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女王は地下帝国で野望を求む  作者: K4Y9
2章 始動
8/14

8. 世界のシステム

6の咲視点からの続きです。


これは、咲がファータからスキルを送られる少し前のこと。




~site ??地下~



(はぁ~…)

私は仕方ないと思いつつも、自分の運の悪さを前に少

し落ち込んでいた。



(いや、よりにもよってアリって。全種族中からアリって。どんな低確率を引いたんだ私は)

そんな風に思っていると、口周りに感覚がはっきりとしだした。


魂がなじんだのだろう、口が動くようになった合図だ。


私は気を紛らわすために、とりあえず何かしゃべってみることにした。



(よーし!……私の野望ーー!!)「ギチチ、キチィー!」


(ん?..あれ、おかしいななんか話せないぞ?)

私は、もう何度目か分からないがまた困惑した。



(も、もう一回!……私の野望ーー!!!)「キチキチ、キシャァー!!」


(…うん、しゃべってるって言えなくないけど、最初と音が違う気がするのですがぁ……?

でも、意味は同じだって私の本能が言っててすごい混乱するぅ~!あぁぁぁーー!)



私はあまりの違和感に心の中で叫んだ。




ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

⇓ここから先は人語に変換してお送りします。by作者

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー




…………




「あーっ、あーっ。うん、だんだん慣れてきた」



あの後私はこの違和感に慣れるためにいろいろな言葉をしゃべってみていた。


〔土………アリー…虫ー…………君がためー春の・・・にー雪は降りつつー……秋の田のー……四七、二十八……寿限無寿限無五劫の・・・長久命の長助……生麦生………〕

…最後のほうはほとんど早口言葉だったけど。



「…とにかく、クヨクヨしてちゃダメだ。この道を選んだのは私自身なんだから。

いつか、この道を選んで良かったって思えるように本気でやっていこう!

…私の野望のために!」


私はしゃべっているうちに冷静になった頭で、落ち込んでいた自分に喝を入れた。



「…うん、覚悟は決まった。本気でやってみよう…私はアリとして、どんなキツイ道が待ち受けていようと野望(もくひょう)に向かって本気で進んでいってやるッ!!」



今一度自らの野望を再確認し、私はより強く野望(もくひょう)を目指す熱意を滾らせた。




………




転生後、本当の意味で心体が万全になった私は今後のことを考えていた。



「さて、まずはもっと情報を集めないと。

…そういえば、ファータさんが〔重要だ、確認しておけ〕って言ってたことがあったような気が、なんだったっけ?」


私はファータに説明されたことを思いそうとした。



(確か…)


〔………次に、最初に言ったと思うが。

俺の管轄する世界にはステータスというシステムが存在する。これは転生先の自分を知るための重要な情報源だ、見ておいて損はない。

見るには、‘‘世界の記録よ我が目に写れ‘‘と口で言う必要がある。だから、転生後すぐには魂と体がなじんでおらず確認できないだろう。

そして、口は重要な器官だからな、なじむまで時間がかかる。まぁなんだ、口が動くようになったら忘れずに確認するんだ。

…いいか?()()()()()?〕



ここまで思い出したところで、私は顔を青くし震えていた。

(あ、あぶねー!忘れかけてた!)



ファータの数々の言葉の中で、印象に残るほど何度も"重要だ"と言われたことを忘れかけていた事実に、私は顔が熱くなるような気持ちになった。


「もしこれで忘れてたら、恥ずかしい以前にファータに合わせる顔がないよぉー」



(…まぁ、もう合わせることはないのかもしれないけど)

「と、とにかく確認してみよう‘‘世界の記録よ我が目に写れ‘‘」



私がそう言った次の瞬間、…目の前に光を発する、パネルのようなものが現れた。

ようやく、異世界らしくなってきましたねー。

次回はステータス回です。お楽しみにー

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