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最終話◆人形と共に◆

父「状態は変わらずの様だし、一度母さんを迎えに行って引き返して来ようかと思うのだが。」


久美「じゃわたしは残るよ。」


父「いいやっ明日は叔母さんが代わりに来てくれるから、今のうちに一度三人で帰ろう。」


久美「うんっ解ったよ。」



久美は心の中で葛藤していた。聞き分けの良過ぎるそんな自分自身の性格を憎くいじらしいと

さえ思えた。


一旦家に帰った久美は勿論落ち着かなかった。いつも冷静で顔に出さない久美が

考えてはならないと解っているのに何故か、お婆ちゃんが遠くへ行ってしまうんじゃないかと

その日は何度も考えて込んでしまって、等々我慢が出来なくなった久美は、等々大声で泣き

じゃくってしまったのだ。

それを傍で見ていた久美の夫は、ただ彼女をしっかりと受け止め静かに慰めた。

その次の日だった。


久美の元へお母さんから知らせがあったのだ。



母「お婆ちゃん今朝亡くなったんだって。」


久美「そんな・・・嘘だ。わたしは信じないよ。」


母「その事、久美から真紀にも伝えてくれる?」


久美「うん・・・解ったよ・・・。」


久美は受話器を握りしめたまま直後、真紀に電話を掛けた。


久美「真紀っ、姉ちゃん、あのねったった今お婆ちゃんが息を引き取ったんだって。」


真紀「えっ嘘でしょ?嘘だって言ってよっ。ちょっとまって母さんに電話してみる。

そして病院にももう一度確かめるよ。」


何かの間違いであって欲しい。そんな真紀のいっぱいいっぱいの気持ちが痛いほど久美にも充分に

伝わって来た。だからこそ久美は、ただ精一杯お姉ちゃんらしく振る舞う事しか出来なかった。


久美「うんっお母さんに電話してみて、きっとわたしの聞き違いだから。」


真紀「解った今から電話してみる。」


そう言って真紀は電話を切った。


久美はお婆ちゃんを亡くした。世間では人生八十年生きれば大往生だと言うけれど

身内の死はいつだって悲しいものだ。そんなに身体が丈夫だった訳じゃないお婆ちゃん。

小さな身体だったけれど、久美なんかよりずっとずっと肝が据わってた。

そんなお婆ちゃんに比べれば背ばかりがおっきくなって、全然自分に自信が持てなくて

いつも芯がぐらるいてる久美なんて、ガタイばかりで本当ちっぽけなものだ。

久美は思った。あの時お婆ちゃんからあの人形を貰って自分ちに持ち帰っていれば

何よりも大切な形見になったのだろうに違いない。だけれど今ではこれで良かったのかも知れない。

何故ならお婆ちゃんが召された時、寂しくない様に久美と真紀の分身が先に向うで待っていて

くれたのだから、これ以上の幸せも又なかったのだろう。

久美も真紀も今もあの人形の姿が目に焼き付いて離れる事がない以上、決してその姿を今後も

忘れる事はないだろう。そしてあのカバンの中にそっと忍ばせたカップめんは、10年近く

たった今でもお婆ちゃんの大好物として、お婆ちゃんがいつでも帰って来て食べれる様にと

久美の部屋の遺影と共に彼女の部屋に飾られている。



<久美からのメッセージ>人の一生なんて僅か数十年かも知れないけれど、

大切な人が生きた証が人々の心の中にずっと生きてるんだと思います。

それは皆同じですよね。これを読んでくれた人達へ

今日は少しだけアナタの大切な誰か・・・

星になってしまった人達の事を偲び又明日から

頑張ろうって自分自身に問いかけてみてくださいね。

きっと大切な人達も空の上からアナタの

事を見守り応援してくれている事でしょう。

今日はわたしも星になったおばあちゃんから

そして、形見分け出来なかった人形達からも元気を貰いますね。

そしてこの元気を又明日へ繋げます。

(^-^)最後まで読んでくれてどうも有難う御座いました。 


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