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18/48

18、味噌

街を出てすぐに、人だかりが出来ていた。

「なにかしら、トワロ?」

「ああ、行商が来ているのでしょう」

「行商? 」


朝葉は人混みをかき分けて、その中心地に立った。

そこには見慣れない雑貨や、調味料、武器や防具が、大きな馬車に山積みにされていた。


「すごい!」

朝葉は迷わず調味料を見に行った。

そこには味噌や醤油と言った調味料が並んでいる。


「やった! これ、全部下さい!! 」

朝葉が行商人に言った。

行商人は驚きながらも答えた。


「10000ギルです」

「はい」

朝葉は行商人に代金を渡すと、商品を受け取った。


トワロはびっくりした。

「朝葉様、そんなに買い占めてしまって大丈夫ですか!? 」

「大丈夫だよ。けっこう長持ちするものばかりだもん」

若干引き気味のトワロを横目に、朝葉はホクホクと上機嫌だった。


「ねえ、トワロ。行商人はいつも、いつ来るの? 」

朝葉がトワロに訊ねる。

「さあ、大体一ヶ月に二回くらいで、時期は決まっていませんね」

トワロは首をかしげてから言った。

「そうなんだ」

朝葉は頷きながら、買った物を鞄にしまった。


「東の国って遠いの? 」

朝葉は大きくなった鞄を嬉しそうに抱えて、トワロに聞いた。

「大体馬車で二日くらいですね」

トワロは朝葉の様子を見ながら答えた。

「行けない範囲じゃないね」

「そうですね」

朝葉の言葉にトワロが返事をする。


「でも朝葉様、今は闇コウモリを倒すのが先決です」

トワロは朝葉にいった。

朝葉は頷いた。

「闇コウモリは田楽にしようかな」

「田楽?」

トワロが眉をひそめた。

「味噌を使ったお料理だよ」


それだけ言うと、朝葉は上機嫌でバンガローに向かって歩き出した。

トワロもあわてて、その後を追った。


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