詩: 仮面を外したら
掲載日:2026/03/16
わたしは仮面をつけています
「僕も上司の前ではできる社員の仮面を…」
いえ そういう比喩ではありません
わたしは今 仮面劇に出演しているので
ほんとうに 舞台で仮面をつけているのです
主役の女神の役をしていて
個室の楽屋をあてがわれています
ふつうは 仮面を外し
アンコールの挨拶するのですが
演出家の強い要望で仮面をつけたままでした
終演後 鏡の前で
神々しい仮面をそっと外すと
そこに映ったのは
目を吊り上げ 口角を極限まで上げた
見知らぬ顔
えっ 誰!
わたしでした




