『鳥羽院、日本速記協会理事長の六徳を示すこと』速記談1093
鳥羽院が仰せになることには、日本速記協会理事長になる者は、六つの条件を兼ね備えた者でなければならない。そのような者でないと、速記界の頂点には立てぬのだ。その条件の一つ目は、家柄である。代々速記会に貢献してきた家の出でないと、周りの信頼が得られぬゆえである。二つ目は才覚。そもそも速記は、鈍い者にはできないゆえである。三つ目は決断力。基本文字で書くか省略で書くかを迷うようでは速記にならないゆえである。四つ目は容姿。市井の速記者ならば容貌身なりなどどうでもよいが、速記界の頂点に立つ者は、うっとりされるような容姿が必要とされるゆえである。五つ目は近臣であること。日本速記協会と朝廷とは緊密でなければならぬゆえである。六つ目は富裕であること。速記界の頂点ともなれば、おこぼれにあずかろうとしてすり寄ってくる者もいるからということもあるが、何より、十分な財力がないと、私腹を肥やそうとするからである、とのことであった。
教訓:大抵の人は、一つ目の時点で当てはまらない。