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アバターシノビブレイカー_対電忍【小説家になろう版】  作者: 桜崎あかり
第45話『比喩表現《リアルフィールド》としてのダンジョン配信』

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第45話その1

【9月15日。ダンジョン配信王決定戦終了翌日】


 そういえば、そうだった……と言う視聴者も多い。前回の放送ではカレンダー表示のようなものはなかったのである。


 ある種の番外編と言えるかもしれないが……そういう事なのだろう。


 止まっていたカレンダーは、再び動き出したのだ。つまり、本編が進むという事でもある。


【本作はフィクションですが、忍者構文は実在します】


 アバン後の下部分のテロップが若干変更されたかに思えた。


 あくまでも【この作品はフィクションです】程度のニュアンス表記が、まさかの変更である。


 確かにフィクションと言うには、実在の店舗の一部がそのまま出ていたりした個所もあったので、怪しいとは考えている人も散見された。


 その中でのこの変更は別の意味でも衝撃だったのだろう。


 違法アップロードに関する注意喚起よりも、こちらのテロップが優先され、他の深夜枠作品であるような違法アップロードの注意喚起は本作では一切表示されない。


 特撮作品でも違法アップロードに関するテロップはなく、番組放送後に「見逃し視聴は○○で」と言うような公式の配信サイトへ誘導する告知が入るだろう。


 対電忍も、そちらに該当される部類の作品に変わりはない。実際、放送後には告知が入る位なので。


 テロップと言えば、「テレビを見る時は部屋を明るくして、離れてご覧ください」のようなものもない。


 対電忍でテロップと言えば、「この作品はフィクションです」だけだったのである。ある意味でもテレビドラマなどと同じような……という事なのだろう。


 稀に放送エリアによっては上の方に臨時ニュースが入ったりもするが、こういったケースは稀かもしれない。



 衝撃のテロップもあるが、映し出されたのは松原団地駅である。天気は晴天なので、様々な観光客や市民が駅前に……と言う具合か?


 ここも数年ほど前の光景とは大きく異なり、デジタルサイネージがあったり、アニメショップが新設されたり、と言った個所で確実な変化は見えていた。


 草加市ほどではないが、松原団地もARゲームに力を入れており、聖地巡礼とまではいかないが盛り上がりを見せている所だ。


 ブラックバッカラ事件では大きな炎上などもなく適切に対応できたので、この状況になっているといえるだろうか。


 駅名も様々な案件を踏まえ、松原団地駅に変更されたという経緯があり、駅の看板には月坂(つきさか)ハルカとレインボーローズが採用されたものもある。


「この辺も色々と変わったよねぇ……」


 他人事のような口調で周囲を見回し、その様子に驚くのはガーディアン春日部支部長のホップである。


 今回は仕事ではないので、いつものウェイトレス姿ではあるのだが。


 なお、松原団地も特定エリアに関してはコスプレが認められており、そのまま歩いていても特に何も言われることはない。


 さすがに警察官などのコスプレは禁止されているし、露出度の高いようなものも認められてはいないのだが……ホップ位のものであれば何も言われないだろう。


 こうした流れになったのは草加市の剣もあったからかもしれない一方で、独自に地域振興などを考える必要性が出てきた可能性も高い。


 それこそ、ふるさと納税の一件もあったし、オケアノスの一件もあったのだろう。


(それだけに、あの偽支部騒動は……)


 彼女が思い出したのは、松原団地にあるビルで起こったガーディアンの偽物を名乗る支部の事件だった。


 実際、このシーンでは該当する過去回想が流れており、そこには草加支部のメンバーの姿もある。


「まぁ、違法な存在を排除するためには……やむなしと言う個所もあるのかもしれないけれど」


 ホップとしては、ガーディアンの力押しのようなやり方には若干賛同しかねる。


 それを踏まえてのダンジョン配信王決定戦でもあったが、思わぬところでイレギュラーが発生し、その対応に追われているのは……。



「まさか、そういう事だったとは……」


 ガーディアン草加支部長であるアルストロメリアの目の前にいる人物、それはまさかのガーディアンの制服を着た偽ガーディアンの男性である。


 いわゆる公認コスプレイヤーの類ではなく、非公式のなりきりアカウントでのガーディアン、と言うべきか。


 こうした炎上勢力自体は、炎上の規模もあってか放置されがちではあるのだが……。


 複数人で現れたのではなく、単独なので……いわゆる私人逮捕系配信者の変装と言う可能性も否定できないだろう。


(遂にバレた、と言う具合かな。むしろ、ばれるべくしてバレた……と言うべきか)


