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人魚の清酒

作者: 岡沢はじめ
掲載日:2026/01/24

夢を小説にしてみました、その後出版へ投稿した短編をこちらへ投稿しました。

ご感想いただけると幸いです。




























 





その1 ……………2p



その2 ……………3P





 


















 










その1


ここは、とある海沿いののどかな町。

そこには、古代からある神社があります。

舞台は、その神社です。



「高岡!いるか!」

妖麗な美女がひとり、刀を差しながらカツカツと神社の神殿を歩いています。彼女の名は「お初」18歳です。

時は江戸時代中期。のどかな江戸の街の、とある海沿いの町です。

「なんだ、お初。来てたのか」

そこに居たのは高岡敏司。35で独身独り身です。

「飯をこさえておってな、おぬしも食べるか?」

「まあそれの所要ではないのだが、呼ばれようかな」

「腹が減っては戦はできぬだろう、まあよばれてくれ」

「いかにも」

この2人、恋人同士でもなく、上司と部下でもなく、兄弟でもない。

高岡は神主で神社のあるじ、お初は神社の守護神の護衛の女剣士なのだ。

「いただきます」

お初は手を合わせて挨拶する。

「召し上がれ」

高岡は飯を作って食べる。

一緒に食事をするようになって、幾年も経ったが、この2人はなにも発展しない。

そう言う関係なのだ。仕方ない。

と、2人とも思っている。

「ところで高岡、所要があるのだが」

飯をむしゃむしゃと食べるお初が切り出す。

「だめ。ご飯食べ終わってからにしなさい」

「御意。うん、うまいうまい」

まるで親子のような会話しかしないが、血は繋がっていない。

ごくん、

「ご馳走様でした。高岡、聖水…聖酒は無事か?」

「おう、無事だと思うぞ。今年もたくさんできてのう、正月までには仕上がりそうだ」

「それは何より。外にも輩はおらぬ。今年も無事村人に分け与えることができよう」

「今年もありがとうの、お初」

「いえ。、、私は任務を遂行するのみ」

高岡は優しい。所謂優男である。

お初は、その優しさが慣れておらず、宅建団に返すしか出来ない。まるで親子である。

「今年も一年が過ぎる。また来年もよろしくの、お初」

「よしなに」

2人の関係は、これからも続く。





その2


大晦日、夜12時前、

村人が神社に集まってきた。

ここは、人魚の酒と称して、村で作られた米を使った酒が大晦日に振る舞われる。

神殿の奥に人魚の酒があるという伝説がある。

その酒にあやかって、酒を作って販売している。

12時になると酒が売られ始める。

「さあさあみなさん、今年も良い酒が出来ました、これもひとえにみなさんのおかげです、ありがとう。今年の清酒はひとびん500文、さあ買った買った!」

この神社の清酒を飲むと、風邪を引かず長生きをするというもう一つの伝説が伝わっている。

村人が、正月元旦に飲む風習もあるそうだ。

村人が清酒を買っている様子を、静かに木の影からお初は見ている。今年も無事に終わってくれますように。



今年は無事祭事が終わり、一月2日になった。

久しぶりに寝たお初は、布団の中で目が覚めた。

ふと、隣を見ると高岡が寝てた。

昨夜は居なかったはずだが、心配できてくれたのか、とお初はキュンとなる。

このまま、この時が、ずっと続けば良いのに。。でも、正直このままの関係は辛い。何か、動きがあればいいのに。と、お初は少しもどかしく思った。

ふと。。。

「ごめんくださーい」

?女子の声である。

「ごめんください、高岡さんはいらっしゃいますでしょうかー!」

「はっ、今行く」

「高岡、ちょっと待て」

お初は高岡にヒソヒソと話、高岡は勝手口の方に行った。

「少しお待ちくださーい」

とお初が玄関に行くと、やはり。。。

ゾクが5人居た。

「おや、高岡殿をお呼びしたのだが?」

「高岡は大事なやつなのでな、私では不服か?」

「よかろう、この女子を取るか、高岡殿を呼び出すかにしろ」

「卑怯な!その子を離せ!」

お初はこいくちを切るタイミングを失う。

「ははは、どちらかを選べ!妖怪!」

お初は……何年も前から姿が変わっていない。

「わたしを呼んだか!!!」

奥から高岡の声がした。皆振り返る。

その刹那、

お初はまず、囮になっていた女子を救い出し、

1人、2人、3人と斬った。

そしてーーー。

2人はなにも取らずに逃げていった。

「ありがとうございます、本当にありがとう」

女子は去っていった。

「大丈夫か、お初」

「いえ、高岡が来てくれて助かった。ありがとう」

「そうでない、お主が傷ついていないか心配だったのだ」

「……高岡だけには言うか」

お初はため息をひとつついた。

「わたしは、ここの聖酒を飲んでいる。神殿に祀られた人魚の聖酒だ。だから、わたしは死なない。ずっと18歳のまま。」

「……おぬしもか」

「は?」

お初はすっとんきょうな声を出した。慌てて口を塞ぐ。高岡が言う。

「わたしも人魚の聖酒を飲んでいる。不老不死ってやつだ。35歳のまま、人魚の酒を飲んだから、このまま生き続けるだろう。わたしでも良いか?」

「ん?」

「こんなわたしでも、のう、お初。愛してくれるか?」

「いいのか?私で」

「それはこっちのセリフだ。わたしが聞いている」

「私は、高岡が、いい。高岡じゃなきゃ、ダメだ。ずっと、一緒に居たい。高岡がいい」

「2度も言うてくれるな。愛しとうぞ、お初」

高岡はお初を抱きしめた。

「私も、高岡が好きだ」

お初は抱きしめ返した。

「幸せよのう、すいてる者と永遠に居られるとは。酒を飲んでよかったわ」

「ふふふ」

そうして、伝説の人魚の酒を飲んだ2人は、

いつまでも、一緒に、2人で、

暮らしましたとさ。。。

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