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第二十三話『氷雪床面 - アイスフロア』

「無駄話はそこまで」

と小さな美少女のシズクが言う。

彼女が最初に目の前のモンスターを見つけた。


「よーっしきたわね!パパっと終わらせましょう!」

と美少女剣士のユカが言う。


そう、ワイルドフォックスの集団が現れた。


---


「ワイルドフォックス3体ね。これは楽勝なんじゃない?サクサク行きましょう!」

と美少女剣士のユカが言う。


「さっそく新しいスキルを使わせてもらうよ」

と僕が言う。

ミニドラゴンを倒して手に入れた新しいスキルを速く試したかった。


「『氷雪床面 - アイスフロア』!!」

と僕が言うと、キィィィィィンと辺り一面、の氷に包まれた。


「すごい」

と、そのスキルを見て小さな美少女のシズクがつぶやく。


「これは、地面が全部氷になったの??」

とおっとりお姉さんのハルカが言う。


「そう、っぽい」

と僕も言う。


そう、つかった本人である僕にもこのスキルの効果は良くわからない。

説明書が付いているわけでもないからだ。

使って試してくしかない。


「グエェェェ」

と、ワイルドフォックスが唸りながらすべって倒れている。

彼らは、普通にそのスキルを気にせず、そのまま僕らのところに向かってきていた。


「あははははは、ツルーってなった!!」

とその滑って倒れている様子を見て美少女剣士のユカが笑う。

ワイルドフォックスが次々とすべって転んでる。


「あはははは、これなら楽勝じゃない、ナイスケンジ!」

とユカまだ笑っている、お箸が転がってもおかしい年頃なのだろうな、と少し思った。


「じゃ、さくっと行くわ!」

とユカが剣を構える。

今なら、ワイルドフォックス達は倒れているから簡単に倒せる、と思ったのだろう。そう、1件倒れているところにトドメを刺すだけで済む。


「いや!ダメだ!!」

と僕が言うより速く、ユカは動き出していた。


あー・・・


「ぎゃー!!」

と美少女剣士ユカの悲鳴が聞こえる。

そう、まさにすってんころりん、という感じでユカが派手にひっくりかえった。


「あー・・・そうなるよね」

と僕はつぶやく。


「いったーい!!」

と転んでしまったユカは言った。


「あたり一面を氷にしちゃったからね・・・」

と僕は『氷雪床面 - アイスフロア』の効果を改めて確認していた。

なかなか面白いスキルなのだが、こっちにも準備が必要だったのだ。


「氷の上をサクサク歩ける、靴とか装備しないとつかっちゃいけなかったんだ・・・」

と僕が言う。


遠隔攻撃中心のチームだったら、相手の動きを止めて、射撃するという方法が取れると思うけど、いまのうちのパーティは、『アタッカー』『アタッカー』『スキル使い』『魔弾砲使い』だ。半分は接近戦闘担当だ。


「ユカとシズクの行動力も奪う結果になってる・・・」

と僕がつぶやく。


「大丈夫、私に任せて!」

と魔弾砲使いのおっとりお姉さんハルカが魔弾砲を構えた。


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