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6話:親友と探索その2

「まだ少し疲れてるかな…?」

昨日は意外と消耗していたのだろうか?少し体がだるい

まぁ、すぐにだるさなんて消えるだろう

俺は気にせず大部屋に行く事にした



「おはよう」

「おはよ」

…1日で俺達がこんな家作ったのか…

今更だがそんな事実に驚愕する

普通だったら無理だよなぁ…

…起きた時『消耗してたんだろうか?』とか言ったけど…

そりゃするわなぁ…

そんな事を思いながら朝飯を食べた




「朝飯も食べたし…筋トレするか」

「りょうかーい」

軽い感じで返事をしたが…足取りは軽くない

…まぁ、頑張るか




…そういや

俺はゴブリンの様子を確認すると…


…やっぱ喜んでやってるなぁ…アイツ…

ゴブリンは目を輝かせ心底楽しそうに筋トレをしていた

昨日も思ったが…やっぱそっち側に行ったのか

最初は嫌そうにしてたのに…

何処が良かったんだろ?

強くなれることかなぁ?

俺は不思議に思いながら地獄を黙々とこなした



「終わったぁ」

ふぅ…終わった

やはりやる内に何となく楽になっている気がする

そんな急に強くなるものだろうか?

…まぁ、考えても俺には分かんないか

それより、休憩中に魔法の練習をしておこう

せっかく覚えたんだ

使わなきゃ損に決まってる


俺は昨日の感覚を思い出しながら集中し始めた

魔力を移動させるのは簡単に出来る様になってきたが

魔法を使うのは集中しないとキツイからな


魔力を集めて…イメージ…水が出るイメージ…

魔力を水に…変える…

……………


パシャッ!


「ふぅ…」

成功したな

まだまだやるぞ




パシャッ!

パシャッ!


お、上手くいった

俺は少し試したい事があったのでそれを試している所だ

何を試したかったかと言うと

俺は魔力を集めてそれを別の物に変えるというイメージで魔法を発動させている

その時、魔力は1箇所に集めているのだが

今回は魔力を2箇所に集めてみたのだ

かなりキツかったが何とか出来た

…何に使うの?と聞かれたら困るけど

牽制程度にはなるかもしれない

ま、そんな事は気にせず次は数を3つにしてやってみるか




「おーい、ミツそろそろ行くぞ」

「あ、分かった」

もうそんな時間か

あの同時発動の後、俺はどんどん数を増やしていき…

なんて事はせず10個程度の水玉をずっと維持してただけだ

その後、動きを加えてみた

俺の周りでくるくる回してみたり

くっつけたり分離させたり、犬や猫の形にしてみたり

色々したな

魔法発動も中々スムーズになってきた

しかし、少し気怠くなってきたな

噂の魔力切れと言うやつだろうか?

まぁ、夜には回復するだろう…多分

「行くかー」

「要る物は持って行くぞ」

何がいるかな…

籠に木剣、釣り竿も持っていくか

籠を背負いその中に木剣と釣り竿を入れて…

「行くかぁ〜」

「そうだな」

俺達は家を出て探索に出かけた




「ここら辺は来たこと無いかな?」

「多分、そうだと思う」

俺達は来た事のない場所に来た…多分

「でも…目新しそうなのは無いな…」

「確かになぁ…」

でも、目新しい物は無い

「もうちょっと行ってみるか」

「そうだな」





「…結構来たと思うけど…何も無いな…」

「そうだな…」

日向の言う通り何も無いな…

もうちょっと何か新しい物があるかと思ったのに…

ゴブリン達も何も見つけてないっぽいし

「…もっと行ってみるか」

「そうだな…道は一応覚えてるし、道標も書いてるからな」

「あぁ」





「………同じ景色ばっかだな」

「…そうだな」

俺達は今、石に座り休憩しながら昼飯を食べている所だ

特に何も変わらない景色に飽きてきている

「…帰るか?」

「…どうするかなぁ…」

日向も飽きてきた様だ

そりゃ、同じ景色が続いたら飽きるよな

「…もうちょっと歩いてみるか」

「分かった…」




「「………」」

誰も喋らない

俺も日向もゴブリン達も飽きている

同じ景色で何も変わらない

そろそろ帰るか…そう思い日向に言おうとした所で

ちょっと不思議に思った

俺達は出来るだけ真っ直ぐ進んできた

方向感覚頼りだがそんなに大きく道を外れた気はしない

そして俺達は5時間程度は歩いた

なのに、何も変わらない…?

