シリルのダンジョン実習 前編
ダンジョン実習も1週間が経過。
シリルは、自由行動の日もダンジョンにきて、とうとう中級ダンジョン80階層、ダンジョンマスターの所までたどりついた。
ちなみに、シリルの服装は黒の外装に中は戦闘服だ。
シュンにようやく着替え魔術を教えてもらい、全てではないが戦闘服への着替えはできるようになている。
俺シリルは、「お、やっとだぞ！」といって、扉の中にはいった。
中級のダンジョンマスターは黒竜だぞ。 でも、元竜王よりは一回り小さいぞ。 なんて考えている。
ダンジョンマスターが竜語で何かいっている。 俺、また竜語は習ってないんだぞ。
「おお、元竜王より小さいけど、かっこいいぞ」って言ったら、黒竜が人語で「俺のおやじ知ってるか？」って聞かれた。
「知ってるぞ。 この前マーブルにもあったぞ」
「あいつ俺の従弟だ。 あいつをマーブルっていう事は、シュンさんが言っていた面白い奴っておまえか？」
「師匠にいつも面白い奴って言われてるぞ」
そしたら、黒竜がお酒とつまみを出しながら「飲もうぜ」といわれたから、「お！ いいぞ」といいながら、黒竜からお酒をもらいながら、つまみを食べる。 ダンジョンマスター戦、まぁいいかだぞ。
「人間は、みーんな虫エリアで脱落するだろ。 まともな人間達がきたっておもったら、数千年前の人間たちはシュンさんの弟子よ。 んで、今回もシュンさんの弟子とはなー。 人間だけど、人間じゃなさそーだなお前。 名前は？」
「おれ、シリルだ。 師匠いわく俺 魔族になるんだぞ。」
そしたら、黒竜が爆笑しているぞ。 俺も師匠もなんで魔族になるのかわからないんだぞ。
「だから、この前シュンさん来た時に言ってたんだな。 面白い奴がそろそろ来るって。 そもそも、虫エリアを人間が1人で突破すんのは無理だしな。 数千年前にきたシュンさんの弟子のリオンとレイも2人と2匹だったしな」といいながら、つまみ食べる黒竜。
師匠にも同じ事言われたぞ。 虫エリアの攻略は、本当大変だったぞ。 なんど死ぬかと思ったぞ。
「お前、少しリオンの面影あんな？」って黒竜に言われてた。
「この前、マーブルに聞いたぞ。 師匠の弟子のマクレーン家の話を。 俺も、元々はマクレーンだったんだぞ。 ただ、魔族になると容姿もかわって、髪の色とかもかわるから、似なくなるんだそうだぞ。 ライナスとリオンが使った魔武器の腕輪も使えなくなるんだって、師匠にいわれたぞ」って言ったら、黒竜が笑いながら「ホント、面白い奴だな」といって酒を飲み干す。
その後、軽く模擬戦をする事になったぞ。 さすがに、戦いなしじゃつまらないぞ。
って気づいたら夕方になった。
「お、俺 帰るぞ」
「おいおい、泊まってけよ」
「学園の行事できてるから、宿に帰らないといけないんだぞ。 今週の金曜日までは迷宮都市にいるから、また明日遊びにくるぞ」
「おう、また明日な。 まってるからな。 絶対だ」と名残惜しそうに言われたぞ。
「うん、来るぞ。 明日な」といって、転移するのである。
それを見て、黒竜は「確か、ダンジョンマスターの部屋って、シュンさんが転移も禁止にしたはず」というと、シリルがすぐ現れて「うお、ここ神級の転移禁止まであんぞ。」といって戻ってくるのだった。
黒竜が笑いながら「シリル、シュンさんの結界だ。 扉でれば、転移できるぞ」というと、シリルが「師匠の結界じゃ、突破むりだぞ。 明日くるぞ」といって、扉からでていくのである。
