シリルの居場所
Side:シリル
魔方陣で強制転移した場所は、お花畑とメルヘンな動物がきゃきゃ、うふふしている世界だ。
その時点で俺シリルは鳥肌もんだぞ。
「ここどこだぞ。 最悪だぞ」といいながら歩いていると、フリフリのレースのピンクのドレスをきて、金髪で縦ロールの髪型をしたかわいらしい女性(駄女神)が俺に手をふりながら「シリルちゃん、ずっと待ってたのよー」と近づいてきてくる。
俺は凄く嫌そうな顔をして「おれ、帰りたいぞ」って言ってやった。
「ダメよ。 シリルちゃんはずっとここで私と暮らすのよ。」と言われ、俺に抱き着こうとしやがった。
「いやだぞ」といってかわす。
たしか女神って、みんな神々しさにひれ伏すし、惚れるって聞いたけど、全然だぞ、興味ないぞ。
すると、駄女神が女の子座りをしながらウルウルした目してるんだぞ。 うざいぞ。
「そうよね。 最初のシナリオは、聖女と王子のラブストーリーで、それを邪魔するのがシリルちゃんだったのよね。 でも、シリルちゃんが恨まないし、シナリオ破綻しちゃったのよ。 そしたら、シリルちゃん魔族になって、ものすごくかわいいんですもの。 魔界にいると私は様子をみるだけで、手だせないのよ。 シリルちゃんが人界の人間社会にきてくれないと呼べなくて、私のかわいい動物とか精霊とか、従事している天使とか使って魔王の襲撃とか予知して、シリルちゃんを人間社会に来てくれるように頑張ったのよ」
「うふふ、こうして呼べたのよ。 もう帰れないし、帰さないわ。 もう、素顔になって」といい、触れることなく俺のイヤーカフを外すのだった。 さすが女神だぞ。
「きゃー、かわいい。 もう、離さない」といって、抱き着こうとするが、俺は無言で魔力制御を外し駄女神を蹴りとばす。
しかし、神力でないと女神は傷つける事はできないから、無傷でおきあがってくる駄女神。
「もう、恥ずかしがりやさんね」といって抱き着こうとする。 その度に蹴りとばしながら、俺は怒り「お前、気持ちわるいんだぞ」と怒鳴りつつ、お花畑やメルヘンな動物たちや天使たちも殺していく。
シリルに夢中の駄女神は周りがみえず抱き着こうとしては蹴り飛ばされるの繰り返しだ。
◇◇◇
ほぼ周りは破壊された頃。
「シリル、お待たせ。 って、くせー」って俺シュン。
シリルが駄女神を蹴り飛ばしながら「遅いんだぞ」と言って、俺たちのほうに向かってきた。
「お花畑みたくねぇーから」って俺。 だからわざと遅めに来た。
「みたくない」っていったのは大魔王。
「みたくないのじゃ。」って言う元竜王は、怒りくるっているシリルを押さえるのだった。
「ちょっと、私のシリルちゃんよ。 あなたたちどこから来たのよ。 シリルちゃんを返してよ」って駄女神がいいながらほぼ突進してきてる。
そしたら今度俺をみて、
「きゃー抱いてー」といって向かってきやがる駄女神に俺は無言で大剣で顔の形がわからなくなるまで殴ってやった。 神力使えば、女神なんて対した事ないからな。
「殺していいか?」って聞いたら、「殺してくれだぞ」っていうシリル。 だよな。 うざいもんな。
「まってくれ。 秩序は乱しておらん」って俺たちの間にわってはいってきた”あいつ”こと白髪で金色の瞳の青年が言ってきやがった。
「いっぽ手前だったじゃねーか」と駄女神を殴りながいう俺。 もし、魔界の魔王を拉致、誘拐なんてしたら、魔界の魔族の総攻撃だ。
「シリルへの観察禁止に接触禁止、あと二度と人間社会にも介入できないように幽閉するから、お願いします」と嘆願する青年。 本当こいつもうざい。
「同じ空気もすいたくないぞ。 かえりたいぞ」というシリル。
「だなー。 後始末はてめーがやれよ。 創造神」といって、頷く青年をみて、学園の講堂にもどることにした俺たち。
面白くない、本当に。 殴りられて顔の原型とどめてないのに、ブツブツとシリルちゃんとかいってるし。。 気色悪い駄女神だったな。
◇◇◇
突然とまた行動に姿を現す俺達。 すんごく驚いた顔しているよフローシア家にギルドマスターさん。
「ふざけるなだぞ。 どっかで暴れたいんだぞ」と、大魔王と元竜王におさえられながらも叫んでいるシリル。
「んじゃぁ、赤竜狩ってきてくれ」
「うん、あばれてくるぞ」といって元竜王と大魔王とともに姿を消した。
俺、シュンは、まかせた大魔王と元竜王と心の中で祈っておいた。
そして俺はタバコに火をつけて一服する。
「シリルは、こっちで回収してやったよ。 んで、てめぇーら、使い魔はもう使えないからな。 あと、ちゃんと魔法を勉強しろ」といって、20冊ほどの本をなげて、「んじゃあな」といい俺たちはさっさとその場から姿を消した。 だって、説明とか面倒だしな。
なにがなんだかわからない、学園長、ギルドマスターだった。
ただ、その日以降、使い魔は顕現しなくなり、召喚陣も起動しなくなる。
最も混乱したのが、ステータスカードで、それも消えてなくなり、女神の啓示を失い女神信仰が一機にすたれて混乱するのだった。
一方で、シュンの残した魔法書をもとに再度演唱魔法の普及につとめるのだった。