森がそんなに広範囲にあるのか?

それにしては何だかおかしいような…

…うん?あそこの木に何か…

俺はその木に近づいてその何かを確認すると

…道標だ…しかも俺達が書いた

何回も書かれている…何回も

気付かずに俺達が何回も書いた?

なら、何で気付かなかった?

1回なら有り得るかもしれないが…

明らかに何度も書かれている…

ここまで書いてるのに気付かない筈が無い

でも、俺達は気付いてなかった…

まさか…何かが俺達を迷わせている?

考え過ぎとは思えない

俺はそう思い日向に相談する事にした




「本当だな…何回も書いてるな…」

俺は日向に何回も書いてある道標を見せた後、俺の考えを伝えた


「…どうする?」

「……俺達を迷わせている原因を突き止めてどうにかするしか無いと思う…」

「だよなぁ…」

取り敢えず俺達は手分けして周囲を探索する事にした




「ん…?」

蜘蛛だ、初めて此処で虫を見たな

俺はその蜘蛛を目で追ってみるとその先には

「うわっ!?」

「ミツ?どうした?」

「蜘蛛が!蜘蛛がいるんだ!!」

「それだけか?」

「違う!!数がおかしいんだ!!!」

「数…?」

日向が俺の視線の先を見ている

そして、それを見た瞬間、日向が気味の悪い物を見る目をした

日向も分かった様だ、俺が何に驚いているのかを…

「何で蜘蛛がこんなにいんだよ…」

そう、俺の目の前には今、数えられない程の数の蜘蛛がいた

蜘蛛1匹の大きさは3cm程度だろう

それが数えられない程群れている

そしてカサカサと音を立てながら動いている

…どうやら共食いをしている蜘蛛もいる

ゾッとする、鳥肌がやばい

ゴブリン達も少し気持ち悪がっている様だ

「おかしいよな…これ…」

「あぁ……どうする?」

「………離れておこう、ずっと見てると吐きそうになる…」

「そうだな…」

俺達が蜘蛛の群れから遠ざかり見えなくなってほっとした瞬間


カサッ


「…?なぁ、日向今、変な音が」

「したな…」

蜘蛛がついてきたんだろうか?

そう思い周囲を見回してみるが何もいない

聞き間違えでは無い筈だ

…上かな?

蜘蛛って自分の糸で巣を作るから上に蜘蛛の巣があって

そこに蜘蛛がいても不思議じゃないしな

そう思い上を見てみると…


「……………」

とてつもなくでかい蜘蛛がいた

大きさは体長2m程もある蜘蛛だ

異様なその蜘蛛のでかさに俺は黙ったままだ

てか、やばい目してるな

完全に俺達を食う気じゃん…

日向に伝えなければ…

「なぁ、日向…上…」

「ん?上…?」

日向が上を見ると同時にゴブリン達も上を向いた

そして日向が大蜘蛛を認識したらすぐに

「逃げるぞ!」

「お、おう!」

決断速いな…まぁ、逃げるのには賛成だが

俺と日向が走り出しゴブリン達が後に続く

逃げれるかな?と思ったがそこまで甘くない様だ

後ろを確認すると大蜘蛛が木の上をかなりの速度で移動している

「速っ!」

「ふざけんなって!」

どうするか…

大蜘蛛はどんどん俺達に迫ってくる

このままじゃいずれ捕まって喰われる

……………魔法

こういう時こそ魔法だろ!!

ただ、俺はまだ攻撃になるような魔法は使えない

水…水でどうすれば勝てるんだよ…

ソーサラーの火魔法は期待はしない方がいいだろう

明らかに大蜘蛛の方が強い

なら、俺の水魔法でもどうにも…

……………?

何かが引っ掛かる、何かを忘れている

何故、今こんな事を思う?

