命と願い
「キング様お入りしてもよろしいでしょうか?」
『あぁ入って良いぞ。今から儀式を始める』
「では、失礼します」
ガチャという音と共に入ってきたのは瑞希と健だった。なんで健?いつの間に?
「はぁ…そろそろ姿を見せたらどうなんです?キング」
「瑞希の仰る通りだと思います」
おぉーあの頑固な健が敬語を使うなんて……それほどすごい人なのか、やっぱり!
『え゛ーだってイメージが違うとか言われるし~』
……はい?
今キングの声からタメ口が聞こえたような…
「キング!貴方は仮にもここの頂点の方ですよ!?言葉を慎んでください!」
『…申し訳なかった』
あっただの空耳かぁ
まぁ当たり前だよな。さっきまであつーく語ってくれた人がタメなんて、ねぇ。ありえないからぜっっったいに!
『仕方がないな…出て来てやろう』
「ありがとうございます」
おぉ出て来るのか!一体どんな人かな~♪
期待に胸をふくらませて待っていると、出てきたのは…男の人?でもこの人見たことある様な…
あっ覚えだした。司会をしてた人だ!きっと、いや多分。
「あー面倒だな」
「キング!」
「ゴホン。ではこれから儀式を始めよう」
「「はい」」
もしかして、キングって物凄く面倒くさがり?…とか
そう思っている内にキングは目の前に来ていた。随分早いんだな
「あ゛ーめんどくせぇ」
誰も聞き取れないような小声で↑の言葉が聞こえたような…
しかし、瑞希は聞き逃さなかった。
「キ・ン・グ・?」
瑞希の顔はスマイル&怒りが混じっているような顔だった。マジで怖いです。。
「…では儀式を始めよう」
「今神と誓い、己の身を捧げることを誓うか?」
「…」
今ここで「はい」と言ったら後戻りは出来ないかもしれない…死ぬかもしれない。大金を払わなければいけないこともあるかも知れない。でも、俺はやらなければならない
「誓います。この命に替えても」
死んでも構わない。
でもその前に一度でも良いから幸せな生活を送らせてほしい。俺の願いなのだから
部屋一杯に広がったこの言葉は、俺の人生は大きく変えていった――――……
やっと更新しました。
遅いくせに短いですね…第四部。