表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

【追放測量士】地図を書き換えるだけで最強になったので、辺境ダンジョンを都市にしました

 強さは筋肉の太さでも、魔力の多さでもない。
 “どこをどう繋げるか”だ。
 王都測量局で地味に働いていたノエルは、貴族のご子息を持ち上げなかったせいで“役立たず”の烙印と共に追放された。彼の固有技能《地図編集》は、見た目にはただのペンと紙。だが、描線は“地の脈”と共鳴し、点は“資源の芽”となる。
 行き着いた辺境には、誰も制御できないダンジョン。“湧いて出る”魔物と、“湧いて消える”金。
 ノエルはまず道を引いた。戦線と生活路を分離する一本。給水線と排水路を“二重線”で囲う。湧出点の周囲に“検問アイコン”を置き、警備動線を短縮。食料は? “農地タイル”を段丘状に配置して日照を最適化。
 ただの地図遊びに見える作業が、翌朝には現実になっている──ダンジョン前に並ぶ露店、渋滞しない荷車列、夜も安全な灯りの縦列。
 元上司は言う。「地図で飯は食えん」
 では見せてやろう。地図で国を食わせる方法を。
 魔物の“湧き”は脅威ではなく、安定供給の“鉱脈”。危険区画は“立入禁止ハッチング”で封じ、討伐隊は“周回ルート”で疲労ゼロ。治安は“見回りピン”で可視化、雇用は“工房アイコン”で創出。
 辺境は今、都市になる。
 そして、王都からは“収奪の徴税路”が伸びてくる。
 ――上等だ。線の引き方で、すべてを逆流させる。
 誰もが見落としていた“弱いスキル”の本質で、世界の配線を書き換える。爽快だけど働き者、静かだけど痛烈なざまぁ。読むうちあなたも、地図に線を引きたくなる。


登場人物(主要)

ノエル:元・王都測量局雑務。固有《地図編集》。温厚だが線を引く時だけ性格が黒い。

ミィナ:辺境村の鍛冶兼ギルド受付。現場最強の“段取り”担当。

ルカ:元迷宮案内人の少年。危険嗅覚が鋭いスカウト。

エセル:王都の実利派貴族令嬢。初期アンチ→中盤同盟。

ガルド:ダンジョン生態に魅せられた獣人学者。資源化の理屈要員。

パルド局長/ギーゼ伯:旧職場と王都側の搾取コンボ。“断罪回”の的。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