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【白銀の黒帝:7】女神の使い魔と無職の少年  作者: 八木恵
4章:学園編
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シリルへのいじめ それよりも 後編

学園長室にきたグレッグとシリル。

ソファー席に座り、グレッグが学園長に経緯を説明する。


モーリスはフムフムと頷きながら聞いていた。 

「カーティス君を目立たさない為にしておったんじゃが、そういう状況になるとは想定外じゃった。 とりえあすじゃ、ギルドの学生任務については、こうなった以上、カーティス君は単位取得済みで免除じゃ」というモーリス。


俺、シリルは免除になって嬉しいけど、グレッグが納得していないみたいだぞ。


「学園長、学生任務はギルドの記録に残ります。 それに、カーティスは冒険科専攻希望です。 ギルドのランクが上がってないままですと、専攻にも響きますよ」と学園長モーリスの判断に苦言するのであった。

そんなグレッグに、モーリスは苦笑している。

「ポーター先生にも言っておらんじゃったが、実はカーティス君は本カードを持ってるんじゃ。 うちの学園の生徒はみな持っておらんからな。 じゃから、ダリスに頼んで特別に作ってもらっておったんじゃ。」


「はぁ、そういう事ですか。」と納得しつつも、「本カードあったとしても、15歳で取得してふつうはEかDですよ。 だからといって免除ってことには」というグレッグだった。


そこで、モーリスがなかば会話の蚊帳の外になっていた俺に話をふってきたぞ。

「カーティス君、今のランクはなんじゃ?」

「ランクBだぞ」といって、俺は銅のギルドカードを見せたぞ。


なんか、グレッグが頭抱えだしたぞ。

「カーティス、お前いつランクBの試験うけたんだ?」

「この学園の入学式の前だぞ」と答えた俺だぞ。


「ちょっとまて、お前もしかして、仮カードもっていてもありえないランクだぞ。 それに、もしかして、初等教育もうけてないのか? いや、初等教育なしで、この学園に。。 いやいや、おい、おまえってなんなんだ」ってなんか混乱しているグレッグ。 なんか変なのかだぞ? わからないぞ。


そんなグレッグを、モーリスは温かい目で笑っている。

「ポーター先生、忘れてはいけないのじゃ。 カーティス君は魔術を習っておるんじゃ。 つまりじゃ、普通の常識をあてはめてはいけないのじゃ。 という事で、免除については納得してもらえましたかのう?」

「そうでした、カーティスは魔術師でしたね。 知識では知っていますが、これだけの差があると思うと正直驚いてしまいまして。。 ええ、免除については学園長のおっしゃる通りです。」

「という事じゃ。 今日から金曜の午後は自由にしてくれてかまわのじゃカーティス君」言われたぞ。


「お、助かるぞ。 魔術の勉強ができるぞ。 んじゃ、俺は帰るぞ」といって学園長室を退室する。

俺の当初の目的が達成だぞ。


◇◇◇

シリルが退室した学園長室に残るグレッグ。


「カーティスが既にランクBとは驚きました。 つまり未成年のうちに盗賊討伐の経験もあるという事を考えると、彼は精神的に大丈夫なのか心配になります。」

シリルの異様さには気づいたいたが、まさか15歳、未成年がランクBという現実になかなかついていけないグレッグだった。

「ははは、大丈夫じゃ。 カーティス君の保護者は、そんな柔な精神で育てておらんのじゃ。 我々は見守ることしかできんのじゃよ。」とモーリスがグレッグの心配を一躍してしまう。

そう言われてしまえば、グレッグは「そうですね」と返事するしかなかった。


金曜の午後は空いたシリルはルンルンで食堂の中庭に帰宅する。

午後は、勉強または訓練にあててよいという事になり、基本読書をしたりする時間にあてるのである。

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