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聖剣、解体しちゃいました  作者: 心裡
第2章 材料収集編
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トングVSカタナ

 外に出た2人を追って、俺たちも外に出る。

 そこには両手にトングを持ったフランクさんと、雷虎を構えるルクレスが居た。

「トウキ殿合図を願う。」

 いつになく真剣な表情のルクレスが頼んでくる。


「それじゃあ。」

 俺は一呼吸入れると合図を出した。

「はじめ!!!」


 俺の声に素早く反応したルクレスが飛び出す。

 俺には動き出ししか見えなかった。

 次の瞬間には、「ガキンン!!!!」という金属音がして、フランクさんがトングで雷虎を掴んでいた。


 自分で作っておいてなんだが、不思議な光景だ。

 さっきから横で1人、ハアハア言ってクネクネしてる人には触れないでおこう。

 チラッとジョゼを見ると、驚いた顔をしていた。

 そういえば、ジョゼは俺がまともな武器を作ったところしか知らないんだった。

「ヤカンじゃ…ない…!?」

 そこに驚いてたんかい!


 俺の目の前では次々に戦闘が繰り広げられる。

 ただ、ほとんど目で追えなかったので、ジョゼに実況してもらうことにした。

「あ、今トングで掴もうと突き出したけど避けられましたよ。」

「次は雷虎の袈裟切りをトングではじきました。」

「ああ!フランクさんが雷虎をへし折ろうとしてます!」

「おお!鞘で殴って脱出しました!」

 それを聞いたとき、横で「あの女…。」と聞こえたが、そちらを振り返る勇気はなかった。


 結局その後も決め手を欠いて、引き分けとなった。


「ルクレス。実力を疑って悪かった。」

「そちらこそ、さすがワーガルの騎士団長を務めていただけある。すばらしいトング使いであった。」

 2人は認め合って、熱い握手を交わす。

 ジョゼは感動で泣いていた。


 決闘が終わった2人は俺のところにやって来る。

「どうしたんです?」

「その…すまないのだが…。」

 そう言うとフランクさんはボロボロになったトングを差し出してくる。

「私もなのだトウキ殿…。」

 ルクレスも刃がボロボロになった雷虎を差し出す。


「「修理するか、新しい武器お願いします!」」

 2人は仲良く頭を下げた。


 結局ワーガルギルドwith英雄が出陣したのは、12日後であった。

 素材を取り寄せて、作成するのに時間が掛かった。

 さすがに彼らの使うレベルの武器となるとそこそこの時間が掛かってしまう。

 この際、雷虎は強化しておいた。

 俺は雷虎作成時から更にランクを上げ、今では22になっていた。

 フランクさんについてはリセさんの熱い希望でトングのままにした。


「では、行ってくるぞトウキ殿。」

「ああ、よろしく頼むよ。ジョゼとフランクさんも気を付けて。」

「はい!」

「ああ、わかった。」


 3人はピナクル山に向けて旅立った。

 俺には見送ることしかできない。


【名刀・雷虎改】

攻撃力1800

雷属性

速度上昇(特大)

状態異常耐性(完全)

切れ味保持(特大)

重量削減(大)


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