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アバターシノビブレイカー_対電忍【小説家になろう版】  作者: 桜崎あかり
第3話『対電忍を名乗る資格と刺客』

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第3話その2

 ダンジョン(しん)のダンジョンによってダンジョン配信の環境が変わりつつあるのは、火を見るよりも明らかだった。


 事前にいくつかのガイドラインを入れていたこともあって、炎上に関しては阻止を出来ている様子。


 一方で、炎上させようという人物もいるためにガーディアンが動いているという状況か。


 それとは別にダンジョン神のダンジョンを配信している動画をいくつかチェックしていき、そこでやはりというか、ある点に関して指摘がされていた。


『さすがに違法なアイテムを持ち込めませんが、このダンジョンではアイテムを自前で用意する必要性があります』


『アイテム購入を強制させ、そこで利益を得るようなダンジョンもやり方によってはアレなのですが、何も用意せずにダンジョンへ向かおうという人にとっては痛いでしょう』


『ダンジョン探索に装備を整えるのは必須ではあるのですが……』


 別の男性バーチャル配信者の動画をチェックしたダンジョン神は、若干の見切り発車が過ぎたのでは、と思うようになる。


 ダンジョンは作った、モンスターも配置した、ガイドラインも作った。


 しかし、ダンジョン探索をするのに手ぶらで探索するような人はいない。登山に装備も何も持たないで手ぶらで行くだろうか?


 それを踏まえると、ダンジョン探索と登山が同じわけではないのだが、どこかで装備を整えられる場所は必須だった、と。


 更に言えば、ダンジョン配信者向けでダンジョンを作ってしまったのが逆の意味でも痛手になったといえるだろう。


 現地調達のダンジョン探索なんて、不可能ではないがダンジョン配信初心者向けではないのは……さすがにダンジョン神も計算に入れていなかった。



 そのダンジョン神のダンジョン、第1エリアで暴れている冒険者の存在が確認できた。


 その外見は忍者ではあるのだが、以前に目撃したことのある蒼影(そうえい)とは違うデザイン、それにロボットではない。


 ダンジョン神も第5エリアのモニターで確認するが、外見が違う忍者に何か警戒感を持つようになる。


「新たな忍者……このダンジョンにも忍者が来るようになったのか?」


「あの時の忍者はイレギュラーとしても……」


 他にも忍者のコスチュームで参加している冒険者もいるにはいるが、この1名に限ってはかなり特殊である。


 どこかで見覚えのあるコスチュームだとは思うが、どのタイミングで知ったのだろうか?


 単純に無双している冒険者が、この1名だった、というのはあるのかもしれないが……気のせいとは思いたい。



「我が名は青凪、忍びの世界に生きる忍者」


 彼は青凪(あおなぎ)、忍者コスチュームでダンジョンに乗り込んだ冒険者である。


 そのデザインは、他にも参戦している忍者とは明らかに違う。


 外見こそ青色ベースの忍装束に忍者刀という装備ではあるが、その外見は普通のアバターとは違う。


 別の騎士の甲冑という冒険者も「明らかに見覚えがある」と考えているようだ。


 そんな彼が、様々なモンスターを切り倒していく光景、それは別の冒険者の配信経由で拡散していくことになる。



「この忍者、どこかで見覚えが……」


 自宅でダンジョン配信を探していた(ゆき)ツバキは、青凪の出ている動画を偶然発見した。


 その外見を見て、明らかに彼は見覚えがあったのである。記憶が曖昧というレベルではなく、間違いなく見覚えがあるレベルで。


(確か母さんが出ていたゲーム作品に似たようなキャラがいたような気がする)


 彼の母は声優をしており、出演作の中に青凪と似た姿のキャラクターがいた……という事らしい。


(まさか、データの抜出しなどのプレイ……な、訳もないか)


 ダンジョン配信でバーチャル配信者が多くなったというのもあって、アバターでプレイするというダンジョン配信も増えつつある。


 しかし、ゲームのキャラそのままなダンジョン配信は、さすがに権利的にもアウトの部類だろう。


 ツバキとしては、気にはなっているが……通報するにしても情報が少なすぎて、弾かれるのがオチでもあった。


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