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ぼくの病室の窓から

 



 この窓から観える景色は、いつも同じで、まるで時間が止まったように、何年も同じものしか観ていない。


 きみは駅前のシュークリームをお土産に、いつもぼくを訪ねて来てくれる。ぼくに会うためにお化粧して、オシャレな帽子を得意げに被って、飛び切りの笑顔で、ぼくだけの為に来てくれる。


 こんな風に死んだように生きていく中で、これに勝る喜びなどないのだけれども、ぼくは喜んでやったりなんかしてやらない。


 もしもぼくが嬉しそうにしてしまえば、楽しみにしてしまえば、願ってしまえば、きっときみは優しいから、凄くいいやつだから、ぼくを喜ばせる為、雨の日も、風の日も、嵐の夜も、大事な日にだって、来てくれることであろう。


 だから喜んでやらない。薄情者でいい。何は無くとも、この世界にぼくを忘れないきみがいるだけで、ぼくはそれで調子いい。


 願わくば、もしも明日ぼくが消えちゃっても、心の片隅に置いてやって欲しい。

 



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