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第二十三 エンディング
第二十三 エンディング
三界にも、テーランダーにも本当の平和が訪れた。
聖神達は、ハイランダーをアールに委譲し、自分たちは隠遁生活に入ると発表した。
長神議では、全会一致で、アールに皇帝位を授け、テーランダーの統治権を委譲することとした。
ここに、覇王が誕生したのである。
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アールは三界に戻っていた。青空が心地良い。戦いの疲れを癒すのは故郷の風が一番だとアールはしみじみ感じていた。
三界に戻ってきてから、サーリにこの場所に連れてこられた。美しいバラが咲き誇っている。
椅子に座って、サーリの去って行った方をぼんやり眺めていた。向こうの方からアールの両親、祖父母そして、サーリが小さな男の子の手を引っ張って歩いてくるところが目に入った。
そうか。息子か? 無事だったんだな。アールは家族を笑顔で見ていたが涙で何も見えなくなった。皆の顔は涙でくしゃくしゃだが笑顔で溢れていた。
《おわり》
長い長い間、僕の小説にお付き合いくださり本当に感謝です。