多分、この状況をどうにか出来る事だからだ

何だ?何を忘れてる?

………………イメージ

そうか…なるほど

もしかしたらどうにか出来るかもな…

上手くいくかは知らないが…やらないよりマシだ!

「日向、あの蜘蛛からゴブリンを連れて全速力で遠くへ離れてくれ」

「…ミツとソーサラーはどうするんだ?」

「ついていくよ、走りながらでも出来るし

俺も危なくなりそうだしな」

「どうにか出来るのか?」

「おう」

「分かった!!」

日向は片方の腕にゴブリンを抱え全速力で遠くへ離れた

やっぱりアイツの全速力は速いな…

そう思いながら俺とソーサラーも日向についていった




何とか日向についていけてるな…

それにこれだけ離れれば…大丈夫だろう

そろそろ…やるかっ!

俺は魔法の発動の準備をする

ソーサラーにも魔法の発動準備をしてもらう


魔力を2重に形にして…大量に集める…大蜘蛛を覆い被す様に…

そして…イメージ…

魔力を…水に…




よしっ!出来たっ!

俺は魔法のイメージの構築を完了させソーサラーにタイミングを合わせるように指示した

「いくぞ…」

大蜘蛛の真上を遮る物が無くなったタイミングで俺は魔法を発動する

俺の魔法が発動し、大蜘蛛に2つの液体がかかった


「今だ!!」


俺が合図をしソーサラーが魔法を発動させる

ソーサラーの火魔法が発動した瞬間、俺はソーサラーを抱え即座にその場から離れる

そして、火魔法が大蜘蛛に当たった瞬間


ドゴォォーーーン!!!


爆発音が鳴り響いた




「つー…耳痛え…」

「ミツ!大丈夫か?!」

「あぁ…何とか」

「そうか…それで何をしたんだ?

大蜘蛛が急に爆発したけど…」

「それはな」

俺は日向に俺が何をしたかを説明した

俺が何をしたかと言うとただ単にイメージを変えただけだ

魔力を水に変えるだけではなく

とある性質を加え水溶液に変えたのだ

その水溶液とは塩素酸カリウムと濃硫酸だ

塩素酸カリウムは摩擦や衝撃で爆発しやすい

それに塩素酸カリウムは濃硫酸に触れても爆発しやすい

混合爆薬としても使われる場合があるしな

濃度はよく分からんから何となくで最高って考えた

そこに火をつければ爆発間違い無し!と考えた訳だ

成功するかは分からなかった

うろ覚えの知識だったし

けど…成功してよかった〜

「へぇ〜、そんな事をしたのか…」

「おう」

「上手くいって良かったな…」

日向の言う通りだ

爆発に巻き込まれでもしたら当たり前だが死んでただろう

そういう意味でも助かってよかった…

「…てか、爆発したって事は…」

「ん?」

「どっか燃えてんじゃねぇの?」

「あ…」

忘れてた



この後、日向の予想通り燃えてる場所が何箇所かあったので

ソーサラーと俺が水魔法で消火活動をした




「ふぅ…ようやくついた…」

「疲れた〜」

俺達はようやく家に帰ってこれた

帰り道は何も無かったから助かった

魔法の使い過ぎでかなり消耗していたのだ

てか、もう夜だな

早く夕飯を食べて寝たいものだ

「ミツ、早く入って夕飯食べるぞー」

「おう」




「ふぅ…夕飯も食べたし寝るか…」

「何言ってんだ?」

「え?」

「筋トレがまだ済んでないぞ」

「あ…」

またまた忘れてた

かなり疲れてるのだが…拒否権は無い…か…

「さー!やるぞっ!」

「おー…」





「…終わ…った…」

「お疲れー、俺はもう部屋に入っとくな」

「了解…」

ようやく終わった…

俺もさっさと寝床に入ろう

明日の予定は…明日決めよう




俺は自室の寝床に入り今日の騒動を思い出す

大変だったなぁ…

あの方法が上手くいって良かったけど

もしも上手くいかなかったら…

…もう寝よう、今日は流石に疲れた

そう思い俺は意識を手放した…

阿呆なので間違ってたらすみません

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