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2話:親友と鍛錬

筋トレの方法なんて初めて調べましたね…

「…う〜〜ん…」

俺は葉っぱ小屋から出て伸びを行う

日向はもう起きている様だ

「おっ、起きたかミツ」

そう言っている日向は何時から起きているのだろう…

「あぁ…にしても、やっぱりキツイな…」

「あぁ…そうだな」

葉っぱ小屋も野晒しで寝るよりは良いのだろうが

やはり葉っぱでは限界がある

…いつかは道具等も自作しなければいけないのか…

そこら辺の知識なんて持ち合わせてないが…どうにかするしかないだろう…


「ミツ取り敢えず朝飯にしようぜ」

「あぁ、そうだな」

朝飯は昨日の余りの木の実を食べた

その後は昨日の小川へと日向と一緒に向かい喉の乾きを潤す




葉っぱ小屋まで戻って来た

「よしっ、少し休憩したらやるぞっ!」

…鍛錬の事だろう

日向はとても張り切っている様だ

ハァ…仕方ない…か

「…分かった」

「よしっ、まずは腕立て300回!」

「は?」

コイツ…何言ってんだ…?

「ほらっ、やるぞっ!」

そう言って日向は先に腕立てを始めた

てか、早え!

え?何?コイツいつもこんな感じなの?!

「ほらっ!ミツも俺のやってる姿ばかり見てないでやる!」

「え、えっと…」

「早くやる!!」

「は、はい!」

背筋がピシッとなってしまった

いつもより凄い迫力だ…

てか、やっぱり300回やらなきゃいけないのか…?

でもこれだけならまだいいか…?

「ほらっ、これはまだまだ序の口だかんな!

これ終わった後、スクワット500回、ランジ片足150回ずつ、マウンテンクライマー500回だ!」

「え?」

………よく分かんない言葉も出てきたな…

てか、途中で俺、死にそうだな…

「ほらっ、やるぞっ!」

…やんなきゃいけないのか?

ここは文句を言おう、流石に初日から厳しすぎる

「なぁ、ひな」

「なんだ?!」

「…いや、頑張って速攻で終わらしてやろうかなって!」

何か言うなんて無理です

「おぉ、その意気だ!」

…やるか…死なない様に頑張ろう…


今、俺は仰向けに倒れてる…

結果は全部なんとか出来た…けど

本気で死にそうなぐらいやばかった…

「まぁ、今日はこれぐらいか…」

俺は聞き逃さなかった

日向が小声で明日はもっと厳しくいくかと言っているのを…

…そうか、明日はもっと厳しくなるのか…

…死なない様に頑張ろう…




朝の地獄の後、日向は食料を探しに行った

ゴブリンは俺の護衛役だ…正直頼りないが俺より強いのは確実だ

そして俺は何をするのかと言うと…

「よしっ…やってみるか…」

そう言って俺は色々実験し始めた

実験と言っても理科の授業みたいなやつじゃない

この世界に関する実験だ

俺が気になっているのは俺達のステータスの見方だ

ゴブリンのステータスはゴブリンを凝視すると普通に見れる事は分かった

だから人を凝視したらその人のステータスが見れるんじゃないかと思って日向を凝視してみたが…見えなかった

後は取り敢えず俺が何となく知っているラノベの知識を使うしか道は無い…多分

と、前置きはここまでにして…そろそろやるか…

さて、まずは…

「ステータス」

…………ダメか…ならば

今度は心の中でステータスと言ってみた

…………………ダメなのか…

うーむ…定番が潰されたか…

…もしかしたら何か道具とか技術がいるのか…?

そうだとしたら今は見れない事になる…

いや、方法は何かあるはずだ

弱気は駄目だ

そう思い俺は自分の頬を叩きやる気を出した

何故俺がここまでやる気なのかと言うと…

前にも言ったが俺は異世界系のラノベは好きだ

そして自分のステータスがとても気になっている

もしかしたら…何かチートがあるんじゃないかって…

そういう期待が胸を占めている

だからこんなにやる気なのだ…

だが…

「どうやったらステイタスを見れるんだ…」

あっと、少し変な言い方になってしまっ…

「え…」

出てきた…俺のステータス画面が…

言い方が駄目だったのか

ステータスでは無くステイタスと言わなきゃいけなかったのか…

これは…面倒な…だが、まぁいい

これで自分のステイタスが見れるんだからな

さてさて…


───────────────────────

個体名:ミツル・モチヅキ

種族名:ヒューマ

魔法:無し

唯一魔力:魔物の親

能力:苦痛耐性Lv1

種族固有能力:無し

状態:普通

───────────────────────


な、何もねぇ…

いや、待て…この唯一魔力って言うのは何だ…? 

どんな効果なのか見る事は出来ないのか?

