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聖剣、解体しちゃいました  作者: 心裡
第5章 エクストラ編
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もうこれで最後ですよ

 会議が終わったあと、フランクさんに呼び止められた。

「なんですかフランクさん。」

「うむ。実はな、お願いがあってな。」

「なんですか?」

「その、そろそろ俺も武器を変えたくてな。」

「おお!ついに目が覚めたんですか?」

「ああ、そうなんだ。」


 そうかそうか。

 よくよく考えたら俺がヤカンなんか渡したのが間違えだったんだな。

 長かった。

 気が付けばあれから5年も経っている。

 けど、リセさんは大丈夫なんだろうか。

 いや、夫としてガツンっと行かないといけないこともあるだろう。

 そうだ、その通りだ!

 ……言っていてなんか悲しいのはなぜだ。


「それでどんな武器にしますか!」

「うむ。東方の日用品にしてほしいのだが。ルクレスの雷虎やムナカタの村正などを見ていると、東方の物がいいなと目覚めてな。」

「あ、そうですか。わかりました。なんか作るので出来たら持って行きます。それじゃあ。」

「トウキ、どうしたんだんだ。急にそっけなくなって。」

「いや、なんでもないですよ。じゃあ失礼します。」

「あ、ああ…。」


 ―――――――


 作戦の変更や事情の変化から、ホルストは武器はいらないといったので、フランクさんの武器に集中することができたため、不本意ながら作業は順調だった。

 翌日の夕方には完成した。


「フランクさん。できましたよ。」

「おお!トウキできたか!」

「これです。」

「これは?」

「熊手です。」

「なるほど。これはなんなのだ?」

「形の通り農具ですよ。」

「いや、なぜ農具なのに顔面蒼白のお面が付いているのだ?」

「よくわからないんですけど、『えびす』っていう人?らしいですよ。」

「ふむ。さすが東方の物品だ。」

「そうですね。」

 俺は開き直って、リセさんに喜んでもらえるとびっきりのトンデモ日用品を作ることにした。


「それでは帰りますね。」

 早く帰らせてくれ。

 さっきから熊手を構えたフランクさんを見て、受付嬢が恍惚の表情でクネクネしている。

 これ以上あれを見るのはキツイ。


「トウキ。ありがとう。」

「いえいえ。それでは。」

 なんとか解放された。


【縁起熊手】

 攻撃力 2500

 防御力 1200

 重量削減(極大)

 耐久性(永久)

 金運(極大)


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