 アルストロメリアの近くにいる人影を見て、彼女は別の意味でも驚くしかなかった。


 その人影とは、まさかの雪華(ゆきはな)ツバキだったからである。


 彼としては、ふとした買い物でコンビニへ立ち寄ったという具合だろうが……偶然と言うのは怖いものだ。


 しかし、彼は人ごみの中で何が起きているのか気づいていない、というよりも近づけば騒動に巻き込まれるのは目に見えているので、スルーを決め込む様子。


「まさか、ガーディアンの隠れ蓑がコンビニだったとは!」


 そっちなのか……と言う反応になったアルストロメリアだったが、表向きの場所がバレると別の意味でも一大事になるだろう。


 全てがガーディアンの隠れ蓑にコンビニを使用しているわけでもないのだが……。


 しかし、この人物の行動は思わぬ形で姿を見せた意外な人物に阻止されることになった。



 そして、オープニングが流れることに。


 タイトルロゴの表示の後、まさかのタイトルの下に……。


【第45話:『比喩表現(リアルフィールド)としてのダンジョン配信』】


 第45話のサブタイトルが表示されるという演出に変更されたのである。これは別の意味で驚きか。


 それ以外では先週の放送の段階でお披露目されていたので、特に大きな変更箇所はなかった。


 前回は気づきにくかったが、リーガルリリーの隣にフード付きの改造制服の関係か、浜松町支部の支部長の素顔が隠れているようにも見える。


 今までは例のスマホの着ぐるみだったので、尚更……と言う気配も。女性支部長ではあるのだが、リーガルリリーとともに謎が多い様子。


 他にも蒼影(そうえい)のバトルシーンが追加されたり、ダンジョン配信を思わせるような視点演出なども含まれており、改めてスタッフクレジット付きで見ると、新発見があるのだろう。



『対電忍史上、まさかのボリュームで登場!』


 オープニング後のCMでは、ガーディアン浜松町支部長のナレーション。


 そして、このCMはDX蒼影のCMでもあった。


 ネット上では既に品切れ店舗があり、転売ヤー価格で出回っているという話もあるのだが……。


『サポートメカ3体、更には黄龍変形も再現!』


『コミカライズでは再現できなかった一部ギミックも、アニメ版の解釈を経て、完全再現』


『全長200センチの大ボリューム、合金を含めた特殊材質による耐久性とプレイバリューを、皆様にお届けします!』


 サポートメカは獅子、龍、鳳凰の3体である。その再現度合いには驚きの声も上がるだろうか。


 それに加え、サポートメカが分離・変形を行い、更には黄龍まで変形する……。


 更に言えば、オプション武器も実はすべて揃っているという。


 場合によっては武器セットがネット限定だったりするケースもあるだけに、これは驚きだろうか?


『今こそ見せよ、四神合体!』


 4体の合体後、その中に融合したのは蒼影。


 この蒼影はいわゆる忍者ロボットとしてのプレイバリュー優先で、パイロット搭乗形式は採用されていない。


 それが採用されていれば、値段も上がっていた可能性はゼロではないので、ある程度のギミックはオミットしているのだろう。


 もしくは、あえて一部のブラックボックスは再現していないとか?


『DX合体、蒼影(そうえい)転星大将軍てんせいだいしょうぐん!! 好評発売中!』


 再生産に関しては言及されていないが、CMが流れている以上は流通しているのは間違いない。 


 このメーカーのものではないが、蒼影のコクピットギミックを再現したフィギュアも別メーカーからリリースされている。


 プレイバリューは、圧倒的にこちらの方が上だが……値段的に言えば、DX合体がメーカー小売価格8000円(税別)に対し、フィギュア版は5000円(税別)だ。


 転星大将軍は別のメーカーからプラモデルとして非変形仕様のアクション優先タイプもリリースされるとか?


 続報を待ちたいところだ。


 なお、ガーディアンメンバーのフィギュアなどはリリース予定がないらしい。これはどういう事だろうか?


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