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夜明けの時間

世界が終わるその瞬間

あなたは隣にいたい人はいますか?


=========================================


夢を見た。

泣いている女の子と慌てふためき慰める男の子


世界の終わりをただただ待つことより

二人で一緒に歩くことを望んだ


だから二人は手をつないで歩いていたはず


「夢はおしまい、だから先に行っていいんだよ」


その一言を女の子は発した。


「僕はこの手を離したくない。だって生きる意味がそこにあるから」


「でもね、私はもう限界なの。この世界の終わりとともに私も終わる

 あなたを悲しませることだけはしたくないから、ここでバイバイ」


そう言って女の子は手を離した


「待って、また会える…よね?」


「うん、この世界が終らずに明日を迎えることができたら

 今度はあなたと一緒にずっとずっと歩いて行きたいな」


=========================================


「ふぅ、今日はこのくらいにしようかな」


仕事の合間には必ず煙草を吸ってしまう。

いつからかそんな大人になってしまった

別に売れっ子の作家でもなければなんでもない

少しの連載でお金をいただいて生活しているだけ


「いつまでもこのままじゃだめ。なんだよな」


男は煙草の火を消し再びPCへと向き直す


=========================================


「泣いてても始まらない。だから行くね、残りの24時間で君を助けるために」


男の子は歩き出した。

今まで手を取り合った女の子を失い涙をぐっと堪えながら


時間というのはあまりにも残酷で

そして有限なものである。


1歩進むごとに時間は容赦なく進んでいく

それでも


男の子は歩くことをやめることはない。


(疲れたら休んでいいよ。私はあなたと一緒だったことが幸せだから)


そんな声が聞こえた気がした。

でも、それでも


「僕は今も一緒にいたい、そう思ってるんだ」


=========================================


「あぁ、だめだ。ネタが出てこない。」


男は頭をぐしゃぐしゃとかきむしって席を立った


気が付けばもう朝日が昇っていた



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