だ。 俺たち3人で仕留める。 おい坊主、せっかくだから俺らの戦いをみせてやるから前にこい」と大声でいう。
シリルは、念話で言えばいいんだぞと思うが、「うん、わかったぞ」といって前方へ向かう。
シリルが行くと、3人とも使い魔を顕現している。 メルヘンで笑えるが耐える。 すると、船に向かって10匹ほどの中型のヒトデが3匹単位で襲ってきている。 ブレッド、ダニー、パーシーが、帆船のロープにつかまりながら、先端のほうへロープを使って移動しながら片手剣で討伐していく。 3人で討伐が終わると、誇らしそうにブレッドが「坊主、すごいだろ」といってくるが、なにがすごいのかわらかにシリルは「なにがだ？」というと、ブレッドがやや不機嫌になる。
シリルの索敵では、10時の方向に20匹、5時の方向に5匹が近づいてきているのがわかる。
それから、すこしして、ビリーが「ブレッド、ちょっと厄介だ。 10時方向にランクDの魔物が20匹に、5時の方向に同じくランクD 5匹だ。 どうする？」 ブレッドが「数が多いな。」といいながら、ニヤリわらい「坊主は、5時方向だ。 先生、すみませんが、万が一のため坊主のサポートお願いします」といい、「俺ら3人で20匹だ。 パーシー、雷つかえ」といって、彼らは先と同じポジションにいく。
シリルは、「うん、わかったぞ」といって、グレッグと後方に移動する。 移動しながらシリルは「なぁ、グレッグ先生、なんで念話つかわないんだ？」と聞くと、グレッグは「念話はだいたい、学園卒業してからならうんだ」と頬を掻きながらいう。 「ふーん、そうなのか」といいながら、シリルは双剣を出して（魔武器ではない）、「ちょっと、殺してくるぞ」といって、船から飛びだし、海上にちょうど飛びはねたヒトデ型の魔物を5匹週滅して、魔物の死骸を足場にして船に戻るのであった。 あまりの速い殲滅にあきれるグレッグだが、もうシリルはそういうやつだと思い、「はやかったな」と苦笑いする。
シリルが「あいつら、まだ討伐してんぞ。」と指をさす先で、雷の中級の攻撃魔法ではなち、ようやく半分を討伐していた。 するとシリルが「お、空からも魔物がくんぞ」といって、「殺してくるぞ」といい、後方から飛び出し、数分後に血塗れで戻ってくるのだった。 グレッグが「シリル、なんであっちの生徒が気付く前にお前きづいて、てかどこにいってたんだ？」ときかれ、「3KM先に10羽ほど、中型の鷲の魔物がいたぞ。 師匠から討伐の時魔術禁止だけど、飛翔系のみ空歩つかっていいっていわれてんぞ。 それで行って、殺して戻ってきたぞ。」といい、「あ、血まみれだ。 グレッグ先生ならいいか」といいながら、洗浄魔術で綺麗にするのだった。 「えーと、いろいろ突っ込みたいが、なんでカーティスの師匠は、討伐の時魔術禁止するんだ？」と聞かれ、シリルはニコニコしながら「近接戦のほうが楽しいからだぞ」と答えるのであった。 ブレッドがきて「坊主も討伐できたみたいだな。」と聞かれ、シリルは「うん、討伐したぞ」といい、ブレッドが遠くにある死骸をみて、「やっぱ学園のやつは、攻撃魔法つかうな。 あれは風だな。ふん、軟弱な」といいはなっていくのであった。
ブレッドが大声で「坊主、管板が汚れたから掃除しろ！ でないと、メシ抜きにするぞ」といわれ、シリルは「うん、わかったぞ」といい管板の掃除にむかう。 みんなが移動したので、魔術で管板を綺麗にし、食堂へいくシリル。
シリルの食事の量は半分だ。 ブレッド達は使い魔を顕現したままである。 料理担当だったダニーが「坊主は小さいし、討伐したのもたった5匹だ。 これで十分だろ」といい、ブレッドのニタリ笑いながら「ああ、なんせ無職みたいだしな」というのだった。 グレッグが「君達、同い年なんだから背丈だけで差別するな」と注意するがきかず。 シリルは特に興味もなく食べているだけだった。シリルが考えているのは、”あんまおいしくないぞ。 師匠の料理がたべたいぞ。”である。 ギルド隊員は公平な立場なため傍観に徹する。 皿洗いはすべてシリルだが、シリルは洗浄魔術でさくっと綺麗にするのである。
夜は自動操縦に切り替え船は進んでいく。 見張りを立てるのだが、ブレッドの支持によりシリルは睡眠時間が深夜から朝方までと見張りは長く睡眠は3時間ほどしかない。 ブレッド達の嫌がらせなのだが、シリルは3時間もねれれば十分であり、徹夜なら1週間継続できるので特に問題ない。 逆にたまにでてくる海の魔物を討伐してたり、読書してたりして過ごしていた。 グレッグが一応注意はするが、効果はないままシリルに対する嫌がらせは継続したまま近海の航海がおわり外海にいく。
その間はさほど強い魔物もでず、だいたいがブレッド達が討伐していく。 シリルは、ビリーの索敵の前に検知し後方からくる魔物を勝手に討伐しているのであった。
