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プロローグ
「なあ、真。暇?」
「今日も塾。」
クラスメイトの一言を塾で跳ね返す。今日は、塾がない日なのだが、遊ぶのはめんどくさい。
「お前って本当に忙しいよな〜。じゃ、明日!」
そして、下駄箱でさっさと靴を履き替える。すると、上靴も靴もない子がいることに気づいた。今日、休みなんかいたかな……。あ、いたか。でも番号が違う。すると、他のクラスメイトがやってくる。僕は、急いで帰ることにした。遊びに誘われるのは面倒だ。
「……」
その子は何故か黙ってたまま靴箱を見ていた。帰らないのかな……。まあ急いでるし行くか。
「はぁ……」
僕の名は、浦中真。塾に忙しい、小学6年生。今まで不自由なんか抱えずに生きてきた。でも
あの子たちとの出会いで、人について
"知った"