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45、リビングアーマー

「朝葉様、おはようございます」

「おはよう、トワロ。今日は早いね」

「はい、城からの依頼で砂漠のダンジョンの地下二階に、リビングアーマーが出たので、倒して欲しいとのことです」


 トワロがそう言うと、朝葉はため息をついた。

「また、魔族系の討伐依頼か……はあ」

「朝葉様? もしかして、また食べられないからつまらない、とはおっしゃらないですよね?」

 トワロは意地の悪い笑みを浮かべている。


「う!」

「図星ですか……」

 朝葉は笑ってごまかした。


「今回は地下ダンジョンに巨大なめこが生えていて、それを取りに行った冒険者がリビングアーマーに襲われたそうです」

「巨大なめこ!? それなら早速行こう!!」


 朝葉は食材袋をカバンに入れて、早速砂漠の地下ダンジョンに向かった。


「そろそろ着くね」

「そうですね。この辺りの魔物は私たちを見ると逃げるようになってきましたね」

「そうだね」

 朝葉とトワロは砂漠の地下ダンジョンに着くと、朝葉の魔法で辺りを照らした。


「地下二階だったよね」

「はい」

 地下二階にはいると、ガシャンガシャンと無機質な音が響いてきた。


「この音、リビングアーマーかな?」

「そうですね」

 朝葉とトワロは剣を構えて、先に進んだ。


「グワァ!!」

「トワロ、危ない!!」

 朝葉はリビングアーマーの攻撃を剣で受け流し、呪文を唱えた。

「ライトニングソード!!」


 朝葉はリビングアーマーの急所を調べる。

「喉元が弱点だよ!」

「はい、朝葉様!!」


 朝葉とトワロはリビングアーマーの喉元を狙って、剣で突いた。

「グワ!!」

 リビングアーマーは倒れた。

「よし! なめこを探そう!!」


 朝葉はダンジョンの奥に進んでいった。

「あったよ! トワロ!!」

「はい、朝葉様」


 朝葉は巨大なめこを取った。

「朝葉様、すべては取らないのですか?」

「うん、きのこは全部取ると、次が生えてこなくなっちゃうからね」

 朝葉はそう言いながら、食材袋に巨大なめこをしまった。

 

 トワロはリビングアーマーから転げ落ちた魔石を、城から預かってきた魔法のかかった白い袋に入れるとカバンにしまった。

「トワロ、そろそろ帰ろうか」

「そうですね、こちらも魔石の回収が終わりました」


 朝葉とトワロはダンジョンを出て、バンガローに戻った。

「今日は、巨大なめこの天ぷらを作るよ!」

 そういうと朝葉は大鍋に油を張って、コンロに火をつけた。


「ジュワーっていい音がしてる!」

「良い香りもしてきました」

 朝葉とトワロは鍋をのぞき込んだ。


「そろそろ良いかな? トワロは席について」

「はい」

 朝葉はカラリとあがった巨大ななめこを、紙を置いた皿に並べ塩を添えた。


「さあ、揚げたてを食べよう!」

「いただきます」

 朝葉とトワロは、巨大なめこの天ぷらに塩をつけてハフハフと食べ始めた。

「うん、美味しい!」


「衣がさっくりしてるのに、中はジューシーですね」

「なめこのとろりとした食感が楽しいね」

 朝葉とトワロは巨大なめこの天ぷらを食べ終えた。


「やっぱり、天ぷらは揚げたてに限るね」

「そうですね」

 トワロも笑顔を浮かべている。


「それでは、魔石は私が城に届けておきます」

「ありがとう、トワロ」

 トワロはバンガローを後にして、城に向かって歩いて行った。

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