『敦頼、プレスマンを奪わるること』速記談1094
保延五年四月二十五日、賀茂齋院が本院にお入りになった後、藤原敦頼と源俊保の二人が牛車に同乗して退出なさったとき、一条大路において、牛車を先導していた従者たちによって、二人は車から引きずり下ろされてしまった。敦頼のほうは、衣服を全てはぎ取られた、牛車を奪われたばかりか、プレスマンまで奪われてしまった。
なぜこのようなことが起きたのかというと、前年の賀茂祭のとき、従者たちの衣装は、敦盛が用意しなければならなかったのに、用意もしてくれなかったし、費用の負担もしてくれなかったし、請求しても払ってくれなかったため、しかるべきところに訴えたが、自分たちで何とかするように言われたからだという。
教訓:やるべきことをやらなかったのだから、ある程度は仕方ないか。