コスモスマグナムギャラクティカ
コスコス人面花が咲くとき、アルマゲドンが始まるのだそうだ。
あれ、違ったかな。
そうだ、コスモス人面花だ。コスコスって何だよ(笑い)。
この話をしてくれたのは、サウスバージニアだったか、ウエストカロライナだったか、ウエストバージニアだったか、サウスカロライナだったか、はっきりしたことは覚えていないが、その辺で生まれたアメリカの白人女だった。
いや、黒人女だったかな? まあいい、先を急ごう。
彼女の生まれた土地は炭鉱だったかタバコ畑だったか、そんな風な場所なのだが、そこにある時、花の真ん中に人の顔があるコスモスの花が咲くという言い伝えだったか予言があるそうだ。
その花が咲くと、アルマゲドンが始まる。アルマゲドンというのは哀愁戦争だ。
違った、最終戦争よ。
その戦争は激しくて、人類はほとんど死んじゃうんだそうだけど、ほんの一握りの人間だけが助かって、そいつらが新時代を開くのだそうだ。
ところでさ、思わない? アルマゲドンの勝敗の行方は、どうなるんだってさ。
正義と悪のどちらが勝つんだろって思ったから、彼女に聞いてみたんだよ。
そしたらさ、アルマゲドンというのは正義と悪の戦いなんて単純な図式じゃないんだって。
コスモスとカオスつまり調和と混とんの戦いなんだそうだ。
それってどっちが悪いのって、彼女に聞いたわけよ。
そしたら彼女、逆に質問してくるの。どっちが悪いと思うのって?
分からんっつったら、コスモス即ち調和の方が、この世界を破壊しようと攻めてくるんだって言うんだよ。この世界に秩序を与えようとして、攻撃してくるんだって。
それじゃ、この世界はカオスなのかって聞いたら、そうだってさ。
俺たちは混とんの世界でしか生きられないんだってさ。俺たちゃ、地獄に住人なんだってさ。
そんな俺たちを滅ぼし世界を秩序と調和が支配する天国に変えようとする奴らが、コスモス人面花となって出現し、そして俺たちと戦うらしい。俺たちは生きている花と戦う宿命なのさ。
ホントかどうか、知らんけどよ。
まあせいぜい、気を付けとこ。とりあえずコスモスが咲いていたら、人の顔が出てないか、注意しておこうぜ(笑い)。
あ、あいつらの必殺技がコスモスマグナムギャラクティカなんだって。覚えられそうかい? 俺は無理だ(苦笑い)。