凝視してみよう…


───────────────────────

唯一魔力:魔物の親

魔物を自分の従魔にする事が出来る

魔物を自分の従魔にする方法は

自分か自分の仲間(従魔は含まない)が魔物を戦闘不能にする事

従魔との共闘が一定を超えていれば従魔が魔物を戦闘不能にしても従魔に出来る

自分の従魔の成長速度が上昇

自分の従魔の成長率が上昇

───────────────────────

おぉぅ…地味に丁寧な…

にしてもこれは…まぁまぁチートなんじゃないか…?

いや、待て待て!まだチートと決まった訳じゃない

ここで調子に乗ったら嫌な死に方をしそうだ…

まぁ、この話はもう置いとくか…

気になるのが魔物の成長速度と成長率が上昇か…

ゴブリンを鍛えたら強くなるのか?

どれほど上がるのかは分からないけど…

ただやってみる価値はありそうだ

明日からは地獄にゴブリンも付き合わせよう

「ギッ!?…」

ゴブリンが辺りを怯えた様子でキョロキョロしているな…

何かを察したんだろうな

だが、情けはかけん

明日から俺と一緒に地獄を乗り切ってもらおう





「ただいまー…って何でゴブリンそんなに怯えてんだ?」

日向が帰ってきたか…

ステイタスの話とあの話をしてみよう




日向に説明を終えた後、日向は

「へぇ〜!自分のステイタス?が見れたのか

で、これがお前のステイタスと…」

ちなみに今、分かったことだが

ステイタスはステイタスと言うだけでは見れないっぽい

心の中で見ると意識しないといけないらしい

便利…なんだろうな

日向は今、俺が地面に細長い木の枝で書いた俺のステイタスを見ている

「俺のばかり見てないで日向も自分のステイタス見てみろよ」

「あっ、そうか

俺のステイタスも見方が分かったからもう見れるんだな」

そう言って日向は

「ステイタス」

と言い自分のステイタス画面を表示させた様だ

一体どんなステイタスなのだろう

気になる…

「…?ハハッ、ミツそんな顔しなくても今書いてやるよ」

「え?」

俺は結構顔に出やすいらしい、今知ったな

日向は少し笑いながらステイタスを書いている

「よしっ書けたぞ…」

「どれどれ…?」


───────────────────────

個体名:ヒナタ・チョウキ

種族名:ヒューマ

魔法:無し

唯一魔力:魔獣化

能力:怪力Lv2・体力上昇Lv3・筋力上昇Lv3・自己回復力上昇Lv2・異状抵抗力Lv1・苦痛耐性Lv2

種族固有能力:無し

状態:普通

─────────────────────

──


───────────────────────

唯一魔力:魔獣化

自身の姿や身体能力を今まで出会った魔物や獣に変えることが出来る

変化した魔物や獣が習得していた能力や魔法は使えないが種族固有能力は使える

魔獣化状態では自身の能力等も加算される

魔獣化状態は自身の魔力が切れるか自分で解除と意識するまで解除されない

───────────────────────


…………俺より普通に強いじゃん…

「すげぇな…」

「そうか?」

調子に乗らなくてよかった…

てか、コイツゴブリンとタイマンしても勝てるだろ…

「お前、ゴブリンとタイマンしても勝てそうだな…」

「うーん…そう…だな」

コイツ…否定しねぇ…

「何となく…勝てる!って思うんだよな」

「へぇ〜…」

力の差が何となく分かるって事なのかな?


グゥ〜〜〜…………

「…そろそろ食べるか」

「そうだな…」

「っと、その前にゴブリンに食わせなきゃ…」

「…火、欲しいよな…」

「確かに…」

火か…これが今の所課題かな…

魔法でどうにか…と言いたい所だけど

俺達は今はまだ魔法が使えないっぽいしな…

木の板を細長い枝で擦るっていう方法もあるみたいだが…

残念ながら俺はその方法の詳しいやり方を知らない

言ってこないってことは日向も知らない様だし…

どうしたもんかな…




俺達はゴブリンに日向が持って帰ってきた食料を食わせて俺達が食っても大丈夫か確認した後、無事食料を食べ終わった

そして、食料を食べ終わった後、とある案が俺の頭の中に浮かんできた

「なぁ、日向」

「ん?何だミツ」

「俺の唯一魔力?でさ火を使える魔物、仲間に出来ないかな…?」

「あっ、それいいかも…けどよ」

「ん?」

「どうやってその魔物が火を使ってるって判断するんだ?」

「魔物が戦闘中に使うとか?」

「なるほど」

こうして明日以降の予定が組まれた

5日後俺と日向は…火を使える魔物を探しに行く

5日後まで俺達は鍛錬を続けて少しでも自分の身体を強くする

そして少しでも食料を貯めておく

見つかる確証は無いが…それでもいい

もしも見つからなかった場合はまた行くだけだ




「さて…食料を探しに行くか」

「そうだな…どうする?誰か残るか?」

「…いや、全員で行こう

もしも魔物と出会ってもゴブリンと日向なら弱い奴なら倒せる筈だ」

「そうだな…ミツは今の強さで戦ったら即死しそうだしな」

「おう」

「じゃ行くか」

日向がそう言った後、俺達は立ち上がり食料を探しに行った




「にしても…地味に慣れてきたな…」

「確かに…そうだな」

今は小石や小枝でも少しならそこまで痛みを感じない

苦痛耐性のお陰だろうか…?


