グレッグ先生と
シリルが入学してから1か月。いつもの日々をすごす。 変わった事といえば中級ダンジョン30階層まで進んだ事ぐらいである。
毎日、昼食時間にグレッグ先生との学生レベルの調整で、結局シリルはほとんど身体強化無しとなる。 また、シュンのお弁当をつまみ食いしたグレッグがあまりの旨さに、毎回シュンの作ったお弁当をつまみ食いするため、シュンに頼んでグレッグの分のお弁当を作ってもらう事になっていた。
今日も学生レベルの練習がおわり、シュンのお弁当を堪能している。
「カーティスもだいぶ手加減ができるようになったから、もう大丈夫だろ」
「そうなのかだぞ。 教えてくれて助かったぞ。でも、グレッグ先生はなんで教えてくれたんだ?」
「今更きくのか!」と笑いながら突っ込むグレッグだ。
「カーティスらしいか。 そうだな、俺の家系って次元使いが多いんだ。 だが、俺の先祖の中にすげー有名な冒険者がいたらしくてな、子供のころにその話を聞いてな、俺も冒険者になりたいって思っていたんだ。 だが、ステータスカードの職業が商人でな、しかも使い魔も俺の得意属性と違くてな、必死に努力して冒険者になった。 一応、ランクSまでいったんだが、なんていうかな俺みないな奴が他にいたら少しでも助けになればって思って教師になったんだ。 お前みたいに努力している奴を助けたくってな。 お前の場合は手加減だけど。 それでもだ。 俺の職業のことは秘密だぞ。」
そう言うグレッグの表情は昔を懐かしながら、少し遠くをみながら話すのだった。
「そうだったのかだぞ。 ステータスカードと違う職業にもなれるなんて俺しらなかったぞ!」
俺 シリルはグレッグ先生の話を聞きながら、自分の職業が偽装されているけど、そんなことに関係なく自由に生きれるのかと期待していたぞ。 けど、グレッグ先生は、残念そうな顔をしながら首を振っていた。
「今は無理だ。 ステータス主義だからな。 冒険者になったのだって大変だった。 けど、まだ自己責任ってことでなれたし、次元ボックス使えたから荷物運びに重宝されてなれただけだ。 俺が教師になれたのだって、学園長のおかげだ。 たまたま俺は運がよかっただけだが、当時よりも更にステータス主義が加速した今は、冒険者じゃない職業のやつが冒険者になることできない。」
「そうなのかだぞ。」
コリーが言っていたのは本当だったのかだぞ。 まぁ、そんなのには関係なく俺は自由に生きるからいいんだぞって考えていたけど、あることに気づいたぞ。
「うん? まてよ、グレッグ先生との昼食も今日が最後なのかだぞ?」
「ああ、最後だ。 このうまい弁当も最後だな」と少し残念そうにいうグレッグ。
俺もちょっと残念だぞ。
「グレッグ先生との話は楽しいぞ。 それに、この学園で模擬戦して楽しいのグレッグ先生だけだぞ。 だから、このまま続けたいぞ。。」
「そうか。 だがな、毎日じゃなくていいから、そうだな、週2回、水と木はどうだ? 俺も弁当たべたいしな」とグレッグがいう。 「うん、嬉しいんだぞ。 了解だぞ」と俺もニコニコしながら合意するのだった。
リオンとレイは同い年だったが、年齢がちがくても相性がよいのかわからないが、シリルにとってグレッグという話相手と学園内の模擬戦相手を見つけるのであった。
◇◇◇
なお、1年目の前期の科目だが、シリルはグレッグと相談して、必須「数学」「歴史」「地理」「魔法学基礎」「魔物生態学」「植物学」と選択として「魔方陣基礎」を選び、実技は必須の「体術1」「剣術1」「攻撃魔法1」「防御魔法1」の他選択として「槍術1」「銃術1」と「短剣・ナイフ1」を選んでいる。