間章1. 踊る国々
間章では、主人公以外の視点が中心になります。
舞台もコロコロ変わります。
今回は、咲のいる大陸の国家について触れます。
~site ゼンデア大陸~
ここゼンデア大陸は、数ある大陸の中で最大級の大きさを誇る大陸であり、そこに根差した国々もまた世界最高レベルの錚々たるものであった。
さらに、世界に10──■/p[更新]*■@──9ヶ所しか存在しない魔物の源泉の内6──●@.[更新]/●;──5ヶ所が、この大陸に集中していた。
ゼンデア大陸がいかに巨大であったとしても、世界的に見ればその領域は10パーセントに満たないほどだ。
だが、そんな範囲に魔物の源泉5ヶ所が集中し、世界最高クラスの国力を持つ国々が乱立している、まさに文字通りの"魔境"であった。
そんなゼンデア大陸では、今日も今日とて国々が盛んに暗躍し優位に立つべく情報争いを繰り広げていた。
~site プリム帝国~
ゼンデア大陸西部に位置するこの国は、3つの帝国── "三帝国" の内の一国であり、西と北を三帝国の一つエイクモ海帝国,南を "マグナモル聖教総本山" ホーレス聖教国,南東方面を "冒険者の国" カドリスク連合、魔物の源泉の──●/*\[更新]_?:■──アトラ熱帯森林と接している。
保守的な政治思想を持ち、近年になって台頭してきた聖教国と三帝国最後の一つであるマークナス大帝国を敵対視している。
中でも聖教国とは、国境線上でよく小規模な戦闘が起きている
~site プリム帝国 中枢~
この日、厳粛なる帝国議会にて、ある"戦闘作戦"に関する決議がとられていた。
壇上で議長と思しき老年の男が口を開く。
「……まず前提として、今回行われる進行作戦は成否に関わらず我らの帝国に多大な影響をもたらす。そのことを念頭に置き、考えてもらいたい。
─では、採決をとる。…まず今回行う作戦に、反対のもの…挙手せよ」
まばらに手が上がった。
「…よろしい。
─では次に、賛成のもの…挙手せよ」
議会にいるほとんどの人物の手が上がった。
「……よろしい。──賛成43,反対7…よってこの作戦は承認される。
…これにて、すべての議題が終了したため今議会を閉会する。皆ご苦労であった」
議会終了後
「…将軍殿」
「…おぉ!これはこれは、宰相閣下」
帝国の将軍と宰相が言葉を交わしていた。
「…そんなにかしこまる必要はない。そんなことよりアレだ、今回の議会で決まったらしいじゃないか。
…あの腐りきった貴族どもが主導で進めた作戦が…
あんなもの…戦闘作戦では収まらんぞ!100パーセント戦争になる!
……はぁ~、益なんぞないに等しいが、それでも我々にできるのは可能な限りの最低限を目指すということだけだ。これからの対応を考えるために一つ聞きたい。
─将軍、君の目から見て…どうだ?勝てそうか?」
宰相はそう聞いていた。保身のためでなく心から国を心配しての言葉だった。
2人の周りには、すでに誰もいなくなっていた。
「はい、…と言いたいところですが。実際のところ難しいでしょう。
私の見立てでは、戦闘全ての場面で上手く事が運べたとしても勝率が3割に届くかどうか…。
─はっきり申し上げますと、奇跡が起きて全滅を免れるほどだと思います」
それを聞いた宰相は苦笑いをした。
「…ずいぶんはっきりと言うな。……だがそうか、君程の者が言うのならそうなるのだろうな。
─そうだろう、"軍神"君」
今度は将軍が苦笑いをする番だった。
「おやめください、私はそんな仰々しい呼ばれ方をされる心当たりはありませんよ」
「おや、そうかな?"100戦無敗の軍神"とは君のことじゃないか。
……悪いな話がそれた。それで、何か案はあるのかな?」
将軍はある一つの考えを伝えるべく、その重い口を開いた。
「あるにはあります。…あくまでも一考の価値があると考えただけのものですが。
──聖教国と手を組みませんか」
「……なるほどな、確かにあそこなら引き込みやすいか…。我が帝国の立場としての障害が心配だが…。
─よし、それで行こう。私は使者の準備と帝国内部の反対意見の封殺に掛かる、君は軍の編成を頼む」
「…ハッ!最善を尽くします」
宰相は別れ際にこう言った。
「将軍。これが終わった後は腐敗の一掃と行こうじゃないか」
