表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
6/12

僕はもう限界

 今日も初音が笑いながら

「後藤ってしゃーモンスターじゃない?」

香織も続けて

「ブタだったりして」

早紀子も

「異世界へ転生でもしたら?」

あゆみは

「つーがしゃー!後藤って人間なの?」 

と、笑いながら言うのである。


その時、僕の中で何かが破裂したのである。

爆竹が爆発すかのように。

「おらーーーーーー」

と、初音たちに向けて机を投げつけた。

そして、椅子も投げつけた、勢いよく。

投げつけた椅子が香織に当たって彼女は痛いと泣くのである。

音が教室中に響き渡り、他のクラスメートたちが一斉にこちらを見た。初音たちも驚き、何が起きたのか理解できない様子で後ずさった。


「何やってるんだ!」と、担任の先生が教室に飛び込んで来た。


僕は息を荒げながら、涙が止まらなかった。もう、どうしていいのか分からない。心の中で積もり積もった感情が一気に噴出したのだ。


奥田と鈴木がすぐに駆け寄ってきて、僕を落ち着かせようとした。奥田は背中をぽんぽんと叩きながら「大丈夫だ、落ち着け」と繰り返し、鈴木は先生に状況を説明しているようだ。


「後藤、やりすぎた」と先生が重い声で言った。


僕はただ、何かが破裂したままの心を抱え、言葉を失っていた。この出来事が今後どう影響するのか、どんな結果を招くのか、まだ分からなかった。ただ、もう元には戻れないことだけは分かっていた。


その後、僕は保健室に連れて行かれ、しばらく休むように言われた。奥田と鈴木も付き添ってくれた。初音たちはどうなったのか、香織がどうしているのか、知るすべもなかった。僕はただ、一人で深い溝に落ちたような気持ちで、静かに涙を流していた。



評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