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代わる

苦しい。

苦しい。

苦しい。




「ぁ……が……」



何故か今自分は、己の夢の中で、己の影に首を絞められている。


「ぅく……くぶ……」


目の前にチカチカと斑点が踊る。

目の玉がパンパンに膨れている感じ。


「……ぁ………」


これは。



もしかして、マジで危ないんじゃないか?



「ぅ……ぎ……」

いや。

ちょっと待てよ。


今、俺は。

夢の中にいるんだった。


そうだ。

俺の、夢の中だ。


つまりこれは、現実なんかじゃない……はず。


「……ぅ……」

『ふふ……』

だから。

目覚めれば、きっと……。

敬壱は目を閉じ、念じた。

夢の中で眠れば、現実の自分は目を覚ます。

現実世界へ、帰れるのだ。

『……無駄だよ』

「!」

影が笑った。

『お前が目を覚ますことは、もう、ない……』

影の手に、力がこもる。

『あの世界で……お前が再び目を開けることは……』


息ができない。

顔が熱い。

じりじりと、焼けるようだ。

『もう、ないんだよ』

「…………っ」


いたい。苦しい。

敬壱を包み込む、リアルな恐怖感。



意識が遠退く。

鳴り響いていた頭のアラームは薄れ、体から力が抜けていく。

『お前は、今から消え……』

「…………」

『そして代わりに俺が、現実世界へ帰る』

「!?」

首をしめる影の輪郭が、やがて、はっきりと浮かび上がった。

『今度は俺が、なれるんだ……』

紛れもない。

目の前に現れた、それは。


『これからは、俺がオリジナルだ……!』


敬壱自身の、顔だった。


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