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家族

「あー疲れた~北斗アイスちょうだい」


「今日はチョコ味だぞ」


「わーい」

・・・さっきまであんな顔してたのに

跡形もない


「はい大智の分」


「あ、ありがとう」

瑞希からチョコ味のアイスを貰い

少し戸惑う


「あのさ。ゲームってそもそもなんなの?」


「「「え?」」」


・・・え?

って俺が言いたいよ。

柚子ねぇいないし。


「えっとな・・・おーい目立たないプリンセス~」

うわーギコチない言い方

なんかさっきも柚子ねぇ言ってたなー

キングって言ってたけど

「え~やだ~。北斗やってよ~」

もしかして瑞希が?

「ははは。俺は説明が下手だからな。拓真がいればな~」

「拓真?」

「あっ拓真っていうのは、クールでチョーカッコイイんだよ。あっ噂をすれば・・・」

三人の姿勢が扉の方に向く

俺もついでにみんなが見ている扉に目を向ける


・・・濡れてる

なんで?


「……濡れた。健、タオル」


「えー俺?ほら」

その辺にあったタオルを適当に渡す。

なんでここにタオルが?

その前になんで濡れてんの?

「・・・新人?珍しい…俺の証明書カードだ」


「ありがとう」


そう言ってカードを投げてきた

乱暴だなー

えーと

 宮下 拓真たくま

 31戦31勝―――

       』


こいつも全勝かよ。

もしかしてここにいるやつみんな全勝してる


・・・とか?


「おまえ名前は?」


「俺は高桜 大智。中2の13歳」


「13歳!?ホントに13なのかお前?俺と同じぐらいの身長じゃん」

なんか違う奴が食いついた

ってか、今お前が段差に乗ってるからだよ


「ああ、瑞希次よろしく…」


「拓真、大智にゲームについて教えて上げろよ。説明うまいだろ」


「・・・ゲームって言うのは、いろいろな人からの依頼や行動についてプレイヤーと勝負する事だ。10000ポイントを早く集めた人は何でも願いを叶えてもらうことが出来る。まぁ負ければ死んだも同然の遊び」


・・・危ないゲームじゃんか!!


「そういえば…大智。登録したのか?」


「?なんの」


「「ゲームの」」

このゲームって登録必要なんだ

「まだだよ。連れてってないもん」

うん。俺も連れてってもらった記憶がない


「じゃあ今すぐ行こー」

また強引に手を引っ張る。これさっきもやったよね・・・確か






「……ここは?」

たくさんに並んだ椅子は大きな十字架に向き、結婚式で使われる教会のようだった。

高い天井の窓から注す光は優しい光で、部屋の装飾の風味を更に引き出していた。


「キングがいる所。無礼の無いようにね」


「うん」

どんな奴なんだ?

キングって


『久しぶりのプレイヤーだ。そなたの名を申せ』

十字架のあたりから不思議な声がする。

男なのか女なのかも分からない…不思議な声…


「俺は…高桜大智」


『良い名だな。瑞希少し席を外せ』


「はい。終わり次第お呼びください。それでは失礼します」

瑞希は一礼して、扉の奥に消えた


『そなたは何故ここへ来たのだ?』


「轟さんがここに来れば幸せになれるって……」


『また轟か…良いだろう。そなたの願いを申せ』


「家族ともう一度幸せに暮らしたいです。それが俺の願いです」


『家族か…確か瑞希も家族は居なかったな……』


「え?」

今なんて?

瑞希の家族ってもういないのか?

『瑞希は9歳の時家族が皆火事で死んだ。キセキ的に生きた兄妹の兄は行方不明』


9歳で…皆死んだ?

それから独りぼっちだったのか?

俺は10だったし、叔母さんが俺を養子として引き取ってくれて、苦しくても安心できた


『あの子はずっとここでゲームをやった。願いを叶える為に命を懸けて・・・』






















    ねぇ、


あんたは命を懸けてまで


  何を願ったの?




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