お煎餅と、チョコレート
そうか……
「やばい」は、やばいんだな……
はい、そうなんです
やばいの意味は、やばいんです
ね? 先輩
わたしに振らないでよ
でも…そうね……
やばいは、やばいとしか言えないわね……
ですよね!
浦島さま?
な、なんだ?
やばいは、やばいんです
それは分かったが、
結局、どのときに使えばいいのだ?
あーと、先輩
やばいって、いつ使えばいいんです?
そんなの、やばいときでしょ?
決まってるじゃない
先輩、やばいですよ? 大丈夫ですか?
あのクールな先輩、どこ行きましたか?
うっさい
あなたが呑気にお茶を飲んでたのが
そもそもの原因でしょ?
わ、わたしのせいですか?
浦島さま〜
うむ、やばいな
せ、先輩……
今の「やばい」って……
ええ、やばかったわね
浦島さま、
なんだか現代に慣れてきましたね
そうか?
わしは、よく分からないんだが?
なんで、ここにおるのかも分からんし……
それはまた説明しますので、まずは……
先輩、わたしが三枚ですからね
わたしも三枚がいいの
あなたは二枚にしなさい
あとで美味しいチョコレートあげるわ
そんなの、わたしでも買えますー
このお煎餅は、もう食べられないんですー
むかっ
わたしに盾突く気?
明日から、どうなってもいいの?
先輩こそ、上司に言いつけますよ?
バチバチバチ
なぁ?
なんです!
なに!?
ひぃ
あっ、浦島さまでしたか
先輩、怖いですよー?
あなたもでしょ?
それで、浦島さま
なんでございましょう?
そのー……チョコレー……?
チョコレートですか?
あぁ、それだ
それは何なのだ?
ピコーン
先輩
えぇ、任せなさい
さっすが先輩
任せましたよ
浦島さま
チョコレートは、
とても美味しい食べ物なんです
そ、そうなのか?
はい
口に入れたら溶けて、
そして広がる甘さのハーモニー
浦島さまの時代には、なかった食べ物です
今の時代、誰もが食べてる、
とても美味しいものなのです
ごくりっ
そ、それは食べることができるのか?
えぇえぇ、もちろん
あなた、わたしのロッカーから持ってきなさい
はい、これ、鍵
まっかせてください
即行で持ってくるんで
ふぅ
さて、浦島さま
なんだ?
このお煎餅、実は開封すると
すぐに硬くなってしまうのです
なんだと?
そうなのか?
えぇ
そして浦島さまは、
チョコレートが食べたいのですよね?
まぁ、そうだな
そのチョコレート? は気になるな
実はですね
チョコレートと、
このお煎餅は、相性が悪く
お煎餅を三枚以上食べて
チョコレートを食べると、
お腹を壊してしまうのです
なに?
そうなのか?
えぇ
ですから、浦島さまのお煎餅の数は……
あぁ、わしは二枚でいい
チョコレート? もあるからな
そっちが気になるからな
はい
チョコレートも、
大変美味しい食べ物ですので
先輩、持ってきました
……で? どうです……?
……うまく……いきましたか?
あら、ありがとう
……もちろん……このわたしよ……
はい……あなたのお煎餅、三枚……
さっすが先輩ですね、信じてましたよ
はい 浦島さま、チョコレートですよ〜
あぁ、もらうとしよう