「フッ、分かりました。一人残らず捕まえて見せましょう」
この戦闘作戦は後の世でこう呼ばれるようになる
"帝国史上最悪の戦争"と
~site カドリスク連合~
カドリスク連合は、大陸中央から東の海岸に至るまでの広範囲を有する連合国家である。南側と北側に小国家群が連なり,北西方面をプリム帝国と,南西方向をホーレス聖教国とアトラ大森林,そして南東をマークナス大帝国と接させている。
この国の特徴を、一言で表すとするなら"冒険"であるだろう。
支配者階級の者が存在せず、国政は"冒険者ギルド"と呼ばれる組織が行っており、成人した国民の5人に3人が冒険者という職業に就いている。
そして、その広大な領域内に多種多様な自然環境を内包しており、灼熱の火山,極寒の銀世界,燥烈の砂漠,鬱蒼とした森林、などほとんどの種類の環境を有している。
そのため過酷な環境が多く、国土の6割は未だに前人未踏の地となっている。
更に、ゼンデア大陸中最多の魔物の源泉3ヶ所と接している国である。
"堕ちた世界樹" 世界樹インジウス
"天割る大地" 突割天峰
"人類の失態" コンタミナスランド
これらの背景から、別名"冒険者の国"とも呼ばれている。
~site カドリスク連合 上層部~
「…おぉ、ようやく来たか。予定時間よりかなり遅れて来たようだが何かあったのか?北部総括支部長殿。」
「いやぁ~、まいったまいった。道中、大規模なグレックゴブリンの集団に襲われちまってな。近くに集落があるっぽかったから捜索してたんだ。公共の安全のためだから大目に見てくれないかい、総帥?あと、昔みたいにセルトって呼んでくれよ」
応接室の中で北部総括支部長と呼ばれた男と、総帥と呼ばれた強面の男たちが話をしていた。
「…だったら、そういうお前も昔のようにガルバ"先輩"と呼べばいいじゃないか。な~にが"総帥"だ、嫌みかこの野郎。……しかし、なるほどなグレックゴブリンか……A⁺の魔物だろう?被害は?」
「…いんや、被害は出てない。集落の感じからして、できて間もないものだった。それが幸いした感じだな。報告はこれでいいか?ガルバ セ、ン、パ、イ?」
「……そうか…ご苦労。…それでセルト、北の様子はどうだ、変わったことはないか?」
ガルバはそう聞いた。
「いきなりぶっ込むねぇ~。…大丈夫だ、戦線は膠着状態にしてる。いつでも使えるぜ」
「…分かった、北の者たちに感謝しよう」
「いいってことよ、実戦の練習場所は必要だろ」
「そう言ってくれるとありがたい」
「…そういや、別の話になるんだが。今日はアリアの姉さんは呼んでねぇのかい?
ほら、いつも俺と二人でセットみたいな風に扱ってただろ」
ガルバは答えた。
「南で過去最大級の攻勢が起きているらしくてな。手が離せられないらしく来れないようだ」
「へぇ、南は大変そうだねぇ~。南の話を楽しみにしていたんだが残念だな。まぁ、北もキナ臭くなってるから向こうのことを言えたもんじゃないんだが」
その後も、世間話や北に送る物資の話、果てに今の冒険者の質の話など多岐にわたる会話が展開されていった。そうして時間が経っていき、話し合いが終わろうとしていた時
「そ、総帥!会談中失礼します!!」
応接室に、軽装の若い男が入ってきた。肩で息をしていて、急いできたのが一目でわかる状態だった。
「…どうした?」
「き、緊急事態です!…はぁ、はぁ…せ、斥候部隊…が…こちらを!」
「何だ?」
ガルバは若い男から受け取った文書を読んだ。
─それを読んだ瞬間、顔つきが変わった。
「…ッ!……急いで"アレ"の監視に行ったパーティに伝達しろ!!大至急だ!!」
ガルバは若い男にそう、まくし立てた。
「承知しました!」
「どうしたんだ、ガルバ先輩?」
セルトはそう聞いた。
「…読んでみろ」
そう言いガルバは文書を手渡した。
「…なんだ…これ」
内容を読んだセルトは絶句した。
「…"アレ"と…戦争でもおっ始めるってのか?」
大陸の情勢が大きく変わろうとしていた。
...ハイ、大陸の図なんてないです。脳内補完していただけたら幸いです。
ゼンデア大陸は、ユーラシア大陸の約1.5倍くらいの面積です。(デカくしすぎた感)
─(罫線)っていう便利なものがあったらしいので、過去15話分手直ししていきます。しばし、お待ちください。




