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2話
帰り。僕は海城さんについて行ってみることにした。今日は塾がないので、十分時間はある。
「(この子どんな子なんだろう。)」
僕は何もこの子のことを知らない。だから追ってみるしか手はないのだ。
「(……なんでこんなことしてるのかな。)」
わからないけど今は追うしかない。そうしたら全て終わり。に、なるはずだった……。
彼女は、学校を出てすぐ近くの小さな公園に行った。確か、寄り道ってだめなんじゃないの?もしかしてそれだけ?
「どうしたの?」
「今日も殴るんだよ。」
「……」
殴る?
「それよくないよ!」
体は咄嗟に動き、海城さんを守っていた。