0話:親友と異世界
………ピピピピッ!!!!ピピピピッ!!!!ピピッ!(バンッ!)
毎朝起こしてくれる目覚ましを壊れるんじゃないかって勢いで俺は止める
「…ふぁぁ〜…」
今日も1日が始まる…
寝ぼけた眼を擦りながら俺はベッドから起きてすぐさま伸びをする
「今は…8時か…」
俺はテキパキと着替え始める
着替え終わった後、俺は1階に降りる事にした
(ガチャッ)
「…おはよぉ~…ってそうか…昨日から居ねぇんだった…」
俺の名前は望月 満
インドア派の中学2年生だ。
ちなみに見た目は中肉中背のフツメンだ。
そして親は共働きで今は昨日から両方共出張に行っている。
帰ってくるのは3日後だ。
その為、昨日から家には俺1人だ。
しかも今日から学校は3連休なのだ!!
そして今日は家に俺の数少ない親友が泊まりに来る。
(ドンドンドン!!!)
「おーい!!ミツー!!来たぞー!!」
来たか…
「そんな大声出さなくても分かってるよ…日向…」
(ガチャッ)
「お、ミツ、今日から3日間よろしくな!」
コイツは朝暉 日向
少し暑苦しいがとても良い奴だ。
見た目は日向は身長が地味に高い。
俺の身長が167cmなのに比べ日向は182cmもある。
まぁ、コイツはステータスを運動系に全振りした様なやつだ。
そのせいだ、そうだ、そうに決まってる…
ちなみにコイツとは物心ついた時からの親友だ。
今日みたいに互いの家に泊まりに行く事も珍しくない。
「あぁ、よろしく」
俺と日向は家に入り最近発売されたレースゲームをする事にした。
「あっ!また負けたーー!!」
「まだこのゲームで負ける訳には行かないよ」
そう言って俺は得意気に笑った
「クッソー…次は絶対勝ってやる…」
そう言って日向は次に使う車を選び始めたようだ
こうしてはいられない。
俺もそろそろ考え始めねば…
「次はこうして、こうしようかな…」
日向のゲームの腕は特殊なのだ。
最初はどのゲームも下手なのだ
しかし途中から驚異の急成長を遂げるのだ。
正直言うと俺が1000時間日向が150時間同じゲームをやると
俺はほぼ必ず日向にゲームで負ける。
正直かなり悔しい。
その為俺は日向にゲームで負けない様に日夜努力を続けているのだ。
それは日向とのゲーム中も例外ではなく…
(ふむふむ…日向はこれを選ぶか…
次のステージはあそこのはずだから…この車がベストだ…)
こんな感じだ。
そして俺の努力が実ったのかは分からないが
最近日向にも少しずつ勝てるようになってきた
…と、ゲームに熱中するのもいいがそろそろ夕方だ
夕飯の用意をしなければ
「日向、そろそろ夕飯の用意をしなきゃだから
夕飯出来るまで1人でしといて」
「お、もうそんな時間か
ミツの美味い飯、期待してるぜ!」
日向から美味い飯をリクエストされたので
今日は日向の好きな炒飯を作ろう
俺は台所に向かい炒飯の材料を冷蔵庫から取り出した
~~~
「出来たぞー」
俺は日向の分の大盛炒飯と俺の分の炒飯を持ち日向の居るリビングへと向かった。
「おっ、このいい匂いは」(ジュル)
「分かったか、日向の好きな炒飯だ」
「おー!やっぱりミツの炒飯は美味そー!!」
やっぱりコイツは炒飯が好きだなぁ
「もう待ちきれない!いただきます!!」
「ハッハッハ、そんな急がなくても飯は逃げないぞ」
日向が勢いよく炒飯を掬おうとした時
「…っ?!」
床が勢いよく光出した
「な、何だこれ!?」
その光の形はまるで魔法陣のようで…
とても綺麗で…怖かった
自分の理解の範疇に収まらない事が起き怖くなったんだろうか…それとも…
日向が炒飯の乗ったスプーンを口に入れようとした瞬間
俺達は…何処かへ消えた