そんな事を考えていると



ガサッ

「っ!」

日向とゴブリンは周囲を見渡し始め

何処から襲われても対処できる様に位置し始めた

俺?俺は日向とゴブリンどちらからでも守れる位置にいるさ

…いつかは足手まといにならない様にしたいな…

そう考えていると高速で何かがが日向に向かって突っ込んできた

「わぷっ!?」

「日向?!」

「な、これは…水…?」

水…?隠れている何かは日向に向かって水を?何故?

そう疑問に思っていると

ゴブリンがその何かを見つけたようだ

「ギギィィ!!」

ゴブリンが茂みに飛び込んで行く

「あっ、ちょっ、一人で先に行くな!」

そう言い日向が追いかけて行った

俺も行こう、一人でここに居たら危ないからな…

そして、追いかけて行った先で俺が見たのは

魔物とそれを押さえつけているゴブリンだった

その魔物の特徴と言えば…

魔法使いのような格好をしたゴブリンだった

「また、ゴブリンか…」

「どうする?ミツ、仲間にするか?」

どうするか……そう言えばコイツは魔法を使っていた…

もしかしたら他の魔法も使えるんじゃないか?

ていうか俺達初魔法なのに感動無いな…

まぁ、いいか

「従魔にしよう」

「よし、分かった

んじゃミツ…はまだ無理だろうから俺が戦闘不能にする」

「頼む」

俺がそう言った後日向はゴブリンを殴り気絶させた





ゴブリンが目覚めた

「ギギィ…」

やはり俺に懐く様子を見せている

【種族名:ゴブリンソーサラーとの従魔契約を結びますか?】

        【YES・NO】

ソーサラー…やはり魔法を使うからなのか…?

俺はYESを凝視して…

【種族名:ゴブリンソーサラーと従魔契約を結びました】


───────────────────────

個体名:無し

種族名:ゴブリンソーサラー

魔法:火魔法Lv1・水魔法Lv1

能力:悪食Lv2・自己魔力量上昇Lv1・自己魔力回復力上昇Lv1・魔力感知Lv1・魔力操作Lv1

種族固有能力:繁殖

状態:従魔

───────────────────────


「………」

「どうしたんだミツ?」

「コイツ…火魔法持ってた」

「え?!やったじゃねーか!」

「お、おう!」

せっかく組んだ予定がパーだが…まぁ、いいか

火魔法を使える魔物を従魔に出来たんだし!

これで出来る事が増える!

「んじゃ…動物とかもこれからは…」

「おう、じゃんじゃん集めろ!

と言っても焼くだけだがな…」

「そうか、調味料とかねぇもんな…」

「ま、やれる事の幅は増えたからいいじゃん」

「…そうだな!」

この後、動物を必死に探したが見つからなかったので

結局食料は木の実等だけだったのは悲しかった




もう夜だ

そして今、俺達の目の前には…

「暖かいな…」

「あぁ」

焚き火があった

ゴブリンソーサラーがつけた火は少し弱々しかったが十分だ

これで火を手に入れた訳だが…

他にもやらなきゃいけない事は山積みだ

俺達の強さに事や元の世界に帰る方法

それまでの生活の事…色々あるのだが…

「寝るか…」

「そうだな…」

今日はもう眠い、今度にしよう

明日も朝から地獄だ

一緒に頑張ろうな、ゴブリン

「ギ…」

ゴブリンはまた何か察したようだが諦めた様子だ

そりゃ日向のあの様子を見るとな…




俺の唯一魔力に関して話したあと俺はゴブリンも鍛えてくれと日向に言った

そしたら日向は

「おぉ、いいぞ!ビシバシ鍛えてやるからな!」

と目を輝かせていた

…Sなのだろうか…何となくそう思った

そういえばゴブリンソーサラーはどうしよう…

身体を鍛えても何だか意味が無さそうだし…

魔法をずっと使っていてもらうか?

…今はいいか…

今はもう眠い、先送りにしてばっかだが明日もキツイのだ、ちゃんと身体を休ませよう

そう思い俺は目を閉じ意識を手放した…


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